ジーコジャパンレポート

2006.6.12 オーストラリア戦

◇一次リーグF組(カイザースラウテルン)
日本1(1-0、0-3)3オーストラリア

得点者【日本】中村(前半26分)、【オーストラリア】カーヒル(後半39分)、カーヒル(後半44分)、アロイージ(後半47分)

日本のメンバー
GK:23 川口 能活
DF: 5 宮本 恒靖(cap)
   19 坪井 慶介
   → 2 茂庭 照幸(後半11分)
   → 16 大黒 将志(後半46分)
   22 中澤 佑二
MF: 3 駒野 友一
   14 三都主アレサンドロ
    7 中田 英寿
   10 中村 俊輔
   15 福西 崇史
FW: 9 高原 直泰
   13 柳沢 敦
   → 18 小野 伸二(後半34分)

日本が灼熱のピッチで初戦を迎えた。午後3時キックオフのオーストラリア戦は35度近くまで上がる暑さの中での試合だった。その中でも無難な立ち上がりを見せた。

前半6分にはオーストラリアに攻め込まれペナルティーエリア内で縦パスを受けたビドゥカが、ゴールライン際の厳しい角度ながら左足のシュート。だが川口が至近距離で防ぐ。ビドゥカがもう一度シュートしたがこれも川口がはじき出した。

前半10分には日本がカウンターから中村がドリブルで前線に運び、右サイドの柳沢へスルーパス。柳沢は1対1からクロスを上げようとするがブロックされた。前半13分には中央をドリブルで進んだ福西がミドルシュート。しかしゴール上に外れる。アジアサッカー連盟に加盟が決まっている相手に互角の勝負で始まった。

先制点は日本だった。前半26分。右サイド深い位置で駒野がボールキープし、後方の中村へパスを戻す。中村はDFをかわして左足でクロス。柳沢と高原がゴール前に飛び込むと、飛び出してきたGKと交錯。GKはボールに触ることができず、中村のクロスがそのままゴールに吸い込まれた。W杯初出場の中村のラッキーな先制ゴールだった。

その直後にキューウェルにミドル弾を食らうなどピンチもあったがなんとか前半を切り抜けた。

後半8分。先に動いたのはオーストラリアのヒディング監督だった。調子の良かったブレシアーノに代えカーヒルを投入。その2分後。日本にアクシデントが襲う。坪井が左足を押さえて倒れこんだ。足をけいれんさせ茂庭と交代した。

そして16分にはムーアに代えて192センチの長身FWケネディが入る。その後はケネディの頭に合わせるように何度もクロスボールを入れてきたオーストラリア。日本は完全にカウンター狙いだ。

後半24分にはオーストラリアがペナルティーエリアすぐ外からのFK。ビドゥカが壁の横を抜ける低空の弾丸シュートを放つが川口が右手1本でセーブした。

逆に後半28分日本はカウンターから三都主が右サイドのスペースへパス。中村が走り込んで右足のクロス。しかし正確性を欠き、中田英は合わせられなかった。

さらに後半30分にはオーストラリアがMFアロイージを投入。

後半31分に高原が相手陣内でボールを奪い、そのままドリブルでペナルティーエリアへ。DFを引きつけて左の柳沢へパスをはたくが、呼吸が合わず、柳沢が戻りながらシュート。しかし力がなくGKがキャッチした。

暑さでバテ気味なのが動きの落ちた日本。後半34分には柳沢に代わって小野が入った。

ボールをキープし追加点を狙ったが奪えない日本は終盤に悪夢が訪れた。

後半39分のオーストラリアの左サイドからのロングスロー。GK川口が飛び出すが中途半端に弾き、ケネディがヘディングでゴール前に流す。キューウェルが駒野と競り合い、こぼれたボールをカーヒルがシュート。同点に追いつかれる。

そして後半44分。日本のクリアボールをペナルティーエリア手前で拾うと、アロイージからのパスを受けたカーヒルがフリーで右足のシュート。ボールはネットに突き刺さり日本イレブンの力はがくっと抜けてしまう。ロスタイム2分にも前がかりになった日本の最終ラインを突き、アロイージがペナルティーエリア手前で駒野をかわし、ゴール右へシュート試合を決定付ける3点目を奪った。試合が終わるとがっくりと肩を落としたイレブン。

18日午後3時(同午後10時)にニュルンベルクでクロアチア、22日午後9時(同23日午前4時)にドルトムントで前回王者のブラジルと対戦するが、さらなる強豪が控えるだけにこの結果そして負け方はダメージがあまりに大きい。試合までは5日間ある。いかに技術面、精神面で立て直しができるか。

ジーコ監督会見

-敗因は追加点を取れなかったことか3点を取られたことか
「リードしている間にカウンターからチャンスがあった。中央やサイド突破でチャンスを作った。その辺の所をしっかり決めないと。そういう教訓は持っていた。オーストラリアは3トップのパワープレーでこぼれ球を拾われて2失点してしまった。3トップにして後ろが薄くなっているのに確実に追加点を取っていればこのようなことにはならなかった。」

-暑さの影響は?
「暑いのはオーストラリアも一緒。確かに暑かったが暑くて負けたのではない。ただ言えることは非常にミスが多かったということ」

-FWの交代は遅かったのでは?またなぜ小野選手を投入したのか
「早い時点でFWを代えるという考えはなかった。柳沢は(体力が)もっていたし起点としても良かった。それで高原が生きた。小野を入れて中村、中田英と中盤でトライアングルを作ることを期待して投入したが、結果は芳しくなかった」

-残りの2試合、どのように考えているか?
「難しい状態だ。3点目が厳しかった。僅差で負けるだけでも悪いのにこの差になってしまった。実際ここまで点差が開くとは考えていなかった。試合展開からこの結果も予想がつかなかった。もう得失点、ゴール数よりもまずは次のクロアチア戦に勝ちにいかないといけない。」

-オーストラリアはロングボールを使ってきたが
「どんなに練習してもロングボールを殺しきるのは難しい。マンツーマンで訓練してもそれは関係ない。その時々で対応しないと。相手の3トップはみんな180センチ以上の選手ばかり。それよりも日本はチャンスがあった時に決めないといけなかった。オーストラリアのゴールはロングボールが誰かに当たって、当たって決めてきた。オーストラリアはDFが弱い感じがしたが、チャンスをことごとく生かした。ロングボールで来られるとDFのしようがなかった。次は勝たないといけない。引き分けでもダメだ」

-坪井について。また相手は3-5-2できたが
「筋肉系の重傷でないといいが。様子をみないと。坪井に関しては様子をみてみたい。向こうは3-5-2にしてリスクが会ったと思う。バックが弱かったから。だが今日は成功した。チャンスを生かしたのだ。最後にゴールを決めることができた」

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