ジーコジャパンレポート

2006.5.30 ドイツ戦

ドイツ 2-2(前半0-0) 日本

▽得点者【ドイツ】クローゼ、シュバインシュタイガー【日本】高原2
▽会場 レバークーゼン

日本の先発メンバー:GK川口、DF中澤、宮本、坪井、MF加地、中田英、福西、三都主、中村、FW柳沢、高原

W杯ホスト国との対戦で収穫、課題が残る貴重な試合を終えた。ドイツでのテストマッチ第一弾。満員のサポーターで完全なアウエー状態だったが決定的なチャンスを作ったのは日本だった。

ドイツはけがで出場が微妙だった主将のバラックが先発。だが万全でなく動きもいまひとつだった。それに対して立ち上がりこそ動きが堅かったが日本の攻守は徐々に機能し始める。

前半14分。福西から左前方に放り込まれたボールを、柳沢がキープ。後ろから飛び出した中田英に絶妙の縦パスを送った。これで中田英は相手GKレーマンと完全に1対1に。左足のシュートはGKの股間を抜いたかに見えたが、わずかに体にかすりゴールを外れていった。

さらに相手CKから自陣で柳沢がボールをカット。それを中村に預け、速攻をしかけた。中村が左サイドをドリブルで駆け上がり、中央に絶妙のパス。走り込んだ柳沢の目の前はGKだけだったが、右足アウトサイドでのシュートは正面をついてしまった。

しかし、前半35分には右サイドの加地がボールを持ったところを、後方からMFシュバインシュタイガーが危険なタックルをしかけ、ファウル。倒れ込んだ加地はそのまま動けずにタンカで運ばれた。ジーコ・ジャパン不動の右サイドだった加地だけに、本番に向けて不安が残るシーンとなった。

だが後半に入っても、勢いは日本にあった。後半8分、左サイドから素早い攻撃を仕掛け、左からFW高原が中央にパス。そして同12分、ついに均衡が破れた。カウンターから柳沢が頭で中村にパスし攻め上がる。ボールは再び中村から柳沢へ。前を確認した柳沢が、絶妙のタイミングで前線にボールを送った。オフサイドラインぎりぎりで飛び出した高原がドリブルで持ち込む。相手GKと完全に1対1。右足のシュートが先制点となった。

さらに同20分、右サイドの駒野からグラウンダーのパスを受けた高原が、ゴール前で右に切り返して、ドリブル突破。DF2人を切り返しで交わして追加点を決めた。

優勝候補ドイツ相手に2-0勝利のムードが漂ったが、ホスト国は最後のねばりを見せた。後半31分に左サイドのFKからFWクローゼが足で押し込み、1点差。さらに同35分に今度は右サイドのFKからシュバインシュタイガーが頭で決めて、同点となった。試合はそのまま2-2で終了。セットプレーからの失点というのは大きな課題となったが、3-5-2というシステムで攻撃のパターンをつかんだのは大きな収穫と攻撃陣は口にしている。

ジーコ監督コメント

「今日の試合内容については満足している。何度も決定機を作ることができたし、守備でも集中していた。不利な判定や相手の荒いプレーにも屈することなく、気持ちの入ったプレーを見せてくれた。本大会への課題という意味も含めて、次につながる試合だったと思う」

-課題とは?
「チャンスは数多く作ったが、フィニッシュに精度が足りなかった。反復してやっていくしかない。2失点については、高さ、足元、いずれもFKで失った。あそこでファウルを取られないように徹底しないと。どこで何を自分がやっているのか、もう一度確認しないといけない」

-高原は今日の試合で2ゴールを決めたが
「その質問は、高原本人が答えるのが筋だろう」

-強豪国と互角に戦えたとポジティブにとらえるべきか、それともまたしても勝ち切れなかったと考えるべきか
「展開としてブラジル戦は常に先制されて追いつくという形だった。今回はドイツという伝統あるチームに2点リードして、最後は同点にされてしまった。自分としては、7番が加地に汚いタックルをしてその選手が退場にならずに2点目を取ってしまうということについて考えるべきだと思う。日本は勝ち損ねてしまったが、それでも十分に勝てる力は持っていると思う」

-早いパス回しや速攻が見られたが、本大会に向けて手ごたえは?
「この結果よりも内容を評価したい。ポゼッション、パス回し、スペースをうまく突いたり、パスについても出し手と受け手の連係がうまくいった。チャンスも多く作り、2点取れた。いい形で、チームの準備ができた。しっかり確認しながらプレーの精度を上げていかなければならない。それでも手ごたえは感じられた」

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