ジーコジャパンレポート

2006.5.29 ドイツ戦前日

ドイツ入りして1つ目の親善試合はW杯ホスト国ドイツ。30日20時30分(日本時間31日午前3時30分)からレバークーゼンで行う。前日練習は試合会場で行われることが通常だがレバークーゼンが近いことからドイツ戦に向けての最終調整はボン市内のグランドで行った。内容はフォーメーションを組んで、攻撃の形を作る練習をセットプレー、ミニゲームだった。

ジーコ監督会見

-ドイツ戦に向けて
「この時期に伝統ある強いチームと、相手のホームで試合ができるというまたとないチャンス。選手たちにはひとつのいい準備ということで、いろんなものを学んでもらいたいと伝えた。日本でフィジカル的な厳しいトレーニングを積んで、戦術的、技術的にもかなりいい状態にきているので、今あるものを最大限に出せるようにしたい。勝ち点3にこだわるのではなく、あくまでいい準備をするために利用したい。

-守備の指示を多く出していたが?
「あくまでチーム全体での守備を考えている。細かい指示というよりも、今までやってきたことがどれだけできているかを確認している。ドイツのような強いチームとやることで、新たな課題も出てくるかもしれない。また、ある程度はできるかもしれないし、明日の試合は今後の試合に生かせるいいものになると思う。ただ守備、守備ということではなくて、ボールを失ったときにいかにカバーするかとか、ボールを取り返したらとにかく早く攻めるというメンタル的なバランスも必要。消極的になるのではなくて今までやってきたとおり、早くボールを奪ってうちの攻撃力を生かしたい」

-明日のスタメンは?
「見ていただいたとおり(GK川口、DF宮本、中澤、坪井、MF加地、三都主、福西、中田英、中村、FW柳沢、高原)。前に2度ほど日本でやっているが、このメンバーでやりたい。メンバーの固定についてだが、逆にどういうときにメンバーをいじるかということになると、いろんなケースが考えられる。ただスタメンプラスベンチのメンバーについて、自分は明日の試合に関して、ある程度の予想はできる。選手のコンディションの問題もあるが、通常では、いいときにはチームをいじらない、ということ。そうすることでメンバーに安心感が生まれるし、チームとしても一緒にやることで連係も生まれる。そうすることで今までも結果が出ていると思う。よほど選手がコンディションを崩してしまった場合は別だが、チームがうまくいっているときは、できるだけいじらない。あとは、ベンチのメンバーが優秀であればあるほど、どんなシチュエーションでも(自信をもって)選手を送り込むことができる。スタメンだけがメンバーではない」

-中田英とよく話をしているようだが、どんなことについて話をしているのか?
「一般的な話題だ。中田はイタリア語ができるので、すぐに話ができるだけのこと」

-日本は守備はいいがなかなか得点ができないのは何が原因か?
「精神的なものというか焦りというか、その部分がかなり影響していると思う。ただし本大会が始まれば、克服できると信じている」

-ブラジルは今大会もドイツに勝つと思うか?今大会にサプライズを起こすようなチームは出てくると思うか?
「ブラジルが優勝候補の筆頭であることは、もちろん伝統や過去の実績といったものもあるが、今回のチームに関してはここ2年での成績、そしてほとんどのメンバーが欧州でプレーしていて、それぞれのクラブでタイトルを獲得していることによると思う。そういう選手が中心となっているということで、下馬評が高いのではないか。もうひとつのサプライズについてだが、今はどのチームが勝っても決してサプライズではないと考えている。どのチームも力が拮抗しており、15から16くらいのチームに優勝の可能性がある。名前と伝統のあるチームが勝てるわけではない。それは予選を見ても、今までは楽に勝ち抜けたチームがそうではなかった。ブラジルがまさにそうで、南米予選で最後まで苦しんだことを考えると、本当に世界中で実力が近づいてきたということで、自分としてはサプライズと言っている時期ではない」

-ドイツの2トップ、クローゼとポドルスキーは非常にいいコンディションだが、たとえば高原はブンデスリーガでの自分の状況を話したりするのか?
「最近では、日本の選手が働いているリーグの状況は、映像で見ることができるようになった。ドイツ、イングランド、スコットランドもそうだが、ただ自分としてはあまり選手からの情報を求めない。選手たちもあまり話さない。逆にこちらが強く情報を求めることで、彼らが責任を感じることも避けたいと思っている。クローゼ選手は2004年12月にも戦っているし、最近も映像で見ているが、非常にいい状態だと思う。ちょっとでもこちらが油断したら失点につながるので、しっかりとしたマークが必要だと思う」

-この時期にホスト国のドイツと対戦することは、ショックな結果に終わるリスクもあると思うが?
「このゲームは、勝ち点3がかかった公式戦とはまったく違う。あくまで準備の一環として臨むゲームであり、結果よりも内容。自分たちの内容がしっかりできているかどうか、ということ。あと2週間後に開幕という時期で、ドイツと戦うのが怖いというのであれば、最初から参加しないほうがいい。そうではなくて、自分たちの主眼をどこに置くかということ。少なくとも自分は、そういった形で選手を送り出したいと思うし、この試合をうまく生かして、本大会に向けた最大限の準備をしたい。いいチーム、強いチームとやれることの利点を感じている」

-この試合で高原に期待することは?
「ポジションからいって点もほしいし、チャンスも作ってほしい。そういった動きも含めていい働きを期待しているがクラブではコンスタントにフルタイム出て、ということがなかった。しかしボスニア戦では、長い時間プレーができたし、その中で納得できる内容だったと思う。ああいった積極的な高原を期待しているし、やってくれると思う」

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