ジーコジャパンレポート

2006.4.27 日本外国特派員協会記者会見&サイン会

ジーコ監督はこの日、過密スケジュールで都内を動き回った。昼過ぎに都内の日本外国特派員協会で外国人記者らに対する記者会見を実施。日本代表での4年間を振り返りながら、ドイツW杯への展望などを語った。時には外国人記者から厳しい質問も飛んだが、冷静に対応。ベスト4をノルマに掲げる自信も見せた。

また、夕方には新宿にある書店でサイン会も実施。著書「監督ジーコ 日本代表を語る」(ベースボール・マガジン社)の出版を記念したもので、約300人のファンが駆けつけた。その一人一人に笑顔で対応したジーコ監督は「本当にうれしいこと。サッカーに携わったからこそ、こういうことがある。サッカーのおかげです。自分の目から見た日本代表の苦難の道のりが、本当はどういうものだったかをみなさんに知って欲しい」と話した。

この日のジーコ監督の主なコメント

-W杯1次リーグで対戦するオーストラリアで危険な選手は?
「一人の選手だけを挙げることはできない。危険な選手はたくさんいる。キューウェルやビドゥカなどヨーロッパでプレーしているはハイレベルな選手がいるからね。彼らにスペースを与えたら、試合を決めてしまう。だから彼らにスペースを与えないように細心の注意を払わなければならない。ヒディンクがオーストラリアを、ウルグアイとのプレーオフで勝たせた。オーストラリアとの初戦はすごく重要だし、そこに向けて集中している」

-フランス代表のジダンが引退したことに関しては?
「私の場合は、練習にいくことやどんなチームとの対戦でも喜びを感じることができなくなった。だから引退を決意した。彼に何が起こったかは分からないが、サッカー界の大きな損失であることは間違いない。彼は偉大なプレーヤーだからね。私は特に彼を称えていた。だれもが彼のような選手には長くプレーを続けて欲しいと思うはずだ。彼にはその芸術性を次の世代へと伝えていって欲しい」

-W杯での日本の目標は?
「第一の目標はノックアウト方式となる決勝トーナメントにいくことだ。最初の局面(1次リーグ)はよりリラックスして臨める。なぜなら、1度いい結果が出なくても、次のチャンスがあるからだ。でも、次のステージに進んだら、2度目のチャンスはない。負けたら、国に帰らなければいけない。そこでは、どの国も条件は一緒になる。非常にナーバスな状況であり、ミスは終わりを意味する。まず大きな目標はそのセカンドステージに進むことだ。そしてその後はベスト4を望む」

-代表チームのレベルはどうですか?彼らに“汚さ”を教えました?
「私は彼らに汚いプレーは絶対に教えない。日本はまだプロリーグが始まったばかりだ。サッカーにおいて歴史や伝統がある国々と比べてはいけない。それは汚いプレーという意味ではない。それは全く違う。私が選手に伝えようとしたのは、ルールの中で、いかに状況を打開するか、向上させるか、だ。日本にも文化があるし、それをいきなり変えることはできない。ブラジルだって1933年にプロ化したが、最初にチャンピオンになれたのは1958年だった。長い年月の積み重ねが、選手をより賢くする」

-日本が1次リーグ最終戦でポイントが必要となったとき、ブラジルが手助けしてくれると思う?
「それは絶対にない。1982年にドイツとオーストリアの試合で同じようなことがあったが、そういうような談合に対してFIFAはもっと罰しないといけないと思う」

-ジーコ監督は故・テレサンターナ氏からどういうことを学んだか。
「サンターナは私が一緒に働いた監督の中で偉大な人物の一人だ。その人間性、サッカーに対する愛情、すさまじい決断力などはすばらしい」

-ジーコ監督は3-5-2と4-4-2、どちらを好む?
「どうなるかは秘密だ。私は4バックの方が好きだが、日本は状況に応じて3バックでも4バックでもどちらでもできる」

-スコラーリがイングランド代表監督候補に挙がっているが、外国人が代表監督となるのはどう思う?
「最も重要なのは、その国やその国のサッカーに対してしっかりとした知識があることだ。もちろん、アジアで監督をやるよりはヨーロッパでやる方が問題は少ないだろう。ただ、私の場合は違う。日本での15年間の経験があったから、それほど難しさはなかった。日本のサッカーを知っていたからね。まあ監督に招聘されるような人物は多くの知識や経験があるから、言葉の問題が大きいかもしれない。だれかのサポートが必要だ。ちゃんとその哲学や考え方を理解してくれる人物がね。私の場合は、(通訳の)鈴木(國弘)がいたから全く問題なかった」

-キリン杯での欧州組の招集の可能性はある?
「難しいと思う。FIFAのマッチデーじゃないし、彼らは試合が残っている。今のところは誰もいない」

-本大会のメンバーの絞り込みは困難?
「少しね」

-それは?
「人選の問題じゃない。ちょっとしたシチュエーションの問題だ」

-シチュエーション?
「選手のコンディションだね」

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