ジーコジャパンレポート

2006.2.18 日本-フィンランド戦

日本 2-0(前半0-0) フィンランド

▽得点者【日本】久保、小笠原
▽会場 静岡スタジアム
▽観衆 40702人

日本メンバー:
GK 川口、
DF 坪井、宮本、中澤、
MF 加地(76分・駒野)、福西、小野、村井(72分・三都主)、小笠原、
FW 久保(85分・本山)、巻(72分・佐藤)

国際Aマッチは今年2戦目。ホームでは初。

ドイツワールドカップに向けた重要なテストマッチが、静岡で行われた。相手はフィンランド。2-0と完勝し、ボール支配率も日本が65・6%と圧倒したが、結果は参考にはならない。大切なのはあくまで内容。そういう意味では前半は低調なパフォーマンスだった。

2月10日のアメリカ戦で試した3-6-1とは一転、この日は3-5-2を採用。久保と巻を前線に張らせ、トップ下に小笠原。前回、攻撃的MFだった小野をボランチへと下げた。フィンランドがアメリカよりもかなり力が劣っていたために、序盤から危険な場面はほとんどなかったが、攻撃に苦しんだ。小野が低い位置からゲームを作り、時折、右サイドの加地に素晴らしいパスを通すなど、チャンスを演出したが、シュートシーンまでたどりつかない。久保もボールタッチ数が少なく、DFラインではパスミスも目立った。

だが、後半、ようやく試合が動く。後半3分、右サイドで加地がスローインを小笠原に送り、そこから中央に低いパスが入る。ニアサイドで左足を振った久保がゴールを決めて、先制した。久保は04年6月のインド戦以来の代表ゴールだった。

同12分には再び小笠原が好機をつかむ。中央よりやや自陣よりで、いきなり前方へロングキック。実は相手GKの動きをしっかり見極めた上での超ロングシュートで、これが見事、ゴールイン。58メートルのシュートはスタジアムのため息を誘った。

相手に攻撃力がなく、シュートも2本を受けただけで、守備では厳しい場面が巡ってこなかったが、3バックはアメリカ戦よりも機能しており、完封勝利は多少の自信につながった。

22日にはアジアカップ予選、インド戦があるため、19日に会場となる横浜へ移動する。

ジーコ監督会見

「相手は必ず、9枚もしくは全員が戻って中盤を固めてくるのは分かっていた。忍耐の勝負だった。ふたを開けてみると前半からほとんど攻めないかっこうの中で、選手には確実にボールをキープして豊富な運動量からスペースを作ることを指示した。前半はちょっと焦りがあったせいかスペースを作っても飛び込むタイミングが合わなかった。後半は少し落ち着きができてた。ボールも確実に回りだして、前で引き出し2列目から出て行く形が増えた。2点も想像力と自分たちの形で得点を取れた。勝つために努力したチームが勝ったと思っている」

-小野と久保について。
「2人の動きの量も多くてプレーに満足はしている。久保はかなりブランク抱えていて思うようにプレーできない時間が長かった。前の試合より今日のほうが動き出しの速さや変化、ボールを引き出すタイミングが良くてそれにあわせて小野のリズムも出てきた。両方の動きがチームの勝ちに結びついて本人たちも自信も持てるだろう。インド戦でもいいパフォーマンスを期待している」

-インド戦は?
「精神的には勝ち点3が必要な大事な一戦。こうのようなボールに向けていく球際の強さが戻ってきた。ある意味で選手と確認する意味があった。フォーメーションは多少変えるかもしれない。4試合で多くの選手を投入したい。今日とは違った流れになる形。もう少し考えて変化はメンバー的には有ると思う」

-背の高いチームへの対策は。
「背の高いDFに対して焦りが前半あったせいか低いボールで素早いプレーを生かせれば前半はかなり違った形になったと思う。ハーフタイムに指示した。相手がレベル高くなる中で高いボールをあわせてもはじかれてしまう。後半は早い低いボールで対応したことは良かったと思う」

-守備は米国戦から修正できたか。
「今日はうちがボールを保持していたので比較は難しいがフィンランドの狙いは中盤を厚くする。うちが出方をつぶして川口も危険なボールがなかった。アメリカは積極的に出てきてうちは引いてしまった。集中という面ではこの前の試合の反省はできていたのではないか。自分の見解ではアメリカ戦では確かに3得点を取られたがDFだけの問題ではなくトップから追いかける選手、中盤のそこの選手もフリーにしてしまった。ワンツーで突破されたときも2人は抑えても3人目で誰も追いつけなかった。相手がフリーで受けるのが多かった。その辺の確認をした。身体能力が上回っても捕まえておけばフリーでシュートを打たれることは無い。中盤の選手や前からいかに追い込めるかだ。意識を確認したことによって中盤の狙いを持った守備はできていたと思う」

-小笠原のゴールのような長い距離のゴールを見たことがあるか。
「あの距離から決めたのは覚えが無い。それよりも今日はスタジアムに来たお客やテレビで見た客は幸せだと思う。思い返すと1970年のペレや、マラカナンスタジアムでのマラドーナがあったがバーに当たって決めたのはない。GKを見えれる天才的なものがある。テレビで何年も継続して流して欲しい。欧州のGKは前に出る。絶対に見ていると言った。常に声を掛けることによってそういうことができると促せる。実行してくれて嬉しい。全世界のあの場面を映して欲しい。こんなことができる日本人の選手がいることをどんどん流して欲しい」

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