ジーコジャパンレポート

2005.10.11 ウクライナ戦前日

日本代表はウクライナ戦(日本時間12日午後11時開始)を行うキエフ五輪スタジアムで最終調整。ボールをつなぎ、サイドからクロスを上げてシュートを打つフォーメーション練習やセットプレー、ミニゲームで最終調整を終えた。

ジーコ監督会見

(ウクライナ人記者からの質問)

-明日の試合の目的は何か?
「何人かの選手はいないが、いろんなフォーメーションを試したり、できるだけ数多い選手の動きを見たい」

-ウクライナにファンは少ないようだが
「日本の知名度はそれほど高くない。これから日本の力を世界に示していきたい。W杯に欧州予選でも1番に突破を決めたチーム。シェフチェンコを中心とした力のあるウクライナとアウエーで対戦できることは、非常にいい機会だと思う。

-ウクライナ(国)についての印象は?
「まだ到着して2日しか経っていないので、細かいことは分からない。ただ、ホテルの近くを歩いてみた。去年は国内が大変な状態だったがこの国の伝統が守られているという印象を受けた。まあ、チームで動いていて、いつも空港とホテルとスタジアムしか行かないのが残念だが」

-W杯でブラジルと対戦したらスター選手だったジーコ監督はどんな気持ちに?
「この前のコンフェデレーションズ杯でも経験した。レフェリーのジャッジが公平なら日本は勝っていたと思う。プロとして、日本のために試合をしているし、ブラジルだけでなくどの国に対しても勝てるように準備している。気持ちは日本のために尽くしている」

-ウクライナがW杯の同グループに入って欲しいか。
「本大会だからどのチームも強豪だ。どこのチームと当たっても勝てるようにするだけ。すべては抽選会の結果による」

-シェフチェンコ以外でウクライナ代表について知っていることは?

「最近の試合はビデオなどで見ているし、選手の特徴や戦術といった細かいインフォメーションは持っている。それをスカウティングの専任スタッフが分析し、選手に伝えられるようになっている。」

-日本ではどう評価されているか。またW杯アジア予選についてどう評価しているか
「評価は難しいが日本で雇われたのは日本をW杯に出場させることが最も大きな目的。予選は十数試合やって1敗。世界で最初に最速で出場県を手に入れた。そう考えると、国民の方たちは喜んでくれてると確信している。自分の仕事がどう評価されているかは、ボスである日本サッカー協会の会長が評価すること。自分がどうこういうことではない」

-ユニホームについている「DREAM」の文字は、どのような意味があるのか
「これはスポンサーとは関係ない。W杯出場を獲得しようという強い気持ちを表してのものだ」

-82年のW杯でブラジルはソ連と対戦した。ブロビンとバーリについて覚えているか?
「よく覚えている。第一戦でブロビンは1点を決めてバーリは90分自分をマークしていた。それからアメリカでも欧州選抜対南米選抜の試合したことがある。そこでのブローヒンの素晴らしい技術は欧州を代表する選手であったことをよく覚えている」

-ドイツW杯のベスト4を予想してほしい
「それははっきりいって何とも言えない。力が拮抗したなかでどのチームにもチャンスがあると想う」

(日本報道陣からの質問)

-明日のスタメンは今日の練習と同じか?
「川口、駒野、坪井、茂庭、アレックス(三都主)、中田浩、中田英、稲本、中村、柳沢、高原。あとは今日の夜のトレーニング(冗談)で何もなければこのメンバーで行く」

-坪井、茂庭の起用について
「いつもは佑二(中沢)とツネ(宮本)だが、紅白戦での片方では、茂庭と坪井はやっている回数も多いし息も合っていると思う。坪井は一度、けがで長い間、戦線離脱していたが、それ以前はしっかりとレギュラーポジションを張っていた。ここで彼本来の動きというものを、茂庭との連係も含めて見ておきたいとい。連係については心配していないし」

-小野が離脱したが、こちらに来てプランが変わったところはあるか?
「ナビスコ杯の関係で、坪井とアレックスが途中から合流するということは、プラン通りだ。小野に関しては、まだけがが完全に完治していなかったので、早すぎる復帰になってしまった。ここで無理をして出すのは本人のためにならない。痛みがあったから。結果はもちろんだが、将来を見据えて課題に挑戦するということで、大切な試合になる」

-自陣でのミスをなくすための指示は?
「練習の動きの中でもそうだが、口頭で常に言っていることは、厳しくなればなるほど相手はミスを確実に利用してくる。そうした技術の高い相手と戦わなければならないわけで、あえて危険を冒すのではなく、TPOというものを考えながらしっかりやろうと。この判断の正確さとアクションの速さが大事だ。欧州予選も今は(最終戦が)近づいて、どうしてもミスがらみでPKになったり、リスタートになったりして、そこから失点することが多い。だからミスが少なければ、失点する可能性も少なくなる」

-中田浩をボランチに入れる
「前回の試合で久しぶりに左サイドバックをやったが、あそこはいつもやっていたし、また3バックの左でも中盤の底もできる。松井も含めて、第1戦では非常にいい動きをしていたと思う。この数試合、選手の動きを見ながら、いろんなフォーメーションを考えてみると、もう一度彼を中盤の底に戻して、こうした強い相手とどれだけできるのか、非常に楽しみにしている。自分の良いものをどんどん出していけば、アピールの度合いによっては本大会に向けて自分たちのオプションになるわけで、期待している」

-失点も多いが確実に失点を減らした方がいいと考えるか。
「いつも言っていることだが、相手よりも失点が少なく、得点が多ければ試合には勝てる。どちらかというと失点が少ない方が心配の種は少なくなると思う。攻める方がある程度できているから、あとは守りの方。勝ち点3がかかった公式戦で、今まで最も失点が多かったのは4-3のバーレーン戦だったと思う。3点を取られたが、それでも4点を取って勝った。ホンジュラス戦のように、4点取られて5点取ったり、ラトビア戦のように2点取って2点取られるというのはちょっとなとは思うが、こうした親善試合というのは自分たちの課題を確認できるという意味で、今は心配はしていない。来年、本大会になったときに、どういうチームができるかということを今は分析している段階だ。トータルで24試合くらい(公式戦)、アジアの大会も含めて最も失点したのが3点。でもこれだけ勝っていて、相手より点は取っているということなので、今のところはこれでよいと。ただし勝ち点3がかかった試合ではどうなるか。これだけ自信を持って(監督を)やれているのは、自分の哲学である攻撃的に勝つということ。攻撃すると前掛かりになるので、やはり失点は多少するかもしれないが、それでも攻め勝つというチーム作り、それが自分が好きなサッカー。だからその哲学は最後まで崩したくない。非常に粘り強く、攻撃に長けたチーム作りを準備している」

>一覧へもどる