ジーコジャパンレポート

2005.10.8 ラトビア戦

ラトビア 2-2(前半0-1) 日本

▽得点者【日本】高原、中村、【ラトビア】リムクス、ルビンス
▽会場 スコントスタジアム

日本の出場メンバー:GK土肥、DF駒野、田中、茂庭、中田浩、MF稲本、中田英(86分・本山)、松井(76分・三都主)、中村(76分・坪井)、FW高原(86分・鈴木)、柳沢(65分・大久保)

ラトビアの首都・リガで行われた東欧シリーズ初戦。立ち上がりからゲームを支配した日本だが、結局勝ち切れず、後味の悪い展開となった。
前半5分、圧巻のゴールが生まれた。中田英がピッチ中央からヘディングで縦パスを出し、走り込んだ高原がワントラップ、すかさず右足でシュートを放った。ゴールまで35メートルの距離があったが、やや浮いていたボールを落ち際で蹴り上げることで強烈なドライブ回転をかけたため、スーパーゴールが生まれた。
それをきっかけに、日本はリズムをつかむ。テクニックのある松井や中村らが高いキープ力を見せ、ピッチ上を広く展開。中田英も頻繁にポジションチェンジをし、前線で決定機を演出した。
前半11分、中田英がゴール前に浮き球を送るが、飛び込んだ柳沢が届かず、GKがキャッチ。同12分は中田英のクロスを相手DFがクリアしたところに柳沢が走り込み、右ボレーシュート。これは惜しくも右にそれた。同15分には中村がミドルシュートもGKがファインセーブ。前半はこの勢いが持続し、8本のシュートを打ったが、1点止まりだった。
後半開始直後には絶妙なタイミングで追加点が生まれた。後半7分、ペナルティーエリアやや外で高原が粘り強いドリブルで相手DFを引きつけ、中央の中田英にパス。これがダイレクトで柳沢につながり、ペナルティーエリア内に進入した。たまらずDFステパノウスが後ろからファウル。このPKを中村が確実に右上に決めて、2-0とした。
本来ならここで確実に勝ちきらなければならないが、この日は違った。前半からDFラインからのビルドアップでミスを見せるなど、後方での不安定さがあったが、後半はさらにそれが顕著になった。相手の勢いに徐々に押され始め、後半22分、左のCKから長身のラトビア選手に競り負け、最後はリムクスに押し込まれた。これで1点差。
ここでジーコ監督も動く。すでに大久保を投入していたが、後半31分に坪井、三都主を投入し、4-4-2から3-5-2へと移行。中田浩を左サイドバックからボランチへと移し、守備力の安定を図った。しかし、それでも1度傾いた流れを引き寄せることはできず、後半終了間際に、中田浩のバックパスをルビンスにかっさらわれ、2失点目。9月のホンジュラス戦では0-2から結果的に5-4と大逆転勝利を収めたが、この日は全く逆の展開となった。
決定力の向上と守備面の強化。12日にはウクライナ戦が控えており、東欧シリーズ2戦目でそれらの課題を少しでも改善したいところだ。

ジーコ監督会見

「前半いや、2-0までは自分たちのリズムで確実なサッカーができている。2-0からの展開は予想以上にミスが重なった。あれだけミスが重なると相手も勢いを増す。高いボールでパワーで攻めてくる。失点もミスがらみだった。最終的に引き分け。あれだけ支配しているだけにさびしい結果。当然勝てる試合だった。切り替えて次の試合に備えたい」

-2-0のスコアからの失点について
「リードしている方はバタバタするし、逆にリードされている方は勢いづく。結局、ミスがらみの失点だった。これが確実に崩されての失点だったら打つ手がなかったかもしれないが、こちらのミスによるものだったので、そのあたりはこれから確認していかないといけない」

-中田英も松井もどんどん前に行ってリズムがくずれたか
「今日は稲本を下げていた。彼に関しては、中央で非常に良いバランスを保っていた。中田英も松井もカバーすべきところはしていた。その部分については、どんな状況であっても、あまりバランスが崩れることのないように、今日のミーティングで話しておいた。それが3バックになってから崩れてしまった。前半に関しては問題はなかったのだが」

-3バックにした理由は
「中盤でボールを取られる場面が見られて形成が悪かったので(中盤を)1枚増やした。センターバックについても、かなり負担が大きくなっていたので、これも1枚増やそうというのが狙い」

-守備的にして崩された
「耐えようと思えば耐えられたと思う。ただ、ミスがらみというか、あそこでミスがなければこのスコアにはならなかった。(サッカーとは)デリケートなスポーツなので、(相手が)1点でも取ってしまうと、向こうに勢いが生まれてこっちがアップアップになってしまう。そういう非常にデリケートな状況だった。フォーメーションで崩されたのではないと思う」

-松井と大久保について
「松井については非常に良かった。右へ左へ、いい動きを見せてくれた。大久保に関しては、ああいう状況で投入せざるを得なかったので、なかなか自分らしさが出せなかった。それでもハンドになってしまったシュート、あれが決まっていれば、本人にとってもいい自信につながったと思う」

-収穫は
「絶対に勝てる試合でも、こういうことをやってしまうと落とすぞ、ということ。これがチームとして理解しただけでも収穫だったと思う。それと個人のミス、ひとつのミスだけでも、このレベルではやられてしまうということ。それから2-0、特に前半1-0の段階からどんどん点を取っていけば、必然的に早い時間帯でゲームは自分たちのものになるということ。自分たちの課題、あるいは学ぶべき点が今の時点で顕著に出たということで、それを繰り返さなければ、非常に大きな収穫だと思う」

-小野について
「まだ静観しないといけない。ただ、全部(90分)やるのは厳しいと思う。どれくらいやれるか、というところだ」

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