ジーコジャパンレポート

2005.9.2 ホンジュラス戦メンバー発表

日本サッカー協会は、W杯予選が終了した後の初の試合となる親善試合ホンジュラス戦(7日・宮城スタジアム)に臨む日本代表23選手を発表した。 5日から宮城県内で合宿がスタートする。MF中田英寿や中村俊輔ら欧州組6人がメンバー入り。7月から8月にかけて行われた東アジア選手権(韓国)で初代表入りした田中達也(浦和)や村井慎二(磐田)らはメンバーから外れた。その際初選出された中ではDF駒野友一(広島)だけが招集された。GK川口(磐田)は故障のため外れ曽ケ端(鹿島)が選ばれた。 メンバーは下記の通り。ジーコ監督はJFAハウスで会見を行った。

▽GK 土肥洋一(F東京)楢崎正剛(名古屋)曽ケ端準(鹿島)
▽DF 三浦淳宏(神戸)田中誠(磐田)宮本恒靖(G大阪)三都主アレサンドロ、坪井慶介(浦和)中沢佑二(横浜M)加地亮、茂庭照幸(F東京)駒野友一(広島)
▽MF 福西崇史(磐田)中田英寿(ボルトン)中村俊輔(セルティック)小笠原満男(鹿島)中田浩二(マルセイユ)稲本潤一(Wブロムウィジ)遠藤保仁(G大阪)
▽FW 柳沢敦(メッシーナ)高原直泰(HSV)玉田圭司(柏)大黒将志(G大阪)

ジーコ監督の会見

ジーコ監督「メンバー発表の前に皆さんに申し上げておきたいことがある。皆さんのご協力、多大なご声援を頂いて、今回(アジア最終予選グループ2を)1位通過でW杯本大会出場を決めた。これから本大会までの期間、準備としていくつかのチームと試合を行っていく。自分の考えでは、メンバーの招集がきつい部分もあってなかなか思うようにならない状況の中でもみんなで努力して、今回のように欧州からも試合毎にメンバーを呼んで、できるだけベストなチームでやりたい。というのも、マッチメークにも苦労するが、選んでもらった相手はかなり強い。今まで以上に自分たちの中での連係も含めた準備として、これからの試合を使っていきたい。皆さんのご協力をいただき、しっかりした準備をして本大会に臨みたい。
今回は欧州からも自分がベストだと思うメンバーを呼んでいるが、GKの川口がけがで今回はコンディションがよくないということで呼んでいない。」

-中米との試合を望んだが。
「試合を組む場合、強いチームで頼んでいる。まだW杯の予選が行われているので、戦っているチームも多い。ホンジュラスは今回W杯には出られないが、出場経験を持った非常に強い国。その中で、今最適と思われる相手と判断した。いつも私が協会にお願いするのは、どの国ということではなく、どのスタイルかということ。メキシコあるいは同じようなアメリカのスタイルを持ったチーム。今までの対戦成績を見ても、このスタイルの相手とのやり方を身に付ける必要があるという考えは申し出ていたので、そういった形で選出していただいた」

-国内の選手に関しては、これが基本的にベストか
「あくまでもベース。本大会出場を決めたのも、このメンバーが中心。ただサッカーは明日がどうなるかは分からない。今回のメンバーに入っていなくても、期待できる選手はいる。自分が選ぶというよりも、自分に選ばせるような方向に持っていくようなものがあれば、これ以外にも考えられる」

-W杯に向けて、この試合の位置付けは
「今までと同じような自分の考えを元に、できるだけ本大会に向けて、固定とまではいかないまでも同じようなメンバーで戦っていきたい。これから先それで得るものもかなりある。そういう時期に来ている。その第1戦としてこの試合を戦っていきたい。細かい部分に関しては、また課題が出ると思うが、とりあえずは同じメンバーで少しでも多く戦うことで考えている。3年間、これから先はテストはもう考えない。選手各個人の特徴、どういう時にどういう期待ができるかということは、模索してきた」

-コンフェデ杯メンバーがベースか
「考え方として、11人というよりも30人の枠と考えてもらえればいいと思う。その中で、それをベースと考えていきたい」

-中田英についてボランチがいいのか、攻撃的MFがいいのか
「彼のポジションは固定したくない。彼は攻撃的なポジションでも守備的なポジションでも、あれだけの資質をチームが勝つために発揮して、いい結果に結び付けてくれている。試合で彼にプレーしてほしいポジションを固定せずに幅広く考えていきたい」

-現段階で考える先発メンバーは
ジーコ監督「今のところ後ろを3枚にするか、4枚にするかもまだ決めかねている。欧州から呼んでいる6人に関しては(先発で)出そうと考えている」

-東アジア選手権での若い選手はインパクト不足か
「巻は、何かが不足しているのかということではなくて、彼のポジションにはメンバーに入っている柳沢、高原、大黒、玉田。またそれ以外でも鈴木、田中(達)、大久保など今まで実績のある選手が多い。常々言っていることだが、代表は忍耐。列の中に入って、コンスタントに結果を出せば必ず列の一番前になれる。逆にペースダウンすれば後ろになるという変化はある。駒野が残ったかというと、右サイドの加地が故障した時に誰を使うかということで、今までは三浦(神戸)が控えとして非常にいい働きを見せていたが、あのポジションでは長くやっていない。前回駒野を呼んで、非常にいい動き、自分を納得させる動きをしてくれていた。だから今回も呼んだ。ほかのポジションは実績ある選手が多いので、若手に関しては今回は今までどおりモチベーションを持ってしっかりとやってもらう。忍耐してコンディションを保っていてほしい。彼らにチャンスがないかというと、決してそうではない」

-中田英と中村が新チームでプレーしているが影響は
「代表のために具体的な形で出ればいいと思う。ただ、自分が彼らに一番望んでいるのは、試合勘を失わないように1試合でも多くゲームをしてほしいということ。昨シーズンを考えると、中田英より中村の方が試合に出た回数は多い。今回2人の移籍によって、さらに出場の回数が増えて彼らもいいコンディションで試合勘を持っていけるようになればいい。試合勘というものは、なかなか練習だけでは保てない。昨年もそうだが、ギリギリに来て試合勘のなさから自分の本来の動きを出せなかったという例もある。これから本大会に向けてそういうことのないように、できるだけコンスタントに試合に出てくれるような移籍であってほしい」

-30人の枠がベースだが残りの7名については
「きっかり30人ということではなく、状況において28人であったり、32人あるいは33人という枠。ここに入っていない鈴木、阿部、今野、田中、茶野、大久保、松井、村井などを含めての枠と考えていただければいいと思う。これから先、一番つらいのは、23人を選ばなくてはいけないこと。今までの3年間で1つのポジションに2、3人いた。左なら村井、右なら駒野など新しい選手も見た。そのすべてがベース。そう言うと、皆さんはベースから23人を選ぶのかと聞くのでしょうが、これからとんでもなくいい選手が台頭してほしいと願っている。ブラジルのロビーニョみたいに、とんでもなくいい選手が出てくれば23人の中に入れることもある。心の底からロビーニョのような日本人が出てきてほしいと思っている。
自分がなぜ選手の選考を幅広くするかというと、現役時代の経験からだ。今日明日でとんでもない選手が出てきたり、けがやコンディション不良でリストにいた選手を使えないということもある。これから6カ月、またそれ以上先になると、幅を持たせた考えをせずに自分の固定観念だけにとらわれていると難しい。だが、自分の基本としては、ある程度名前を残しておきたい。すべての選手が最後の23人に絶対に入ると思って向上させなければいけない。それが日本のためになる。そのためにも当分、その枠を持ってやっていきたい。
選手選考もそうだが、自分のやり方は最後まで貫きたい。柔軟性を持った中で自分の考えに基づいて日本代表の仕事をしていきたい。自分も完ぺきな人間ではない。これだけ多くの人がサッカーに関心を持ってくれる中でこの選手の方が良いのではないか、とかこの選手はいらないのではないか、といろいろな意見があると思うが、自分が指揮を執らせてもらっているうちは、自分の考えで実績を残した形を変えず、最後まで日本のためにしっかりやっていきたい。悩む時は、自分で最後に悩みたい。自分の考えを貫きたい」

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