ジーコジャパンレポート

2005.6.16 コンフェデレーションズ杯1次リーグ、日本ーメキシコ戦

日本 1-2(前半1-0) メキシコ

▽得点者【日】柳沢、【メ】ジーニャ、フォンセカ
▽会場 ハノーバー
▽観客 24036人

出場メンバー
GK川口、DF田中、宮本、茶野(→玉田)、MF加地、中田英、福西、三都主、小笠原(→大黒)、中村(→稲本)、FW柳沢

悔しい逆転負けで日本のコンフェデレーションズ杯は幕を開けた。
来年のドイツW杯出場を決めた日本は、本番へのシミュレーションも兼ねる重要な大会に大きなモチベーションをもって臨んだ。初戦はFIFAランク6位のメキシコ。対する日本は18位。上位の相手にも選手は臆する様子を見せていなかった。
しかし、立ち上がりは圧倒された。高いキープ力や鋭いドリブル突破で相手のペースに引きずり込まれ、押し込まれた。開始25秒でシュートを許し、前半11分のCKもゴール前で寸前にクリアしたほど。しかし、同12分、ワンチャンスをものにする。右サイドで持った小笠原が縦に走った加地にパス。ここからニアサイドに絶妙のクロスが上がった。走りこんだ柳沢が右足でゲット。起死回生の先制弾で日本がリズムを掴み始めた。
柳沢の1トップに中村、小笠原の攻撃的MF、そしてボランチの中田英が攻撃の中心となり、チャンスを引き出そうとする。前半23分には中村の直接FKがバーを超えた。同35分には中田英からのパスに柳沢が抜け出し、左からペナルティーエリア内に進入。DFをスピードで交わそうとした瞬間、体を当てられ、倒れた。オブストラクションでもおかしくないプレー。笛がなればPKだったが、審判はプレーを続行。ジーコ監督もベンチで「PKだろ!」と怒鳴ったほどだ。
これでやや流れが変わる。もともとこの日の日本は守備のバランスを欠き、中盤でマークがずれることが多かった。前半39分、右サイドから中央に出たパスでMFジーニャがフリーとなり、右足でミドルシュート。エアポケットのようにだれもすぐにチェックにいけないスペースだったため、シュートブロックにいった加地の動きも遅れ、同点弾を許してしまった。さらに後半19分、今度はクロスに対し、DF茶野とMF三都主の2選手が対応して板のにもかかわらず、184センチのフォンセカに頭で決められ、逆転される。これが決勝点となり、1-2で日本は初戦を落とした。その他にも相手のシュートがポストを叩くシーンなど、決定機の数も明らかにメキシコが上で、世界との差を感じた一戦。前半からボールを回されてしまった日本は終盤で体力が落ち、追いつける雰囲気もなかった。
シュート数は8対16。ボールポゼッションは47%対53%。いずれもメキシコが上だった。日本は19日にフランクフルトで2戦目のギリシャ戦に臨む。

ジーコ監督のコメント

-試合を振り返って。
「メキシコという強い相手が初戦ということで、今回は今までと違って参加するだけじゃないということを選手と確認し合って臨んだ。立ち上がりはバタついたが、落ち着いてからチャンスが生まれて先制できた。しかし、同点にされてからはリズムが落ちた。追加点のチャンスを作り出しながら、柳沢のPKでもおかしくないプレーがPKにならず、リズムが落ち、相手の高さにやられた。もう1度話し合ってギリシャに臨みたい。今回はメキシコのバーに当たったシュートがあったりと、決定的なシーンを作られた。修正してもう1度選手と確認したい」

-W杯予選突破の後でモチベーションは?
「非常に高かった。だが、かなりのプレッシャーでいっぱいいっぱいの責任感や使命感の中で選手たちは戦っていた。もう少し休みがあってもよかったが、最初から分かっていたスケジュール。ポジショニングやイージーなパスのミスからくる焦りはずいぶん起こっていなかったが、久しぶりに見られた。これから修正できる。今大会は色々なものをつかんでいきたい」

-メキシコの印象は?
「FIFAランク10位以内という強いチーム。それに対し、日本は国を背負って最後までプレーした。だが、相手の7番が特に目立った。フリーにさせてしまったし、フリーにやるやり方を知っている。かなりインテリジェンスなプレーヤーだ。それがあの1点(同点弾)。柳沢がPKを取られていれば、勝利した確信はあるが」

-ブラジルとの対戦も控える。
「この職業を選んだときから避けて通れない道。だが、まずはギリシャに集中したい」

-世界トップ10との差は?
「確かにあるがずっとやられていたわけではない。怖かったのはエリアに放り込まれるボール。メキシコは高いボールに強かった。でも、そこはカバーリングなどで修正できる」

-中村を交代したのは?
「バーレーンで腰を痛めて練習も3回くらいしかやっていなかった。あの時点が力を出せる限界だと思った」

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