ジーコジャパンレポート

2005.6.3 W杯アジア最終予選 バーレーン・日本戦(バーレーン・ナショナル・スタジアム)

バーレーン 0-1(前半0-1) 日本

▽得点者【日】小笠原

先発メンバーはGK川口、DF中沢、宮本、田中、MF加地、福西、中田英、三都主、小笠原、中村、FW柳沢

日本が大一番で手堅く、勝負強いサッカーをし1-0の勝利を収めた。最終予選突破に向けて勝てばW杯へ前進、負ければ3位転落の危機にあったバーレーン戦で小笠原が挙げた1点を守りきり勝ち点9に伸ばした。同組では1位イランが北朝鮮に勝ち勝ち点10。バーレーンは4、北朝鮮は0。2試合を残してバーレーンとの勝ち点差は5と広がり6月8日の同予選、北朝鮮戦(バンコク)に向けてドイツいきに王手をかけた。

試合はカウンターを狙い予想以上に守りを固める相手を、日本が攻めあぐねる展開となった。柳沢の裏へと抜け出るが、呼吸が合わない場面や孤立することがあり、シュートまでつながらない。逆にバーレーンは要所のカウンターで鋭さを見せ、フィニッシュも増えた。
しかし前半20分過ぎからダイレクトパスがつながり始め、流れをつかんだ。そして34分。中田英の縦パスを中村がダイレクトのヒールパスで中央へ。ボールを受けた小笠原がフェイントで相手DFを交わすとミドルレンジからゴール左隅をとらえた。見事な技ありのシュートだった。
前半終了間際には相手FWユスフのシュートが右ポストを直撃する場面があったが、0-0で折り返すと後半途中から日本は無理しての攻撃はしない。カウンターから決定機が何度かありゴールできなかったが、落ち着いてボールを回した。

ジーコ監督会見

-今日の試合について
ジーコ監督「日本はインテリジェンスをフルに使いながらいい試合をした。特に当該同士の戦いということで、ホームで勝っていることを思えば引き分けでもいい、そういう結果も考えられたわけだが、それを踏まえながらも点を取りに行く、勝ちに行くという積極性が出ていた試合だったと思う。いくつか決定的なチャンスを逃したことで、もっとスコアの差が広がっても良かったとは思うが、このプレッシャーの中では仕方のないところもある。一番尊ぶべきはここで勝ち点3を取ったことだ。残り2試合、1引き分けでも(予選突破が)決定となるが、気を引き締めて臨みたい」

-1トップのシステムについて。
「まず小野がけがをしてしまったということで、柳沢のスピードを生かすために最初は中田英を(トップに)近い位置でやらせていたのだが、それをボランチの位置に下げて小笠原を入れた。小笠原も最近いいところを出していたので、中村も含めてポジションチェンジしながら確実に三角形をうまく使えると判断したので、そのようなシステムにした」

-バーレーンの弱点は何だったのか?
「まず自分は相手チームの欠点をコメントする立場にないことを申し上げておきたい。今日は本当に日本が自分の力を出し切って、良さをどんどんピッチの中で積極的に展開したために、この勝利があったのだと思う。決して相手のチームの欠点がうんぬんという話ではなかったと思う」

-予想以上に相手は守備的だったが。
「それは分かっていた。今までも何度か対戦していて、技術、そしてカウンターの精度が高いチームということで、(日本としても)中盤を含めた守備をしっかりしなければならないということを皆で確認し合った。そして相手の良さを消していくということが実ったのが(勝因の)すべてだったと思う」

-今まで見ない戦略だったが。
「高原が間に合わなかったので、前のほうはどうするか。オプションとしてうちが持っているFWの調子を考えて1トップにした。柳沢はスピードがあるので、中盤がしっかりしてカバリングできれば手堅い試合が出来ると思った。決定的なチャンスを決めていれば楽になった。この圧迫の中でやっていることだから仕方のないことかな。自分は頑固なんでさらに要求をしてフィニッシュのことやパスミスが後半多かったのでその辺を訂正していきたい」

-UAE戦後はコメントをしなかった。
「お話しなかったのは鈴木隆行のプレーに対して(UAE戦後の会見で)笑いが起こったことに対してのこと。特に公式会見で笑いが起こり心が痛んで皆さんにお話しするの止めようと決意した。選手たちがどんなシチュエーションでも自分の国のために必死で戦っているのになぜ笑われなければならないのだろう。非常に憤りを覚えた。彼らがあれだけ戦っているのに笑いが起こるほど、なぜ真剣な目で見てくれないのか。W杯へ行こうと最初誓い合って仕事を始めた。その変のところに憤りを始めて距離を置いていた」

-今日勝たないと更迭論もあったかもしれないが?
「そういうことは全然自分としてはなかった。ただ川淵さんがもうだめだよといえばいつでも身を引くつもりでいた。どの監督もそうだが、サインをして監督の任務を引き受けた時点から、あんた終わりだよ、と言われたら終わりという気持ち。ただ一日一日精一杯日本のためにやってきていた。だから変なプレッシャーは全然なかった」

-今日の勝利でそういう声を払拭したか
「まだ。本当に決まってないので。次の試合。8日で決めたいと思う」

-球際の強さが出た試合だったが。
「これをやらないと勝てないと選手に言った。いくら技術的にも戦術的にも高いものを持っていても予選を勝つためには相手のチームのレベルではない。それをいかすためにはここ(ハート)なんだ。まず1対1絶対負けちゃいけない。球際も強く行って相手に楽にプレーさせちゃいけない。これから始めようといった。勝ち点3あるいは1を取るのはそれほど難しい。その変のところは絶対負けない自信はあった」

-次の試合は中田、中村、三都主を(出場停止で)欠くが。
「伸二もなかで、こういう道でやってきた。アジア杯も彼らがいなくても勝った。すごい選手だが彼らがルール上出られないとなれば他の選手が全力を出して当たってくれれば必ずやいい結果になる」

-途中出場の中田浩二と稲本は次につながる結果だったか。
「絶対に次につながると思う。ただしタイへ着いてから全体的なことは決めようと思う」

-小笠原はパスの出し手としてのプレーをしてきたが今日は受け手としていいプレーをした。
「それが良かったから代表にもいる。今日の活躍もあった」

-北朝鮮が4敗目を喫した。
「スコアは?(1-0)。イランとバーレーンの結果にもよるが引き分けでもいい状態ということ。ただしこのグループの中で一番最初にW杯への出場権を手に入れたい。それを実現させたい」

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