ジーコジャパンレポート

2005.4.30 北朝鮮戦は第三国開催で無観客

国際サッカー連盟(FIFA)は29日、当地で規律委員会を開き3月のW杯アジア最終予選で観客が暴徒化した北朝鮮に対し、同予選の次のホームゲームとなる日本戦(6月8日・平壌)を第三国に移し、観客無しで開催させる異例の厳しい処分を決定した。同時に2万スイスフラン(約180万円)の罰金も科せられた。第三国の場所は後にFIFAが決める。今回の裁定の結果を受けて日本代表のジーコ監督は都内で緊急会見を行った。

-厳しい裁定が下った。
ジーコ監督「時を同じくしてブラジルでリオデジャネイロ州選手権の中でボタフォゴとバスコダガマが無観客の別のスタジアムという裁定が明日か明後日行われる。またUEFAの裁定でローマがオリンピコスタジアムで無観客というのがあった。決定というのは初めてではないが、こういったことが起こったことに対し、決定は決定だから特別なコメントは差し控えたい。チームとしてはいかなる状況でも結果を出す準備をしている。どういった状況の中で行われる試合でも崩れることはない気持ちがある。ただサポーターが詰め掛けて応援をするチャンスがなくなったことは残念」

-無観客試合について。
「違った状況の中で試合が行われることは残念。当事国である決定を下された国に関してはそれだけのことが起こったという意味で認めざるを得ない。相手がいることで相手のお客さんが見る権利を失うことは残念なこと。第三国で行われるわけでお客さんが入っても良かったんじゃないか。決定ということでこのモチベーションの中でなんとかしなければならない。大きな戸惑いはないがこの試合を楽しみにしていたお客さんには残念な話」

-監督は無観客試合の経験はあるか。
「ありません。集中の問題を含めて彼らがまったく体験したことの無い環境で試合が行われる。実際にサッカーはお客さんがつき物。形としては練習試合や紅白戦に近い試合になるのかな。自分は練習も皆さんのスタンド入りを制限していない。選手は非公開になれていない。数日の練習の中で置かれている環境を想定しながらやるということしか今は考えられない。ファンが第三国でやること決定が正しいと思うかもしれないが、相手方のお客さんは入ってもという考えは少しは入っても良かったのではないか。国民の大多数の人が注目している。実際に被害者になってしまうのは。起こしてしまった当事国は仕方ないが、それは寂しく思う。それ以外はひとつの大切な試合を決められたところで行うだけ。我々もいろんなことがあり、肌で感じている。大雨も台風も地震もあった。猛暑の中での試合も勝ち抜き今の自分たちがある。これを受け止めてしっかりと進んでいきたい」

-開催国の希望は?
「どこの国という要求はないが、オフィシャルの日本並みのいいグランドがあるところなら十分いい試合が出来ると思っている」

-日本に有利?
「自分は第三国の人間なので、国の歴史的な問題ということで対日本ということで問題起きている。それに対するコメントは控えたい。ただスポーツ以外のことが介入するのは残念。それを肌で感じたのは中国のアジア杯。1か月近く過酷な練習や試合をやった。あの頃から選手には言っているが歴史的なものや政治的なものにはピッチの上で反映させないように。目的は何かということを最後まで貫き通す。非常に残念なことではあるが、そういうことが残ってしまう。第三国でやることで、選手たちも悪い影響与えない、あるいは向こうにいかなくて済むということを度外視して、自分たちの目標をしっかり見せるということを選手たちに伝えようと思う」

-川淵キャプテンは観客のいない練習試合を提案したが。
「具体的には考えていないが必要であれば皆さんにもお入りいただかないような内容で1試合やってみようかなという考えはないわけではない」

-人工芝でのプレーはなくなった。
「実際そういう可能性は大きかった。だがイランもバーレーンも白星を取った。日本もそういうシチュエーションだったがそれがなくなった。実際に中立国のグランドがどうか。デコボコなグランドでなければ決められた中でしっかりとした準備をする。埼玉のような素晴らしいグランドであれば。2試合を見た中ではこれは本当に人工芝かと思うくらい障害は無いように思えた」

-この裁定は日本にプラスか。
「実際に日本に有利、相手に不利とかは感じない。今回の決定の中に前回の北朝鮮で行ったこと以外も両国の関係が加味されているのある。日本と政治的に問題のある国でなければ同国で観客を入れない試合になっただろう。第三国になったということはそういうことが含まれている。彼らも可能性を信じて試合をしてくるので意思のぶつかり合いになる。どっちが有利不利はないが、お客さんがいないことが同影響してくるか」

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