ジーコジャパンレポート

2004.9.28 W杯アジア1次予選、オマーン戦(10月13日・マスカット)日本代表メンバー発表

この日、都内のJFAハウスで日本代表メンバー23選手が発表された。W杯アジア1次予選突破がかかる大一番。引き分けでもグループ1位が決まるが、逆に敗れれば、一転オマーン有利となる可能性を含む。入念な選考を行ったジーコ監督はメンバーを明らかにした。

ジーコ監督「今さらみなさんに説明する必要もないが、当初からオマーン戦が事実上の決勝戦、1次予選突破に向けた大切な試合と考えていたし、その通りになった。選手を信頼しているし、期待する結果が得られると思っている。もちろん、勝ちに行くし、引き分けでもOKというレギュレーションに基づいて、どのような犠牲を払ってでも次のステップにいけるようにしたい」

以下が発表されたメンバー。
GK土肥洋一(FC東京)、川口能活(FCノアシェラン)、楢崎正剛(名古屋)
DF三浦淳宏(東京V)、田中誠(磐田)、茶野隆行(市原)、宮本恒靖(G大阪)、松田直樹(横浜FM)、三都主アレサンドロ(浦和)、中澤佑二(横浜FM)、加地亮(FC東京)
MF藤田俊哉(磐田)、福西崇史(磐田)、中村俊輔(レッジーナ)、小笠原満男(鹿島)、中田浩二(鹿島)、小野伸二(フェイエノールト)、本山雅志(鹿島)、遠藤保仁(G大阪)
FW鈴木隆行(鹿島)、久保竜彦(横浜FM)、高原直泰(ハンブルガーSV)、玉田圭司(柏)

ジーコ監督「メンバーに関してはこの23名。これに関し、2つ追加の説明がある。1つは中田英寿だ。15日前くらいから試合がOKになったが、90分は難しいということもあり、ベンチにいることが多い。試合に使えるという状況だが、今までの5か月のブランクがあるし、今回、ものすごいプレッシャーがあることを考えると、リズムを取り戻すという意味でフィオレンティーナのほうでがんばってほしいという結論を出した。ただ、これからも日本に必要な選手であることには違いない。また、柳沢に関してだが、少しのブランクがあって最近、ようやくベンチに入り、コンディションが上がってきたところ。100%の力を出してもらうためには今回はきついのではということだった。コンディションをチームで取り戻してほしい。そして、新しいクラブでポジションを確保してもらいたい。こういうことで2人の招集は見送った」

-今回、現地に早めに入らないという選択を選んだのは?
「確かにオマーンに近い、気温の高いところでやるというオプションもあった。ただ、里内フィジカルコーチとの調整の中で、合宿の最初で2部練習を組み、フィジカル練習を中心としたトレーニングが必要ということがあった。それを向こうでやるにはかなり気温が高く、2部練習をやれる状況ではない。それを省くと今までのリズムも崩されるので、日本で2部練習を行うことを決めた。一昔前の選手と違い、フィジカルコンディションは上がっている。気合を入れれば、体を動かすという伝達作業もスムーズにいく。インドも2日前に入ってうまくいっているし、アジアカップでも気温の高い中国で戦った。今回は(インドよりも)1日早めに入るという日程を組んだしね。自分の経験から長期の大会や複数の試合ではなく、1試合のためならば、できるだけ直前に現地に入るというのがベストだと考えている。現地に行くと馴染んでいない環境の中で大事な試合が近づくのを待つ。そのメンタル状況を考えると、インドのように直前に入って気合でいくというのが、選手にとっては楽ではないかと思う。今回は実際には日曜につく形でインドよりも長めに取っている。4日ある。試合に臨みやすいスケジュールを取った」

-差し支えなければ、オマーン戦のスタメンは?
「まだ日があるので怪我などがないように期待して、インド戦のメンバーから本山の位置に中村が入る布陣となる。加地が足首をひねって、小野も足を痛めているが重症ではないと思っている。本山のところに中村が入るスタメンを考えている」

-藤田はメンバー最年長だが、彼の重要性は?
「技術的にも、そして今まで獲ったタイトルの数でも貴重な存在だ。スタメンでなくても途中から使ったときに彼の気持ちの強さにどれだけ救われたことか。経験と人柄、人をひきつける魅力は日本のために生かされている。だから毎回、呼んでいる」

-加地に関してはどのような情報が入っているのか。
「今度は10月5日に集合。それほど重症ではなく、骨にも異常がないが、強くひねったということで痛みがあると聞いている。5日の時点でもう1回チェックしたい。彼の場合はコンディションがよく、けがに強い。日本のために貢献してくれることを期待してメンバーに入れた」

-オマーンは10月7日に同じ試合会場でイラクとテストマッチを行うが、偵察する予定は?
「現時点で送る人間がいれば考えるが、オマーンに関しては和田くんやエドゥーを通して数多くのリポートを見ている。目新しい戦術はないと思っているが、多くの情報がほしいのも確かだし、今は検討しているところ。ただ、あまり、間近のフレンドリーマッチの結果を気にし過ぎるより、自分たちのチームが目指すプレーを確認したい。オマーンとの第1戦のときは、直前でオマーンが韓国とやって0-5で敗れたため、楽勝ムードだったが、ふたを開けてみれば韓国とやったときと全く別のチームだった。あまり直前の試合の影響を与えすぎると良くない」

-中田英寿に関しては以前から招集しない方向だったのか?
「彼は本当の意味でプロフェッショナルな選手。クラブのユニホームであれ、代表のユニホームであれ、一旦着てしまえば、すごい責任感を持ってプレーをする。フィジカル的には問題がないが、試合感がない状況で、ファンも彼にすごく期待をするし、相手も厳しく来る。今の彼の状況で、そういう環境に置いてしまっていいのか、考えた。ファンの熱い視線の中で、どれくらいプレーできるのか。納得いくプレーができなかったときは、彼の今後にとって大きな障害となる。だから、今回は招集を見送らざるを得なかった。不必要なプレッシャーを与えたくなかったし、彼の状況を聞いた中で、ベストまでいっていないということだったので呼ばなかった」

-彼をベンチに置くことも考えなかったのか?
「中田のベンチは考えたこともないし、これからも考えることはない。彼はスタメンの選手だ。これがフレンドリーマッチならば、彼の今の状況でも呼んでスタメンで出して、いけるところまでやらせたかもしれない。だが、プレッシャーがかかる状況の中で、その決断をするつもりはなかった。フィオレンティーナという新しいクラブでも、ペルージャやローマで見せていたようなプレーができることを心から応援している」

オマーン戦に向けた国内合宿は10月5日からスタート。同9日に日本を発ち、現地入りする。今年一番となる決戦は10月13日。ジーコ監督はもちろん、勝利で1次予選突破を決めるつもりだ。

>一覧へもどる