ジーコジャパンレポート

2004.7.24 アジアカップ 一次リーグ第二戦 タイ戦(重慶オリンピックスタジアム)

日本 4ー1(前半1-1) タイ
◇得点者【日本】中村(前半34分)

日本のメンバー
GK川口、DF田中(後半開始→本山)、宮本、中沢、MF加地、遠藤、福西(後半44分→中田浩)、三都主、中村、FW鈴木、玉田(後半開始→本山)

日本がタイを4-1で下し勝ち点を6とした。イランとオマーンが2-2で引き分けたため最終戦(28日)を待たずに決勝トーナメント進出を決めた。
日本はまさかの先制点を奪われた。前半6分に鈴木が右からのクロスをヘディングで決めるがオフサイド。流れをものにできず、前半13分に宮本がクリアしたボールを奪われ、カウンターからスティーにドリブルからミドルシュートを決められてしまった。
それでも日本は落ち着いていた。前半21分に中村が左足で約25メートルのFKを決め2試合連続での得点。その後は相手のカウンターにもDF中沢らが落ち着いて対処した。
後半逆転のためにジーコ監督は動いた。小笠原を攻撃的MFに入れ3バックから4バックに変更した。2日前の練習でもやった形でDF中沢は「満男が入ってボールがつながるようになって、点につながった」と話した。
得点も前日にじっくりとやった形からだった。後半12分に左CKからのボールを相手GKがはじく。小笠原が拾いミドルシュートを打つも、DFにはじかれる。しかしそれを中沢が拾って右足で豪快に決めた。後半23分には左CK、三都主からのボールを福西が頭で飛び込んで3点目。後半42分にも中沢が左サイドのショートコーナーからのクロスを頭で決めて突き放した。
後半は途中、俊輔のバックパスのミスからピンチを招いたほか、40分付近にたて続けにカウンターから速攻を食らったが、GK川口が落ち着いてセーブするなどし、タイに失点を許さなかった。
これで日本代表の勝ち点は6。第一試合でイランが引き分けたため2位のイランが4。3位のオマーンが1のため、一次リーグ最終戦でたとえイランに負けても2位以上が確定し決勝トーナメント進出が決定。しかしリーグ1位か2位によって準々決勝の相手も違ってくるので28日のイラン戦も手の抜けない試合となる。

試合後のジーコ監督の会見

-今日の試合を振り返って。
ジーコ監督「この1勝はすごく嬉しい。評価できるのは先制されてもバタつかず、落ち着いて相手を崩すことを最後までできた。忍耐で勝つことができ、決勝トーナメント進出を決められた。相手にカウンターがあり、守りを固めるなかでチャンスをものにする形ができた」

-ブーイングがすごかった。
「ブーイングされても4点取れるのであればいつもブーイングされたい」

-次の試合に向けて。
「次の試合でイランに確実に勝って首位でこの重慶に残りたい。ここでブーイングを受けながらも次も確実に勝ちたいと思う」

-後半から小笠原を入れて4バックにしたが。
「まず玉田を本山に代えた。玉田は傷んでいたのあったが、今日はスペースに飛び出していく良さが出ていなかった。痛みがなくても後半で交代させようと思っていた。前半は3バックでやっていて相手がボールを持ったときにどうしても3人で(一斉に相手を)見てしまう。それで1点を入れられた。あれは1枚でしっかりとついて、他が余れば(カバーにいけば)よかった。あるいは中盤でもっとプレッシャーをかけることもあってシステムを変えた。小笠原は創造性をもっている。テニクニックの良さも出ると思った。後は前からもう少しプレッシャーをかけられれば、前からボールを奪って追加点が奪えるのではないかと思った」

-重慶の天気について。
「ここでの環境、トレーニングの状況を含めて良くしてもらっているので、慣れてきている。移動をすると疲れも出るので慣れたところでやりたい。その前にイランとは決着をつけないと首位が決まらないのでしっかりとやりたい」

-リーグ1位か2位によっては現時点では韓国かヨルダンと当たることになる。
「このタイトルを狙うチームとしてどことやるにしてもしっかりとやって、最後までいきたいと思う。どこがいいとかは考えていない。まずイランに勝つことで自信がつくので、今まで通りにやりたいと思う」

-次の試合でメンバー変更は。
「けがが出ていなければ今のところ考えていない。というのは、リーグでの首位を確実にすることを狙っているから。ただし選手の様子を見てというのはあるかもしれないが、今のところは考えていない」

-この2日間で準備したことがこの試合でいきたか。
「選手の賢さだよ。3バックから4バックにフォーメーションを変えたが、確実にスムーズに選手が対応してくれた。こうすることの理由に対しても理解が早い。自分たちの形を後半に作ることができた。バタつきがないように、そして後半も勢いで押せるようにと考えていた。ただ(前半6分の)隆行の(ヘディングでのゴール)はオフサイドとはどうしても思えなかったよ。あれで先制点を取ると精神的にだいぶちがったから」

-100%ではないゲームでも勝ち点が取れるようになった。
「世界を狙うと、いろんな対戦相手を倒さなければいけないことを考えると、まず自分たちのサッカーをするための落ち着きがないと話にならない。それが選手についてきたことはすごく嬉しいし、大きな成果だと思う」

-経験が大きいか。
「それはあると思う。ただアジアのチームと戦うのと違って、欧州のチームは前に(攻撃的に)出てくる。そういう中でいきなりこういうチーム(引いてカウンター狙い)と戦ってもはやり同じような戦いができるのは素晴らしいこと。今日も4、5万人のファンは皆が、反日本だった。イングランドでも、そういう中での試合で選手は鍛えられている。そういった意味では精神面の強さがついている。経験だろうね」

-イランは1トップでくるが。
「明日の選手の状態を見てだがスタメンの形のフォーメーションで行くか、選手の明日の回復次第だ」

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