インタビュー

Ricardo de Oliveira Por Arthur Antunes Coimbra
(リカルド・デ・オリヴェイラ )

[2004.11.27]

アントニオ・リカルド・デ・オリヴェイラはカリオカ ( リオっ子 ) であり、クラウジアと結婚していてレチーシアとルイザの父親である。そしてジーコが率いる日本代表においても大事な存在でもある。彼はチームのフィジオセラピストで医療スタッフに加わり選手のケガ予防と回復に携わっている。“フィジオセラピルトの必要性については随分日本人達と争論したものだよ。理解して貰うのに大変だった。”と、ジーコは振り返り、リカルドを日本の鹿島に初めて連れて来た責任者でもある。

インタビューはジーコが日本で行った。リカルドは大学卒業後、専門の人体解剖学学位を終了しており、彼がどうしてサッカーに関係したのかなども含めて経歴などを語ってもらった。読者も知っての通り、リカルドはサイトの即席カメラマンでもあり、日記のコーナーに写真をいつも提供してくれている。それではリカルドをもっと知ってもらおう!  

リカルド、どうやってサッカーの世界にたどり着いたのですか?     

― 私はリオ市のAABRというリハビリセンターでフィジオセラピストとして働いていました。
そこでルイス・アレシャンドレ・カンタニェーデ医師(スポーツ医学専門医)を知ることになりました。彼はジーコ・サッカー・センターに通っていました。(現在もCFZクラブの専属医師)あの頃クラブの医療部で物理療法課を作る案が出ていて、プロからアマチュアサッカー選手への回復サポートをする考えがありました。そこで、私にCFZ・ド・リオで仕事をして貰えないかという招待を受け、大変光栄で価値あるものと思い受けることになったのです。1999年には鹿島アントラーズのプロチームの医療部にフィジオセラピストとして就職する機会に恵まれました。それから2002年には日本代表にも呼ばれるようになって今では代表チームの医療スタッフにも加わっているわけです。  

チームに取ってフィジオセラピストの必要性とはどんなものですか?      

― 現在ではフィジオセラピストは医療スタッフの一部となると同時に指導スタッフの中に入ります。こうした複合規律組織(医師、心理カウンセラー、フィジカルコーチ、ゴールキーパーコーチ、トレーナー、用具係、栄養士、テクニカルデイレクターと監督)に入る一つの職業となりうますね。
スポーツ医学が発達するにつれて、専門の治療技術などが出来てきてこうした専門家も現れて組織には不可欠な状態になっています。それが指導部とそれに加わる医療部とに構成されています。仕事の内容としてはサッカーにおいて発生するケガなどから、入念に特別な治療カリキュラムを組み立てて実行指導したりすることです。それには医師、心理カウンセラー、フィジカルコーチ、キーパーコーチ、トレーナー達と基本的に密接なコミュニケーションが伴わなくてはなりません。これらスタッフは直接選手達に接していますから、会話を多くすることでケガ予防も出来る訳です。ケガなどを最小限に食い止めることと、選手の能力を活用出来る環境状態にも役立っています。

フィジオセラピストの主な職権はどんなものですか?            

― フィジオセラピストはひとつの衛生の職人で色々な科目に存在します。例えば;外科、リューマチ科、神経科、小児科、気管支科(肺炎等)、スポーツ医学その他です。彼らは病院、診療所、リハビリセンター、臨床室治療、クラブ、一般業務治療などであり、講演に調査などをします。中でも幾つかの職権を示すと:医学検査のデータを基に患者の状態を査定する、目的達成のために必要な物理的な療法を指導するなどで、常に適当なやり方に注意をします。衛生の別のプロに相談したり、必要なら別の専門技術者の同意を求めることもします。必要に応じて治療カリキュラムの改善もします。カリキュラムを企画し、実行し、コーデイネートし、監視しながら患者の運動能力回復状況を診断します。その他にも体育衛生複合組織に加わったりと色々あります。

サッカークラブでのフィジオセラピストの導入が遅れたのは何故でしょうか?

―  しばらく前からスポーツ分野での物理的治療法というのが段々と目立ってきました。色々な種目の選手についてですが。サッカーでは、遅れたのは何故かというと、恐らく情報が少なかったのだと思います。何人かのフィジオセラピストがサッカーの世界にいても知識不足と職権の認識不足があったのだと思う。段々とこの認識も変わり、クラブなどもそうしたプロの必要性を医療スタッフと指導スタッフに組み込むことを考えて来たのです。

君の仕事はブラジルと日本では違いがありますか?

― ありません。選手への対応や治療の技術的なものはまったく同じです。回復を目的にする方法を設定し、ケースバイケースで適当な治療方法を考えてやるだけです。強いて違いを言うなら大事なことですが、日本人選手の習慣を尊重してやる事;それは鍼とマッサージです。(ここでは多種多様な技術が使われている) 

多くのフィジオセラピストが医師や監督との摩擦を起こしている。君もそう言うことがありましたか?何故起きるのでしょうか?

― もう8年サッカーでのフィジオセラピストとして働いていますが、私は一度もありませんね。いつも私の仕事の方向をきちんと見極めて、選手のために焦点はそのリハビリテーションにあてています。その促進や成果を求めています。それ以外の事はあまり考えないようにしています。常にプロとしての常識の中で行動し、自分のやるべき始点と終点をはっきりとして、それ以外は別の専門家にやってもらう事を考えています。複合組織の中で働くには、会話と意見交換が基本です。それぞれのプロは全体の一部として分かち合っています。選手が活動するために最良な状態であることに提供しています。

代表での仕事は上手く行っていますか?

― 仕事は大変良く応用されています。指導スタッフが凄く合体していますね。医療スタッフも同じくですが。それぞれのプロがいつも意見交換をして、情報も提供したりしてチームの活動を満足行く状態でなおポジテイブに選手達がパフォーマンスと成果を出せるように働いています。私自身の仕事は;代表選手が招集されて集まった時、身体検査に注意しています。選手達は各のクラブから持参した診断結果報告書を提出します。その時には選手個々にクラブでの日常について質問をすることにしています。手術後であるかどうか、何か特別な治療をクラブでしているか、(その場合は代表でも引き継いで治療を行なう)、それか最近関節や筋肉痛あるいは肉離れなどを引き起こしたかなどです。そうした情報を集めた後に、何らかの手当て、治療が必要と思われる選手をピックアップします。個々の能力に応じての身体維持や運動に必要な普通のフィジカル状態に戻すための対応を施します。次いで、ジーコ監督や指導スタッフに選手へのリハビリの要、不要の報告をします。重要なことは、こうした作業を行なうプロが指導スタッフのメンバーとして存在し、大事なことだと言う認識を目立たせることだと思います。

クラブと代表での違いはありますか?

― それはありますね。物理療法は同じですが、治療法とやり方はかなり違います。代表では一緒にいる期間とケガの度合いです。選手の中で練習中にケガをして、医師の診断で状態によってはクラブに返される場合もあります。何故なら試合までに回復が間に合わないからです。クラブでは状況が違います。回復までのカリキュラムを設定出来ます。選手はリハビリのための時間は十分にありますからね。

スポーツ全体でのフィジオセラピストは主にどんな事で役割を担う事が出来ますか?

― ここ数年で物理療法はスポーツ界でも大変発展しました。私の意見では、選手達の治療結果が大変満足出来るものがかなり多いからだと思います。結果は物理療法の高いレベルを示し、フィジオセラピストの働きを本質的に飛躍させました。バレーボール、バスケット、陸上競技、フットサル、水泳、テニス、体操、など殆どのスポーツ種目においてです。種目により違ったケガが起こることの違いはあります。しかし今ではどの種目においてもフィジオセラピストの存在を普通に見られます。この役割提供は必ずどの種目に関わらず、良い満足出来る結果をもたらし、予防学は一つの矯正を目標としたカリキュラムを設定して、下部組織の中、高学生のカテゴリーにも応用できるものです。奇形、筋肉の不釣合いや身体欠陥などを治すことも可能です。もっと先には、これらの選手達はカテゴリーを上がってユースやプロになって行くことも可能であるわけで、もちろんそれにはしっかりしたオリエンテーションがものを言います。

始めの頃は仕事をして行く上で困難は有りましたか?

―  ありませんでした。前にも言いましたが、私がスポーツの世界に入って始めたのは1997年にCFZ・ド・リオで働いてからです。そこはプロサッカーチームを始めたばかりで、他のプロから手助けされました。CFZ・ド・リオの指導部とはいつも良い関係を保ち、クラブの施設も不足はありませんでした。この期間に沢山の偉大なプロの方と仕事をする機会に恵まれました。彼らといつも選手達について話をしました。選手の発達はどうなのか、あの選手にどうしたら良くなるのか、そうした会話が間違いなく私の仕事をスムーズにしていたのだと思います。そして今までの時間に得た経験や知識が今の仕事の良い成果に繋がっているのだと思います。

君はサイトにカメラマンとしての役割を果たしてくれている。写真家になるつもりはありますか?

―  写真が好きなのはありますが、それを職業化するつもりはないです。本当はサイトに写真を提供できている事を光栄に思っているくらいですよ。この役割は自然な形で起きたことで、ジーコがある日練習中に私にやってくれと言ってきた事からです。それで練習中や試合に何枚か撮ってみたのです。それとこれはエドウーとの共同作業であることも忘れてはいけない。彼に想像性あるのは有名だから。 

君がサイトの常連だと言うことは知っているけど、編集部に何か意見はありますか? 

― その通りで私も妻もサイトの常連でとても楽しく見ています。それに良く出来ていて念入りに作られていますね。いつも新鮮なニュースの他に良く選別された題材が多いです。一つ読者達も喜ぶと思うのは;ジーコがフラメンゴ時代で記録したゴールシーンのビデオのスペースを増やす事かな。それとブラジル代表でのゴールもね。 

これからクラブなどで働きたいフィジオセラピストにはどんな助言をしたいですか?    

― どんな分野でもそうだけど、基本的な事としてプロフェッショナルはいつも現役であること。

  活動をして知識も更新していること。もう一つ大事なのは複合組織の中でどう存在するかです。他の医療スタッフのプロたちと指導スタッフとも同様に付き合いを上手にすることが自分の成果を上げる根元になると思います。  

指導スタッフでは君は“爪楊枝ゲーム”で3部まで落ちたのは本当ですか?(笑い)   

― それは本当ですよ(笑い)。代表ではいつも食事の後などにあの“爪楊枝ゲーム”を指導部の間でやります。もうこの遊びは我々の中では主力もいるくらいです。中国へ行った時には私は3回も負けてしまい、その結果みんなにコーヒーを給仕するはめになった。そこでみんなは私をからかって3部まで落ちたのかと・・・。でもその後に私は3部で奮闘してすぐに2部に上がり、1部に戻る事ができました。またアミーゴスと闘うのですが、かなり練習して良い準備をして置かないといけない。1部の闘いは楽じゃないからね。

まあ、冗談は別にして、こういう時に大事なのは指導部みんながリラックスして気楽にゲームを楽しむことだと思います。

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