ジャパンコネクション

ワールドカップへの意気込み

[2006.5.23]

日本代表がワールドカップに向けて最終調整の準備を整えている時、それに関連した事柄を今週のテーマから外す訳にはかない。私の中で実感している事は、スタッフ間での会話やワールドカップに出場した事の思い出話とか、それらに自分が参加して得た体験内容は、今この指導者としての私に大変貴重なものとなっているという事。幾つかの基本的な部分の一つにW杯で戦うチームのモチベーションがあるが、それを今回の課題にしたい。

私が指揮を取る代表を一つの例として観察してみる。我々には当然ながらそれぞれの異質な個々が集まったグループがある。若手でははじめて体験する者、二度目、あるいは3回目の本大会出場をする者もいる。希望や目標や不安なども23人の選手それぞれ違うだろう。この状態は恐らく出場する32カ国代表にも同じであろう。 

チームには全て強弱の差はあまりなくバランスが取れていて、ちょっとした事、一人の選手による好プレーで勝敗が決まると思われる大会である事は解っている。一つの可能性として、ベンチから交代で入った選手がそれをする事が考えられないか?歴史を見ればそう言うケースは幾らでもあった事を示している。だから可能とさせるには23人ともに出来上がっている戦士で何時でもピッチに入って最良のプレーを実行しなければならないのだ。

私の視点は監督の話などより、正しくはワールドカップという舞台においては現実的にどんな状況でも戦える強いグループを必要とする事だ。多くの場合ベンチにいる補欠選手は練習でもモチベーションが落気味になり気落ちするのはいつもの事だ。これが不成功に終る第一歩である。いつも必要なのは集中を切らさない事や、注意をして自己や仲間にも要求し競技意識モードを保つ事である。私が現役の頃に経験したのはこうした問題は普通であり、補欠のモチベーション・ダウンはグループ全体に影響を与えるものである。

こうしたベンチから威力を発揮した良い例は最近のバルセローナでも見られた。FWのラーションはスエーデンの主力で、ブラジル人のベレッチが対アーセナル戦でベンチだった。試合は激戦だったが彼らはピッチに入った。ラーションは素晴らしい試合をして、2得点にアシストし、単純にチャンピオンズリーグのタイトル制覇に決定的な貢献した。サッカーとはそんなものだ。こうした事がちょっとした事であり、差を見せつける。多くの場合はビッグクラブでは違う事を示す手助けにもなっている。日本代表で例を挙げれば、アジアカップでの時にベンチにいた中田浩二が代わりに終盤に入り得点した。

総括すると、誰も試合に出なかったからといって劣等感を感じる必要はない事。ピッチ外でもそれなりに参加の仕方もあるし、いつ入っても良い準備をして置かなければいけない。少なくともここではそうである。私は日本で気持ちは落ち着いている。とても良いグループを作ったと思っているし、現在でも各選手一人一人が上達している事でそれぞれを応援している。グループの力は強く高いモチベーションは青い侍達の最良のメニューであろう。ワールドカップはここまで来ている。

それでは又来週会いましょう。

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