ジャパンコネクション

理解しがたい事 

[2006.3.20]

リオを後にして日本に着いたばかりの私への記者からの質問で気がついたのは、納得のいかないニュースについてブラジルで話した事が事態を複雑にしていた事だった。話題はFIFAがワールドカップにおいてテクニカルエリアには通訳を入れてはいけないなどの事で、それでは被害を蒙るなどと私が憤慨したと言うもの。これに関連した事が今回のテーマである。

まず最初にハッキリしておきたいのはFIFAのいかなる決定も、それらが一度も私を心配させる根拠になっては居ない、と言う事だ。日本に来る前のリオのジーコ・センターで開いた記者会見でこの件について遺憾に思うと述べたが、それによって私のプランを変えるなどと言う事はまず有り得ないし、私の考えは維持されている。

日本協会で会議をした時に、役員らは前回のワールドカップでも同じだったと言った。通訳はテクニカル・エリア内で監督と一緒には居られないが、ベンチに居てはいけないと言う事は無くあまり意味が無い。前回では大会の直前になって彼らは考えを変えた。ここに来て又も明確な説明も無く持ち出して来た。それはテクニカル・エリアには同時に二人のスタッフが立ってはいけないと言うもの。

この件について以前にも言ったように私は単に残念であるだけだ。そして見直しをされる事を期待したい。何故なら鈴木通訳は友人であると同時にその能力高いプロでありもう一人の強力な補佐でもある。しかしながら彼がピッチの横に立つのを禁止する事で起きるインパクトはゼロだ。私の業務コンセプトには変化は無い。それは試合中にチームを調整する事は基本的に無いからだ。それをするのは練習中かハーフタイムの時に行なう。それでもゲーム中に指示を出す必要があれば、試合に出ていればポルトガル語を話す三都主か、イタリア語が理解できる中田を呼んでもいい。そうでなくとも私自身15年間日本に居るので多少の日本語、特にサッカー用語は伝えられるので問題は無い。

私は被害を蒙ってはいないが、他の仲間ではそうでない事を案じる。被害について言えば、オランダのマルコ・ファン・バステンなどFIFAが理不尽に決めた別件について憤慨していた。私は彼からの手紙を受け取った。それは最終メンバーリスト提出日を申請した5月330日を許可せず、あくまで5月15日とした事に苦情を言う内容だった。彼の変更希望の理由は日付けを延ばすことで、回復した選手を編入可能になるからである。当然であろう、提出日を延ばすのにFIFAに取って何か大きな問題があるのであろうか? 監督たちが希望した(私もその内に一人だったが、あまり意味が無かったかもしれない)事でゆっくり選手を見極める事が出来、よりベストのチームがつくれるではないか?ワールドカップが始まるのはまだ6月9日のことだ。

これらの課題が集積され、決めること一つがたいした理由も無く処理されている。通訳たちは予選でも、コンフェデでも働いているが、ここに来て困難な壁を作られてしまった。監督たちが登録期限の猶予を希望しても相手にされずである。そうこうしながらFIFAは試合時間を12時とか15時等と選手達の事も考えず決めようとしている。選手達の事も考えず、果てはスペクタルを台無しにしてしまうリスクを伴っている。素晴らしいサッカー、スペクタルが重要ではないだろうか?目標は最良のサッカーでは無いのだろうか?

私はそれら全てが「耳の裏のノミ」のように感じている。ドイツではノミが耳を痒くさせないで欲しい。それらは決してサッカーの為にはなっていないし、まず各代表のサポートにもならない。サポートにならなければ逆に何らかに被害をもたらすであろう、特に政治力が弱い国にとって。そうなって欲しくないが。我々は仕事を続けるしかない、同時に試合はフィールドの中だけで決着し、決して外で彼らが決着をつけるような事にならないように期待したい。

では来週又会いましょう。 ウン グランジ アブラッソ!!

>一覧へもどる