ジャパンコネクション

偽りの錯覚に惑わされぬように

[2006.3.7]

今週のジャパン・コネクションは、3月1日のFIFAインターナショナルマッチデーに各地で行なわれた、2006FIFAワールドカップドイツ大会出場国の試合についてです。ワールドカップ本大会へ向けてのチーム確定を行なうが為のほぼラストとも言えるチャンスである最中、本大会出場32カ国中僅かにオーストラリアとトーゴの2カ国のみが国際親善試合を辞退しました。

先ず話題を展開する前に明確にしておかなければいけないのは、今回の各国が行なった試合の結果は、良し悪しに関わらず、ワールドカップで実際に披露するであろう内容のパラメーターではないと言うことです。勿論、我々は多少ながらの選手個人とチーム戦術面を観察することが出来るのも事実であり、だからこそ、スイスへクロアチア対アルゼンチン戦を偵察に行きました。でも、実際にはこれらのFIFAインターナショナルマッチデーではどの代表チームもベストメンバーで臨むことはほぼ出来ません。そして、このような状況下での詳細なる分析は危険が伴うと言っても良いでしょう。

ヨーロッパ大陸では、UEFAチャンピオンズリーグなどの重要な大会が終盤戦を迎えていることもあり、数カ国の代表チームに関しては海外組を有せずに試合に挑みました。更に最悪なのは、一般的にはチームを1度か2度の練習のみでピッチに立たせなければいけないことです。そして、今回のFIFAインターナショナルマッチデーに関しては、欧州は雪の季節だと言うこともあり、我々日本代表も含めた多国はまともに練習すら出来ませんでした。特に多くの監督が抱え、私自身も分かち合う難題ですが、この様な国際親善試合は勝ち点3を争う試合とは全く異なった見解でなければいけないと言うことです。これらの試合は代表メンバーを一堂に会しての共同生活によるチームワークを促進するために有効だと言えます。しかしながら、総合的な分析に関しては正確には判断できません。

これらの試合結果表を見る時点での大きな問題点は、優勝候補国の数カ国は降下または上昇線を辿りつつあるかのような誤った印象を受けがちだと言うことです。我々のボスニア・ヘルツェゴビナとのドローゲームに対しても、ブラジルの一部のメディアはまるで屈辱的な結果かのように報じました。更にはフランスとホスト国となるドイツも躓く反面、イタリアとクロアチアは多くの目を見張らせたことでしょう。でも、我々にとっては、6月の本大会の何れかの試合でも有り得る、ワールドカップ開催国の季節感とも言うべき寒さと雨の影響による重たいピッチコンディションを体感できたことは大変有意義だったのです。要するに、更なるはクロアチア対アルゼンチン戦も間近で両チームを視察できたと言う面では収穫でした。でも、上記でも述べたように、偽りの錯覚は持たないようにしなければいけません。そして、クロアチアの試合では、監督がロスタイム時点での結果に既に満足しているかのように、時間を稼ぐ手段として選手を2名交代したことで、追加点を決めて勝利を得たという興味深いシーンも見受けられました。

これら全てに於いて最も重要なのは経験を積むことなのです。困難や逆境での反撃、最たるはアウェイで勝利を追及しながら戦う習慣だと言えるでしょう。私はこのことを伝達しようと試みており、正にこのような国際親善試合で得る主たる教訓でもあります。来る2006FIFAワールドカップドイツ大会での勝利を賭けた一戦で功を奏するためにも、犯すべき全ての失敗は現段階での試合ですべきなのです。そして、この実現を私は切実に願いつつも達成出来ることを信じているのです。

…ということで、来週またお会いしましょう!

皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、ごきげんよう!

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