ジャパンコネクション

W杯ムード漂い始める

[2005.12.12]

先週、2006FIFAワールドカップ・ドイツ大会開幕まで約6ヶ月と迫り、ライプチヒで多国の監督陣を会して、W杯本大会の雰囲気を垣間見ることが出来ました。そして、既に予測されていた通り、特にFIFA主宰の抽選会と言うこともあり、バランスが保たれたクループ分けとなりました。各国の均衡化が今回のドイツ大会で露呈されることにより、現代に於ける世界サッカー・グロバリゼーションの背景が実証されるのではないかと私は以前から言い続けてきました。

ブラジルを筆頭とする優勝候補国の存在は否定出来ませんが、実際には本大会のキックオフを告げる笛が鳴り響く6月9日までに多々起こり得る可能性を秘めていることにも背を向ける訳にはいきません。ブラジルに関して言うならば、マテウスが引いた「抽選ボール」が日本をブラジル代表の組でもあるFグループに決定させた状況は、私に関連する大事な事柄でもあります。テレビカメラがその瞬間に私の「謎めいた微笑」を捉えたと言って来ました。実際には何ら不思議な反応は私には存在せず、単に母国と対戦する心境が脳裏を過ぎっただけなのです。

私がブラジルのユニフォームを纏い、闘い抜いた人生を考慮すれば、誰しも私の心情を疑問視することは出来ないでしょう。しかしながら、「抽選ボール」が開かれて全世界に披露された瞬間の不安は実際には別の次元にあったのです。あの時点で思い巡らしたのは、ブラジルとの決戦が確定されたことに対する私の家族、友人達、更には周囲の胸中なのです。既にコンフェデレーションズ・カップでも、メディアによる息子達や友人達への質問攻めの事態が発生しました。ライプチヒでは、これらの出来事が更に規模を拡大してフラッシュバックしたのです。そして、私の深情は各自が思うがままに判断を下すべきだと言うことです。一ブラジル国民が意思に反してまで母国を差し置くような強制は一切にしたくありません。そのようなことは絶対に行ないません!

ドルトムントの地ではプロフェッショナルとして、決して快い体験ではないにしろ、自己が選んだ道であり、常に可能な限り宿命を全うするのみです。母国との対戦、更にはもしかしたら勝利をも必要とした事態での戦いなど、かつて望んだことはありません。常に、1970年ワールドカップで、ペルー代表のベンチに佇み、W杯2連覇時の仲間達であるアマレリンニャ(ブラジル代表)を視野に納めるヂヂーの心境を思い出します。だからこそ、今回の両国の一戦は決定戦にならない可能性を秘めていることからも、ファーストラウンドで対戦することは最悪を免れたと言えるでしょう。正に私の望みでもあるのですが、日本は既に決勝ラウンド進出を決めているかも知れません。更には、2カ国が共に勝ち進んでおり、何れもいち早く帰国を強いられない可能性が存在します。でも、勿論決定戦となる確立があることも肝に銘じているのです。

先ずは、紛れもなく梃子摺らせられるであろう初戦相手のオーストラリア戦に焦点を合わせることを優先する必要があります。我々が知るコンフェデレーションズ・カップ時のチームとは既に異なり、更にはフィジカルにのみ基づいたサッカーではありません。真の勝者でもある指揮官のGuus Hiddink監督は、徐々にオーストラリアのスタイルを改革すべく取り組んでおり、力強くも技術面が向上しているのです。何れかは日本でもプレーをしており、多くの選手達の国際化が代表に更なる経験を与えました。そして、我々の第一の目標はこの初戦に勝利することなのです。

この戦いを乗り越えれば、次は伝統的なユーゴスラビア・サッカーをルーツ(根源、起源)とする、頑健な選手達を有するクロアチア戦です。既に我々は2002年以降、チェコ共和国、スロバキア、セルビア・モンテネグロ、ギリシアの欧州勢と素晴らしい内容の試合をこなして勝利しました。今後も強豪が待ち受けておりますが、勝利を手にしてピッチを後に出来るだけの条件は揃っています。初戦での勝利に引き続き、この2戦目でも勝てれば、我々はベスト16への進出を確実化出来るのです。

結論を言いますと、ここで日本の巡り合せに不平は言いません。ワールドカップへ挑む者は準備に万全を期す必要があるのです。そして、私は自分のチームを大いに信頼しております。現代世界サッカーには既にサプライズは存在せず、テクノロジーがスポーツ分野に於いて世界中のほぼ必要な情報を提供してくれます。差異は常にタレント性にあり、必然的にブラジルが優勢になるのです。但し、我々も献身し続けており、更なる専念が、ベストを尽くすべく準備を万端へと化してくれることを確信しております! いざ、ワールドカップの狼煙は挙げられたのです…。

・・・ということです。

皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、また来週お会いしましょう!

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