ジャパンコネクション

1ステージ制の成功

[2005.11.1]

上記のタイトルを読めば、同じく感動的な展開を魅せているブラジル全国選手権の話しだと思いがちですが、今週は終盤戦へと突入したJリーグの分析を行います。結局のところ、リーグ戦終了まで5節を残して、タイトル争いは最終節まで熾烈な戦いが繰り広げられると言っても過言ではありません。現実的に優勝戦線に残っている5チームの何処が2005年の王者に輝くかを予測するのはとても難しくなってきました。

首位のガンバ大阪と、勝ち点差5で追撃するジェフユナイテッド千葉は、現時点で両チーム共にヤマザキナビスコカップの決勝戦へ向けて力を注がなければならないと言う不利な立場に立たされているのではないでしょうか。その反面、勝ち点差1の2位鹿島アントラーズや、セレッソ大阪と浦和レッズは、栄冠へ向けてのラストスパートをかけるべく、チームの課題を修正するための猶予が2週間あるのです。

最近の数節を観察して気付くのは、独走態勢に入っていたにも関わらず、2連敗を喫して他の4チームが意欲満々に接近する影を踏むガンバ大阪とは対照的に、鹿島アントラーズと引き分けるまでは7連勝を記録し、士気が上がって動機付いているセレッソ大阪の猛烈な追い上げです。この2つの状況に加えて、長期間に亘り首位を維持しながらも大会途中で陥落を余儀なくされた鹿島アントラーズのチーム再調整が成されることで、激闘による残り勝ち点15の争奪戦が繰り広げられることでしょう。

更に、追跡しつつあるジェフユナイテッド千葉と、経験豊富な選手層で構成されたベストチームと熱狂的な巨大サポーター軍団を有する浦和レッズを加えることが出来ます。しかし、タレントも揃っており、大一番に慣れている、勝ち点差1で首位を追う鹿島アントラーズにも利があるのではないでしょうか。その中でもアレックス・ミネイロが重要な歯車の役目を果たす選手となるでしょう。ガンバ大阪についてはアラウージョと大黒選手のここ数試合の無得点が響いており、首位をキープすべく勢力を振るわなければいけません。最近、首位ブロックで注意を引くのは、日本では常に中堅のチームと見做されておりながらも、今シーズンは王者の闘いを繰り広げているセレッソ大阪の際立った存在です。

過去、鹿島アントラーズが優勝を成し遂げた1996年に一度だけ導入された、今シーズンの1ステージ制にJリーグは賭けており、大変良い展開と言えるでしょう。以前はブラジル同様に常にチャンピオンシップが開催されるのが習慣でした。でも、日本は既にいつ何時も万国共通の大会方式の魅力を見出したのです。正に、失った如何なる勝ち点も取り戻せません。そして、2チームが降格し、1チームがJ2の3位とプレーオフを行います。

ちなみにここで、何節も残して早々とJ1への昇格を決めた京都パープルサンガの輝かしい躍進振りを注視すべきでしょう。日本でのJ1への昇格請負人こと、我らがCFZ do Rioのリカルド・カヴァルカンテ選手の チームでもあるのです。そして、2位争いはアビスパ福岡が勝ち点でリードしながらも、ヴァンフォーレ甲府と鎬を削っています。

それでは、話題をJ1へと戻して投影すれば、シーズン終盤戦の消耗戦を戦い抜けるだけの選手層を保持しているチームが優位に立つのではないかと思います。怪我や能率低下などはこの時期にはありがちなのです。強固さと集中力が基本的な要素でもあります。ガンバ大阪、鹿島アントラーズ、セレッソ大阪、ジェフユナイテッド千葉、浦和レッズ・・・ 優勝の行方は何処に?

重要視しなければならないのは、観客が会場へ足を運んでいる事実であり、新たなる1ステージ制に賛同してくれたことでもあります。試みを受け入れてくれたのです。そして、上位5位までは相当額の賞金を獲得することもあり、チーム勢は意欲に燃えています。以前の事ですが、勝利に対しての勝ち点を、2から3への変更はサッカー史に於いて最も意義ある導入ではなかったかと思えます。如何に熱意と活力を与えたことか! 現在と自分自身の現役時代を比較すると、明確に感じるのです!

更には、Jリーグでのブラジル人選手の活躍を傑出することが出来ます。絶対的な得点王とも言うべきアラウージョ選手の好調ぶりと、降格の瀬戸際を彷徨う東京ヴェルディ1969の不調にも関わらず、得点ランキング2位のワシントン選手を挙げることが出来ます。この状況は、得点王争いに名を連ねる選手を有しながらも降格の危機に立たされているブラジル全国選手権でのパイサンドゥーのチームに似通っています。正に、有能なる1人の選手の存在だけでは普遍的には問題解決には至らないことを物語っているのです。そして、大分トリニータにシャムスカ監督が就任以来、マグノ・アウヴェス選手もその活躍ぶりを露にしております。これぞブラジル人の躍進だと言えるのではないでしょうか。

過去には代表のベースにもなり、日本王者の経歴も有する東京ヴェルディ1969の降格の危機との闘いに関して触れましたが、実際にはヴィッセル神戸が2006年にはほぼ降格が決定している事態だと言っても良いでしょう。巻き返しは困難なのです。降格から逃れるには全勝する必要があります。仮に奇跡が起こったとしてもプレーオフを免れることは避けられないでしょう。

そして、11月12日には浦和レッズ対ガンバ大阪戦が待ち受けており、これらの予測に新たなる修正が加えられる事でしょう。決着の日が訪れない間は、皆々様は心待ちの心境ながらも、仮に御贔屓のチームがあるならば、残り5節は身の毛もよだつ熱戦が待ち受けていることを肝に銘じて、心の準備を怠らないように、いざスタンバイ!

・・・ということです!

次回は東京からお送りします。

皆さん、また来週お会いしましょう!

それでは、ウン・グランデ・アブラーソ!

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