ジャパンコネクション

汚染された笛

[2005.9.27]

汚染された笛が今週のテーマです。先週、私はコネクション・ジャパンで取り上げるべく効テーマを模索していた矢先に、ブラジルで発行されている情報誌VEJAで告発されて、報道へと繋がったレフェリーのスキャンダル問題のニュースを衝撃的に知りました。私がサッカー界で生きる人物、あるいはサポーターの立場からしても、この不快感を与えるテーマからは逃れることは出来ず、已むを得ません。Edilson Pereira de Carvalhoの逮捕に関する今後の展開が気がかりだと言えるでしょう。

もしかしたら、フラメンゴのような桁外れに突出したチームでプレーしていたせいか、私の長年に亘り現役生活では、如何なる詐欺または八百長に類する事件は一切に記憶にありません。我々が唯一知っていたのは、ある試合でのより良い活躍を目的として、選手達に動機付けするためにクラブを訪れていた、あの有名な「Homem da Mala(アタッシュケースの男)」の存在位です。

しかしながら、1980年代初頭には、レフェリーのスキャンダルの可能性を直で見た経緯はあります。当時、ブラジルのサッカー専門誌のプラカールが、選手達やクラブ首脳陣、更にはジャーナリスト陣の協力をも得て、試合の結果を左右させている組織に関するルポルタージュ集を掲載しました。私はプロ選手組合の一員であり、会長のゼ・マリオと副会長のレオン選手がサンパウロへと移籍したことで、全てを身近で見届けたのです。そこで、第三書記官だった私が任務を帯びました。その頃プラカール誌の編集者であったJuca Kfouriと共に連邦警察本部へ直接出向いたことを思い出します。訴訟に目を通し、情況証拠や疑惑は存在したのですが、恐らく現代のようなテクノロジーに頼ることが出来ず、堅実さと証拠に欠けていたのではないでしょうか。私は選手側に立ち、訴訟はその後結局推進されなかったのです。今日であれば、もしかしたら結末は違っていたかも知れません。

更に時期はほぼ同じくして、80年代にイタリアでサッカーくじに関する別の事件を垣間見ました。選手達には出場停止処分が下され、チームはセカンド・ディビジョンへと降格したのです。正に日本がサッカーくじ(toto)の支持に抵抗があった事実は偶然ではありません。こちらではより安全性を考慮して、一連の制限を加えて導入を図りました。鹿島アントラーズのテクニカル・ディレクター時代に実感したことですが、クラブ関係者はtotoを購入してはいけないのです。他国では、例えばドイツのような法に対して厳格主義の国家でも、セカンド及びサード・ディビジョンでの詐欺を妨害することが出来ませんでした。

この機会がブラジルのレフェリー問題に関して厳密なる調査を行う適切なタイミングではないかと思っております。ドイツの事件のように、各ディビジョンでの不誠実さの蔓延に対して、メディアの低支援と絡んだお金の小額さが良い例だと言えます。CFZ do Rioの会長として幾度もの事態に遭遇した経験があります。ある試合で、レフェリーが真剣にジャッジを下さず、敵が勝利するように全て仕組まれているのだと告発を受けました。私は害されないように試合を収録しているかの見せかける必要性に駆られたのです。数学の法則に挑戦するかのように、7クラブで開催された説明不可能なヘクサゴナル(hexagonal ? 6チームで行われる大会方
式)時代のことです。

選手時代には一度たりとも体験したことが無いのであれば、クラブ首脳陣としては、他の大会同様に透明性に欠ける州大会の裏舞台に常に大いなる疑いを抱いていました。Edilson Pereira de Carvalho本人の経歴自体が既にサンパウロ州セカンド・ディビジョンとのコネクション(関連)を露にしています! 私は知っており、実際には全ての皆さんにも精通していることですが、レフェリーの本意であれば、彼は試合の展開を妨げて、退場を命じ、選手達を挑発することが可能であり、試合の結果を左右させる為にペナルティー・キックをとったり、正ゴールを無効にする必要などないのです。これは正に深刻な情況なのです! いったい幾人がこの計略に害されていることでしょうか? ハードな練習に励み、日々ベストを目指して献身する人々です。選手達及び監督陣営、更には首脳陣も含まれます。

それ故に、最後まで徹底的に調査しなければなりません。残念ながらEdilson Pereira de Carvalhoのみではないであろう組織の人員全てを見つけ出してくれることを期待しています。ここで私は、サッカー界に友人がいることの明確化と同時に一般化することは可能ではないことも強調したいのです。数多くの真面目なレフェリーが存在し、恐らく彼らが大多数を占めているのではないかと確信しております。前リオで・デ・ジャネイロ州セカンド・ディビジョン選手権大会でClaudio Vinicius Cerdeiraが審判委員を務めた実例を挙げるのです。苦情は発生せず、勝者は実際にピッチ内で勝利を勝ち取りました。

でも、現時点で私はブラジル全国選手権を懸念しています。仮に新たなる容疑者が出現し始めると、他の試合も疑惑の対象となり、関係者各位が個人の権利を要求すべく法廷での争いと化しかねないのです。クラブ勢は理に適(かな)った抗議を行い、ブラジル全国選手権自体の信憑性を損なう恐れがあります。辿る道が別であることを願うのですが、現時点では既に起こらないとは保証は出来ません。嘆かわしくも、感動的且つ均衡が保たれた今年度のブラジル全国選手権が大きく傷つけられる可能性を秘めております。

調査する、監査する…が今後の合言葉でなければいけません。でも、今回の事例で得た教訓で、重要な処置の一つに挙げられるのは、ブラジルの審判勢はプロ化が必要だと言うことです。何百万の額を取り囲む環境にはセミアマの審判陣営は既に適合性が無くなっているのです。勿論、安易な収入への渇望など、あらゆるファクター(要素)が存在しますが、笛を持ち試合を決定付けられる権力を有する人物が政治的な影響と汚れたお金のなすがままになっている現状をこれ以上受け入れる訳にはいきません。正に自立収入の必要性があるのです。

そして今週の本コラムを終えるに当たり、火曜日に祭られた聖人CosmeとDamiao兄弟にブラジル・サッカーに目を向けてくれることを願います。医師であった彼らに、ブラジルの政治を蝕み、世界最高峰のサッカーを衰弱させつつある病を、オペにて取り除くことを祈っております。

・・・ということです!

皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、また来週お会いしましょう!

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