ジャパンコネクション

ブラジル全国選手権~優勝の行方は?

[2005.9.20]

国内最大の大会であるブラジル全国選手権の優勝の行方をこの時点で予測するのはほぼ不可能だと言えるでしょう。私は他の機会に、世界中の国と比較してもブラジル全国選手権に匹敵する大会は有り得ないと述べました。あらゆる状況において地球上で最も困難な大会の一つだと言えます。そして、これが今週のジャパン・コネクションのテーマなのです。

ブラジル全国選手権第26節はインテルナショナル(リオ・グランデ・ド・スール州のチーム)が首位で終了しました。今大会において首位に立つ7番目のチームであり、決してこれで落ち着くとはお世辞にも言う勇気はありません。この様な状況は他国ではなかなか生じないことを察して頂けますでしょうか。イタリアを例に挙げますと、かの地ではユベントス、インテル、ACミランと時たま出現するチームに限られます。イングランドも例外ではなく、フランス、ドイツ、ポルトガルに関しても同様の状況なのです。そして、スペインは現在こそ多少なる混戦を招いてはおりますが、ブラジルとは比較の対象ではありません。

ブラジル全国選手権はようやく折り返したばかりであり、現時点で優勝を予想することは無謀だと言えるでしょう。首位から10位までに勝点の差は僅か10です。。事実上では10位が優勝を手にするのは困難だとは言えども、決して不可能な任務ではありません。既に7チームが首位をさまよった事実を想起すれば尚更です。そして、降格ゾーンに於いても争いは熾烈であり、依然として未定だと言えるでしょう。

頻繁なる首位の入れ替えを理解するには、チームの安定性維持への困難さを考慮する必要性があることは勿論承知しています。近年、クルゼイロ(ヴァンデルレイ・ルシェンブルゴ監督率いたミナス・ジェライス州のチーム)とサントス(同じくヴァンデルレイ・ルシェンブルゴ監督率いたサンパウロ州のチーム)が首位に抜きん出たのは正に大会を終始一定のリズムで維持できたからなのです。実際には、欧州又はアジアのマーケットに選手を奪われることがチームの効不調を左右させる原因の一つに挙げられます。

そして、今後は終盤にかけてチーム事態の変動が少なくなる確立と共に、大会自体が更に感動的になるのではないでしょうか。ここで、大会出場枠22チームは多すぎると言う私の意見を記載すると同時に、サポーターにとっては混戦を提供してくれるブラジレイラォン(ブラジル全国選手権)最終節の笛が鳴るまで何ら嘆く理由は無いでしょう。

多いなるタイトル候補者には、チーム力で超過するパルメイラスとインテルナショナル、主力選手が揃えば個人力で勝る強豪なコリンチャンスが挙げられます。更には、近年常に上位争い又はタイトルを奪取しており、現在はホビーニョを欠きながらもチーム安定を試みているサントスの存在があります。ここで統計学愛好者には、大会後期全勝ち点15に対してインテルナショナルの勝ち点13とアトレチコ・ミネイロの勝ち点12の活躍が現時点で傑出した存在だと言えます。

4チームが降格するゾーンでは、明らかにアトレチコ・ミネイロが復活の兆候を魅せていると同時に、ブラジリエンセが陥落し、更にはサン・カエターノが降下線を辿りつつあります。そして、フラメンゴは大変重要な、勝ち点を得るべく賢明なる試合を展開しております。アンドラーデ監督(現フラメンゴ監督であり、昨年も監督代行として指揮を執っている)は昨シーズンの教訓を生かしていることが確信できます。正に、可能な限り勝ち点を追加することが重要なのです。結局のところ、チーム力は制限されており、ここ数試合で伺えるのはガッツと闘志で補っていることです。フラメンゴが、更なる1、2又は3名の有能な選手の存在で今以上に好位置を目指せる現状を想起すれば、大変嘆かわしく感じます。

興味深いのは、サンパウロFCとアトレチコ・パラナエンセがリベルタドーレス杯に全力を注いだことで支払っている代金なのです。両チーム共にほぼタイトル争いからは外れており、パラナー州のチーム(アトレチコ・パラナエンセ)は危機的な降格ゾーンの狭間へと陥る反面、トリコロール・パウリスタ(サンパウロFC)は手間取りながらも漸く歯車が噛み合ったかのように思えます。そして、ヴァスコ・ダ・ガマはフラメンゴ同様に目を覚ますべきチームだと言えるでしょう!

セリエAが壮絶な闘いを繰り広げているのであれば、セリエBに関しても差異はありません。セカンド・ディビジョンは、常にスタジアムを満席にする忠実なサポーターを抱える国内有数のサッカー都市であるバイーア州に2大犠牲を出しました。過去にはセリエAでの優勝と準優勝の経歴を持つバイーアとヴィトーリアの両クラブがセリエCへの降格を余儀なくされたのです。興味深いのは、これらのクラブは選手の育成はするのですが、もしかしたらチームを維持せずに、選手育成と移籍のスペシャリストと化したことかも知れません。こちら日本のチームにも両クラブ出身の選手が多数在籍しております。これらクラブの実態がフラメンゴ、ヴァスコ・ダ・ガマ、アトレチコ勢(アトレチコ・ミネイロとアトレチコ・パラナエンセ)への教訓となることを願うのです…。その反面、ペルナンブッコ州のナーウチコとサンタ・クルースが復活しつつあり、1部を眼中に入れて好調な終盤戦を展開しております。正に楽しみな接戦です!

そして、常に前進するのみです。表面に現れない所での全ての失策や乱脈さ、更には名選手勢が欧州のチームでプレーしているにも関わらず、ブラジルは依然として世界屈指の熾烈な大会が繰り広げられています。そして、サポーターにはフェスタが保証されているのです。

・・・ということです!

それでは皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!

また、来週お会いしましょう!

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