ジャパンコネクション

目標を見据えて

[2005.8.16]

選手にとって、所属するチームの一員として勝利を目指し闘うということは最大なる協約だと言えるでしょう。如何なる場所であっても、試合に挑む選手は自己ベストを尽くして勝利を得るという心構えが必要です。でも、勝利に焦点を合わせて闘うということは必ずしも安易ではなく、特に、ある大きな目的を達成した後は選手は気が緩みがちになります。では、この様な状況を防止するにはどうしたら良いのでしょうか? これが今週のジャパン・コネクションのテーマなのです。

今週の水曜日に日本代表は2006FIFAワールドカップのアジア地区最終予選をイランと戦いますが、本大会進出と言う意味ではこの試合の結果ではお互い何ら失うものはありません。二カ国共に2006FIFAワールドカップドイツ大会への出場権は既に確保しており、グループ一位を決定する消化試合だと言えるでしょう。でも、私は選手達に、その様な意識では駄目だということを自覚させるように努めています。論点は決して熱意ではなく、更なる大きな目的に焦点を合わせることが必要なのです。

第一に、日本代表として闘うと言う事実が存在します。何よりも尊重心と如何なる試合であろうとも母国からの代表だという意識が必要なのです。しかしながら、私自身がサッカー選手だったこともあり、これ程までに消耗度の高い2006FIFAワールドカップドイツ大会への出場権獲得という使命を、強いプレッシャーの下で成し遂げたこの時期に、選手達が少々リズムを崩すことは理解出来なくはありません。

それ以外にも、日本代表は世界の強豪が参戦したコンフェデレーションズ・カップを闘い終えて間がありません。臆せずに、日本代表は欧州チャンピオンを下して、更にはブラジル代表と対等に戦いました。その後に開催された東アジアサッカー選手権のような地域大会で、北朝鮮戦時に生じた気の緩みはある面では普通の流れだと言えるでしょう。但し、興味深いのは、純粋に我々のミスによる失点で敗北を喫したということです。我々は、焦点が定まっていないことに気付かず、無意識におどけて居眠りをしてしまったのです。

繰り返します。この様な状況が生じるのは普通なのです。選手達はハイレベルの競技に慣れると、それに劣るレベルの大会だと体感すると自然に反作用してしまいます。でも、私の決意はこの様な状況でこれ以上の支障を来たすことを防止することなのです。

適切な例として我がフラメンゴがトヨタカップを制した時のことを思い出します。我々は既に、リオ・デ・ジャネイロ州選手権、ブラジル全国選手権、リベルタドーレス杯とトヨタカップのタイトルを手中に収めた実績を掲げてブラジルへと帰国を果たしました。それにも関わらず、1981年のブラジル全国選手権は制覇出来なかったのです! 国内に於ける主導権を確立出来るチーム力を誇っていたとの自負が心残りとなりました。でも、この心情が常勝であり続けるが為のフラメンゴの目標と成り、新たなる焦点が定まったのです。その後ブラジル全国選手権で二連覇を達成しました。

私はこれらの教訓を選手達に伝授するようにしています。2006FIFAワールドカップドイツ大会への出場権は確保しましたか? はい、しました。 我々はアジア・チャンピオンですか? はい、そうです。 でも、更に上を目指さなければいけません。選手達は日々、自己超越心を持つべきであり、今後もチームとして辿らなければならない遥か長い道程が待ち受けていることを自覚する必要性があります。そして、各自は心の奥底に進化への意欲を持たなければいけません。イランは唯一日本が黒星を強いれられたチームです。サポーターは横浜国際総合競技場をはち切れんばかりに埋め尽くすでしょう。そして日本代表はイランを相手に来年開催される2006FIFAワールドカップドイツ大会に出場するという事実を肝に銘じて、水曜日の試合に挑むのです。

東アジア選手権での韓国戦同様に勝利への強い決意を持って臨まなければいけません。かの試合は大会としては消化試合に過ぎませんでしたが、我々にとってこの対決は絶大な価値が存在したのです。韓国同様にイランは我々の大いなるライバルでもあります。勝者であればこそ、更に勝ち続けたいのです。そして、勝利が我々に自己信頼感をもたらしてくれることを確信持って臨むのです。我々は更なる責任を負わなければいけません。そして、よりすぐれたパフォーマンスが発揮出来ることでしょう。
これらの要素が、我々の目指す目標である「より進化したチーム」へと近づけてくれるのです。

・・・ということです!

それでは皆さん、また来週!

ウン・グランデ・アブラーソ!

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