ジャパンコネクション

ゴールの正面で

[2005.5.24]

私は少しずつサッカーの各ポジションの特徴について話して来た。デフェンダー、中盤に、キーパーについてはもう話した。残るのは最も自由に感じるポジション。そう、今週のジャパン・コネクションではそのフォワードの役割について話したいと思う。

10年も前にプロとしての現役生活から引退した私は現在日本代表の監督をしている。そのいつもの練習の中で、フィニッシュの精度を高める事を求めてきた。それはフォワードにとっては不可欠な項目である。この点で私は日本代表の選手たちはまだまだ上達出来る幅を持っていると感じている。

このポジションでプレーする人に大事なのは、シュートという動作を完結する際にバランスを保っている事だ。選手たちの一番多い欠点は慌てる事と体勢が悪い事だ。その理由で簡単であるはずの局面で失敗を犯してしまっている。日本で彼らに良く説明するのは、ボールの時間を良く見極める事。ほとんどはトラップしてからキックするが、フリーでダイレクトでキックする場合もある。

結論から言うと、フォワードはゴールをすることが好きでなければいけない。好きな気持がゴールを決めたい欲求を貪欲にして行くのだ。敵のゴールを奪うこと、その貪欲さが根本的なものになる。ただしエゴイストになってはいけない。

それ以上にエリアでは常に良い位置で構え、冷静な態度で最終的なシュートをする。そして出来る限り強く、放り込むように蹴る。この二つの特徴ある動作を合致させることが重要だ。

私が兄のアントウーネスから学んだ事の中で、対角線、つまり斜めにシュートをする方法がある。このシュートはキーパーが予想してもなかなか防げない。そのポストとキーパーの間を抜けるコースへのシュートは確率の高い大きな手段の一つと言えよう。ブラジルのフォワードはこのやり方を良くする。82年のWカップでイタリアを相手にした時のソクラテスのゴールを覚えていますか?局面ではキーパーと1対1になる時か、あるいは速さのある場合の手段としてはボールを軸になっている足の方に蹴るのだ。キーパーが体勢を整えるのを待ってはいけない、これら全てがそのポジションに必要な機敏性と醍醐味でもある!

日本代表の話に戻るが、いつも考える事は、試合に対する基本を磨くのは決して年齢がいってからでも遅くはないと言う事である。幾度か聞かれたことがあるが、年齢の高い選手を矯正するには遅くはないかと。そうかも知れない。だが、失敗したりするのは正しい体の動かし方を知らないからだ。選手の中にはとんでもない蹴り方をするけどもヘデイングは天才的な選手だっている。

説明するならばキックする時には足を硬く、つまり筋肉を反発させるのだ。トラップする時には筋力を抜く事を知らなければいけない。ボールを自分の半径1メートル以内に落とすこと。これらは年齢に関係なく覚えることは可能である。選手がそれを出来るようになると、もっとプレーの中でやりたいモチベーションが生まれてくる。

私は代表でもこのような練習を繰り返す。選手はボールにワンタッチか最高ツータッチしてからシュートをする。この練習はフォワードが常にゴールへの感触を保つためにもなる。彼らは毎日の歯磨きと同じように習慣として繰り返さないといけない。前から、近くから、横からと色々な角度から蹴る。物凄く動きながら!自分で蹴らなくても他の一番良い位置に来ている仲間にパスする事もある。ボールタッチ、シュート、そして速度。これがこのポジションの3つの重要な事です。

フォワードの特徴を大きく分けるとしたら、二つのタイプがあると言えよう。ひとつは、エリアから出て壁パスをしたり、作戦をサポートしたり、普通機動性に優れていて運動力があり、スペースを空けて中盤が飛び込める動きをするタイプ。もうひとつはエリアに居て、フィニッシュするには仲間の連携にを受けながらゴールを決めるタイプ。

私の時代にはいつもウイングが1人か2人いて私が後ろから切り込んで行ったものだ。相手のボランチが私をマークしていた。現在ではなかなかこのようなシステムは機能しない。

まとめると、どのポジションもその価値があって秘密兵器もある。上に記したようにね。その中で試合のキーとなるポジションはやはりフォワードで他のポジションよりも試合の結果に対する責任というのが幾らか重たくなる。理屈ではゴールをする確立が立場的に大きいからだ。したがって彼らは価値が高くなる。このポジションを最後に話したは根本の知識を私は充分に持っているからです。

では、次の週までごきげんよう!!

ジーコ直筆サイン

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