ジャパンコネクション

テクノロジーの恩恵

[2005.5.3]

私はつい最近イタリアを訪れ、国のサッカー史に於いて前代未聞ともいえる瞬間に立ち会う機会がありました。それはテレビ映像の協力を得て、ユベントスの選手が暴力で罰せられるという出来事でした。この様な事実は、ブラジルでは既に普通に用いられています。しかしイタリアでは抵抗感が持たれ続けておりました。この事例は「Telecomando」と言うタイトルで、主要紙でもあるGuerin Sportivo誌の見出しを飾り、大きな反響を呼びました。ユベントスとACミランが熾烈なタイトル争い繰り広げる大変重要なこの時期に、新規で混乱を引き起こしました。

そして日本に戻って数日後、またもや試合記録に記載されていない事実に基づきボタフォゴとヴァスコ・ダ・ガマに与えられた処罰と、北朝鮮での試合後の偶発事件により、我々との試合が中立国へと変更されたニュースを知りました。この2つの事柄はあくまでも暴力と関連していることから、今週のジャパン・コネクションのテーマに選んだのです。

先ず冒頭ではありますが、ピッチ内外であろうとも、更には審判の監視下や否か、又は試合記録への記載の有無に関わらず、違反行為は適切に罰せられるべきなのです。もし、テクノロジーがこの問題解決の手助けとなるのであれば、それに越したことはありません。

大変関心深いことは、テクノロジーの進歩に伴いレフェリーの職自体が困難化しつつあることです。テレビはあらゆる位置に10や20のカメラを備え付けて、レフェリー達が持ち合わせていない技巧をこらして、彼らのミスを放映するのです。つい最近、私が行ったサイトの取材で、レスリー・モットラム元レフェリー自身も、日本でのレフェリー講習会で不審なプレーシーンに対して彼達に判断を求める考査を行ったのだと語っておりました。更に結果は、約1分間経過した時点でも、誰も何ら結論に到っていなかったとのことなのです。そこで、「一瞬でこれらの判断を下さなければならない事実を想像できますか?」と、レスリーは発しました。正にその通りなのです。試合中とは言いませんが、せめてもの試合後に使用するには、テレビは刹那をも見逃さず、最適の味方かも知れません。

したがって、レフェリーが瞬時の判断に苦しめられるのであれば、何故に選手達は電子眼に監視されてはいけないのでしょうか? もし、多数のカメラが備え付けられてあり、罰せられる可能性が秘められていることを認識していれば、違反行為を行う前に彼達は躊躇するでしょう。私見ですが、違反者は罰するべきなのです! 選手達は雄々しく、衝動的に行動するべきであり、決して暴力的にではありません。イタリアのように、常にビデオの使用に抵抗し続けた国が、ようやく受け入れたのです。正に貴重な兆候だと言えるでしょう。

処罰に関して唯一明確にしておかなければいけないのが、不正を回避するための判断基準でもあります。例えば、観客無しでの試合は何の罪も無いサポーター達を罰する可能性があります。観客をシャットアウトすることは、試合のスペクタクル自身を損ね、反プロフェッショナリズムだと思うのです。開催地を逆転させるのは、罰せられたチームと以前にアウェイで対戦したチームに対して不公平だと言えるでしょう。例えば、試合開催費用の全負担など、違法行為を働いたチームは何らかの損害を被らなければいけません。

でも、最良な解決策はニュートラル(中立)な会場で観客を入れて開催することだと思います。正に現在この様な現象が日本で起きているのです。但し、我々は処罰の対象になった北朝鮮と中立国で観客を入れないで対戦するのです。きっと代表及びクラブチームは、このような処分により暴力行為を避ける為の努力を試みるのではないかと信じています。

結論を言いますと、今日のサッカーでは、莫大な投資、中長期に渡るチームへの献身など、あらゆる要素の全てが試合とは直接関連しない過ちで水の泡へと化す可能性を秘めているのです。これ程までのテクノロジーを駆使できる現状に於いて、回避可能なミスのなすがままになっていてはいけません。あくまでも論理的な問題だと思うのです。テレビがスポーツに貢献できることをアメリカ合衆国は物語っており、サッカー自身は決して感動が損なわれることはありえません。

・・・と、いうことです!

ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、皆さんまた来週

ジーコ直筆サイン

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