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ブラジル全国選手権2005

[2005.4.25]

世界で最も険しい大会の一つとされている ブラジル全国選手権が先週末に開幕を遂げ、ブラジル国内各地で試合が行われています。今後約8ヶ月間に亘り、この試合結果がニュースを騒がせることでしょう。今年の選手権は、開催期間やレギュレーションも何の変更もなく、昨年と全く同方式で開催されています。要領を得て、大会方式維持の方向性がみえたかのようです。全22チームがホームアンドアウェイの総当り1ステージ制で行われ、大会を通じて勝ち点を最も多く得たチームがチャンピオンに決定します。正に必須且つ解りやすいシステムなのです。

ブラジル全国選手権は、世界でも類を見ないほど困難な大会だと言われております。その理由としてはブラジルの広大な国土を考えれば一目瞭然と言えるでしょう。大陸面積が移動を困難化させる要因です。更にブラジル人種はサッカーに対して天性なものがあり、国内各地で才能に恵まれた多くの選手が出現しています。これらの要素がこの大会を接戦化させています。

総当り1ステージ制で開催された初年度は、クルゼイロが強豪メンバーを編成して独走態勢で他チームを引き離しました。これはこれからの教訓です。そして昨年は、チャンピオンのサントスと準優勝のアトレチコ・パラナエンセが、11人のレギュラー陣のみで挑むのではなく、厚い選手層の必要性に気づいた年となったはずです。ブラジル全国選手権は長期に亘る大会でもあります。チームは怪我や警告などにより戦力低下に悩まされます。活躍著しい選手は、欧州サッカー界に次期移籍交渉の可能性をも秘めて、戦い抜かなければなりません。そして、チームは移籍して行く選手を引き止めるのは困難だと認識しています…。

私はつい最近、多くの伝統的チームが思わしくない結果で各州選手権を終えたのだとコメントをしました。リオ・デ・ジャネイロ州では特に、フラメンゴ、ヴァスコ・ダ・ガマとボタフォゴが不運な結果に終わりました。そして厳しい批判の対象となるチームや選手達の、自尊心が駆り立てられることを期待しているのだとも述べました。大会開幕直後での私の印象では、選手達自身は少なからず目を覚ましたかのように見受けられました。ボタフォゴを例に挙げれば、アウェイのベイラヒーオ・スタジアムでリオ・グランデ・ド・スール州チャンピオンのインテルナショナルに勝利しました。フラメンゴとヴァスコ・ダ・ガマは勝利はできなかったものの、引き分けという結果を残しました。

でも、この大会序盤に於いて誰しも幻想を抱いてはなりません。昨年度、あくまでも一例ですが、10節の段階でフィグェイレンセは首位攻防戦を繰り広げておりました。でも、大会終盤には、首位を遠く彼方へと見失っていたのです。繰り返しますが、ブラジル全国選手権は長き道程であり、大会を通じて息が続くものだけが辿り着けるのです。秘策は、安定感を保つことの重要性と、アウェイで勝ち点を得ながらホームでしっかりと責任を果たすことなのです。大会中にチーム構築が可能だと思うことは間違いです。失った多くの勝ち点を取り戻せる時間的余裕があるとの考えや、頻繁に監督を交代させるのは重大な間違いです。グレミオが我が身に感じていることでしょう。昨年、苦しみ抜いた末、現在セリエBへと降格して、既にガーマとの初戦で敗北スタートを切っています。2ndディビジョンの水準も高く、気合を入れて闘わなければ1stディビジョンへの復帰は困難でしょう!  1stディビジョンへの
復帰を目指すブラジル北東部のチームや、サンパウロ州内陸部のチーム、更には南部のチームも存在することを念頭に置いて臨まなければいけません。

伝統的なクラブがこれらの教訓を生かし、終始感動的な大会が展開される事を期待しております。開幕直後は、常に優勝候補が犇めき合っているかのように見受けられます。これらのチームが力を発揮し、組織化を図り、真なる強者が優勝することを願っています。フラメンゴについては、適切な準備を整えなかったことを十分に解った上で、私はチームの活躍を心から応援しています。選手達が闘志をもって戦う事を願います! これが私から皆さんへ送る声援だと言えるでしょう。

・・・と、いうことで、ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、皆さんまた来週!

ジーコ直筆サイン

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