ジャパンコネクション

熱い選手権

[2005.4.11]

新しいシステムでスタートしたJリーグの数試合を見た限りでは、これからの試合も熱い戦いが繰り広げられる予感がします。まず総チーム数が18になったこと。ヨーロッパで使われているシステムに近づいたことなどが良い結果を招いている。現在までに相当数の観衆が試合観戦に来ているし、私が直近の2試合を見ただけでも8万4千人を越えるまでになっている。総合的に平均どの試合でも1万5千、2万人の観衆を動員しています。これは国内から代表に選ばれている選手が多い事も興味を引いているのだろう。

2005年度のJリーグが、レギュレーションを変えたと言う事が一番興味を引いているのは間違いない。最近、鹿島アントラーズの社長と対話する機会があった。過去のレギュレーションで鹿島は1部の10チームの中でも上位に入る有力なチームであった。それはホームアンドアウエーの2ステージ制で各チームが4試合ずつ戦う方法だった。社長の意見は、多くの関係者の意見も含まれているが、シーズン中に同じチームが何度も対戦する野球のシステムの考え方が浸透している部分もあるという。この計算法で行くと、ナビスコカップに天皇杯を入れると年間に6度も対戦することになる!だが、私が見るにはそれらの意見はみんな同じ方向に向き始めているようだ。

選手権は大変バランスが取れた状態で始っている。得点差は小さいし、幾つかの予測は既にコメントしていた。各チーム共にルールを上手く応用しているし、準備も良くされて計画的に行われているのが結果にでている。基本的に大事なのは、失点を少なく抑える事だ。総得点数制では安定性が価値を生み出すものだ。立ち上がりで歯車が噛み合うのが遅いチームは先々に問題が残る。東京や鹿島は、上手く噛み合っているようで特にアウエイでのゲームで得点をしている。私がマリノスを観た限りでは、彼らは3連覇を争っても良いだろう。チームは強い上にリザーブに質の高い選手を抱えている。

現在健闘しているのは大宮である。ツウット話す機会があった。彼はこうした総得点数の勝負では1点でも奪取して行くのが大切だと、昨年1シーズン制の同じシステムを経験した本人は言う。彼はJ2で、昨年4ステージでありながらすでに総得点数システムを経験した。彼と話した問題点は、昇格したチームはある面、力不足と言うようなコンプレックスを感じてしまっている事があるようだ。多くの場合、挑むと言う冒険的な精神が欠けるため、折角のチャンスを駄目にしてしまっている。エリートリーグである1部に昇格したからには、降格しないようにするだけで良いと言うようなムードになってしまう。これでは良くない。フロンターレは経験者を周りに配置して行くところまで行くと言う精神である。それこそ何処まで出来るかが見所である!                

現状で予想外なのは浦和レッズで、4節が終わった今のところ2ポイントで最下位である。スタートがこれでは良くない。低迷から抜け出せないとタイトルに絡むどころか降格ゾーンをさ迷う事になる。まして昨年度は、最下位チームは入れ替え戦制でチャンスがあったが、今年は1部から2チームが落ちて2部から2チームが上がる事になっているのだ。それに最下位から3番目のチームは、2部の3位チームと入れ替え戦を2試合やらなければならない。だから誰もがここに注目する。

今年の各チームの感想を言うと、二つの事が気になる。韓国人選手が多く在籍している事と、ブラジル人選手も多く日本でプレーしていることだ。主にフォワードが目立つ。ドドー、クリスチャン、アレックス・ミネイロ、マグノ・アウベス、ワシントンなど多くのチームで経験した、あるいはブラジル代表にも出場したこともある選手たちだ。

もう一つは、そういう選手たちが何処から来たかということだ。選手を良く見ての結果だと思うが、どのチームもヴィトーリアなど最近では若手選手の養育に力を入れているクラブチームが出身だ。サン・カエターノやアトレチコ・パラナエンセもそうだし、それらのチームはブラジル国内で頭角を現しているところだ。

J2を見ても、京都にはCFZ・ド・リオ出身のリカルドがいる。京都も大変良い結果でスタートを切っている。このチームはかつてアマチュアから上がってきたチームである。それに見習いザスパ草津に徳島もそれぞれスペースを獲得しようとしている。

まとめをするに当たって、私が唯一心配するのは、各チームのモチベーションがJリーグの後半に入った時だ。まず、ヨーロッパサッカーと違って、優勝のみが有効であると言う事だ。そうすると、それ以外の順位に位置するチームには何もならないからだ。ただ、少なくとも賞金は獲得出来る。そうすると、前半で上位への見通しが無くなればサポーターからの応援も減少しかねない。

私が代表監督という立場から言うと、大黒のように昨年大活躍して代表にも入ったが、そういう選手が生まれて欲しいと願っている。この1年は大事な年である。ワールドカップの予選を戦う為に、ここで誰もが好調な働きをしてチャンスを掴むことを期待したい。ブラジル国内で日本サッカー界で何が起きているのか解らない人には、私がこのサイトで話している事を追いかけてくれれば大丈夫だ。

それでは又来週まで、ウン・アブラッソ!

ジーコ直筆サイン

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