ジャパンコネクション

適切な方式

[2005.2.1]

今週のジャパン・コネクションでは、こちら埼玉からブラジルへおくります。エンジン全開で開幕したブラジル各州大会に関しての話題を展開したいと思います。私が、ライバル心を煽り、サポーターへ好感を与えるこの大会方式の支持者であることはみんなが承知だと思います。リオ・デ・ジャネイロ州のようなサッカー中心地でも、クラブ首脳陣が大会を台無しにする力はさすがに無かったようです。去年同様に、優勝決定戦方式の短期決戦によるリオ・デ・ジャネイロ州大会は更に感動が増し、最適だと言えるでしょう。

数字は決して嘘をつきません。今年度のリオ・デ・ジャネイロ州大会で、初のクラッシコ(伝統のある大試合)となった、ヴァスコ・ダ・ガマ対ボ タフォゴ戦では約 6万人のサポーターがマラカナン・スタジアムへ観戦に訪れました。この数字は去年のブラジル全国選手権で、これらのチームがスタジアムへ動員した最大観客数を上回っています。もちろん、観戦チケットを1レアル(約41円)で販売するなどの工夫はあったようですが、実際に去年もこの試合では同様の動員数だったそうです。サポーターの中では、隣人や仕事仲間と会話に華を咲かせられる試合を懐かしがります。でも、全国規模の大会になると、なかなかその様には行きません。

リオ・デ・ジャネイロ州大会で唯一私が注目する試合は、小クラブと言われるチーム勢の予期せぬスタートダッシュです。 Aグループはヴォルタ・ヘドンダが首位に立っており、一方のBグループではアメリカーノとカボ・フリエンセが同勝ち点で1位と2位をキープしているのです。更には、ボタフォゴ戦で1対0とリードしていながらも、停電による試合中止を余儀なくされたフリブルグェンセの存在もあります。

でも、実際に私が心配なのはフラメンゴの今の危機事態なのです。恐らくクラブ史上初だと言えるでしょう。タッサ・グァナバラ(グァナバラ杯はファーストステージの名称)第3節が終えた段階でチームは最下位で、タイトル争いからは脱落しており、最悪なのは2部降格の危機にすら立たされていると言う現状です!正に、現実化すれば世界サッカーの最大の屈辱の一つと言えるでしょう。現時点で眼を覚まさなければ、手遅れになる可能性があることも付け加えておきます。

実際に私は、敗れたオラリーア戦しか観ていませんが、大変驚かされた試合でした。フラメンゴが何ら教訓を生かせていない現状を悲しく感じました。チームには技術面が低下しており、交代選手も不足しております。そして、リオ・デ・ジャネイロ州のビッグクラブ勢は去年の失敗にも関わらず、変革が成されませんでした。単にこちらの選手があちらへ移動するという、「入替わり立ち代り」が行われただけです。これでは何ら解決しません。他のサッカーチームで受け入れられ難い選手のみが名を連ねているのです。

その間に、中小クラブは市町村の支援を得ながら、チームの始動を先行して練習に取り組んで来ました。サンパウロ州の幾つかの例を参考にしながら、強化を図って臨んで来たのです。私が悲しく思うのは、一般的にこの試みが継続性のないことです。これらのクラブは、このタイミングを活用してしっかりと組織化を図るべきなのです。結果、市などの政策変更が成されても、基盤を構築していれば自然に実が結びます。

リオ・デ・ジャネイロ州サッカーが今の現状を変える為には、ショック療法のようなものが必要です。例えば、 4枠に対して小クラブ3チームまたは全 4チームが準決勝進出を果たすと言うのはどうでしょうか? そして、決勝戦は、ヴォルタ・ヘドンダ、カボ フリエンセ、アメリカーノ、フリブルグェンセの何れかによって争われると言うのはどんなものでしょうか? フラメンゴ、ヴァスコ・ダ・ガマ、ボ タフォゴ、フルミネンセが眼を覚ますには、これが唯一の手段ではないかと思います。以前、サンパウロ州でも同様でした。ブラガンチーノとノーヴォ・オリゾンチーノが突出したことで、田舎のチーム勢に刺激を与えただけではなく、名門クラブに眼を覚まさせたのです。

今週のコラムを終えるにあたり、私が憤慨させられた話題に触れずにはいられません。フラメンゴが行った、本人が何処へ移籍するかも解らずに、選手を売り飛ばすとはいったい何たることでしょうか? 更に最悪なのは、選手がクラブではなく、エンプレザーリオ(エージェント)グループに売られたことです。この事態は、正にこの世の終わりだと言うのが私の見解です!我々が以前からの周知している事態に対する醜態を一気に曝け出す行為だと言えるでしょう。そして、今日ではクラブ間での交渉は既に存在しません。この事態で影響を受けるのはサッカー自体だと言えるでしょう。

・・・と、いうことです。

皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!

また、来週!

ジーコ直筆サイン

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