ジャパンコネクション

上昇する日本フットサル

[2004.11.16]

先週の日曜日に、私は、エドゥー、カンタレーリ、そして鈴木通訳と共にセルジオ・サッポ監督率いるフットサル日本代表の試合観戦に行き、試合終了後に私は非常に強い感銘を受けて会場を後にしました。選手の家族や若年層を主としたサポーター達が応援のためにスタンドを埋め尽くしたのです。コート上では、チームは素晴らしい試合パフォーマンスでアルゼンチンA代表を3対1で破りました。正に、今後も日本のフットサルは発展し続けるのだと確信を持って、今週のジャパン・コネクションのテーマに選ぶことにしました。

私は、サッポ監督が指揮を執る姿を観て、フィールドサッカーがプロ化への道程の第一歩を歩み始めた、来日当時の90年代にタイムスリップしました。現在のプロ組織化へ至る以前の住友金属時代、後には鹿島アントラーズで直面した初期の頃の困難を想い起こしたのです。あの時代と同様、現在の日本フットサル界は上昇していく事が可能だと言えるのではないでしょうか。

日本では、寒い気候と空間不足を補うかのように、スポーツをする為の体育館があらゆる場所に点在しています。東京では数多くの駐車場がフットサル・コートへと変貌しており、予約をするには場所によっては約2ヶ月を要しているのだと、エドゥーは語ってくれました。この競技の影響で日常の習慣までもが徐々に変化しているかのように見受けられます。今日では、親子揃って体育館で試合観戦、又は共にフットサルをプレーする姿を目の当たりにすることができます。ある一種の新たなる「ブーム」の兆しだと言っても決して過言ではないでしょう。

日曜日に行われた、台湾で開催される世界大会に初出場を決めた日本代表の強化試合に多くのマスコミが取材していたことに非常に興味を引きました。あらゆる局面において、日本で歩み始めたこのスポーツが、初めて注目を浴びつつあるのです。我々が鹿島アントラーズを国内で認知されるべく地位へと導くに当たり費やした期間が記憶に蘇ります! 但し、現在サッポ氏が対面している状況は私が体感した事態とは大きく異なります。彼は代表の指揮を執っており、私は当時一クラブに在籍しておりました。

長き年月の間、幾人かのブラジル人が日本国内でのフットサル普及を試みており、私が得た情報では、リーグは取り分けセミプロで編成されながらもブラジルにインスピレーションを抱く数多くのチームが参加しているとのことなのです。こちらに滞在するブラジル人にとっては好みのスポーツだと言うこともあり、日本代表には日系二世のヒカルド・ヒガ選手が選抜されています。フットサルは事実上、以前では日本代表は結成されておらず、実際にはサッポ氏の手腕の下、このエリート軍団は経験を積み、進歩しながら、世界大会への出場権を手にしたのです。

今後、このスポーツはフィールドサッカーに類似する発展を遂げるのではないかと思います。フットサル界にも、スポーツの原動力となり、サポーターの興味を引き、企業の参加意識をそそる、プロチームで構成された"Jリーグ"なるものが必要だと言えるでしょう。そして、来年には正式にリーグが発足する予定です。ここで重要なのは、日本サッカー協会が発展への関心を持ち、今後も支持し続けると言うことなのです。実際に、日本サッカー協会の川淵三郎会長自身も東京で行われたこの試合を観戦していたのです。

更には、日本人はフットサル実践には有利な体格をしており、今回の相手となったアルゼンチンなどは数多くの選手達がスペインのプロリーグで活動していることからも、私の観察では、日本が世界と対等に闘える代表を有するまでにはそんなに時間を要さないのではないかと思います。勿論、伝統的なスペインとブラジルなどは例外であり、彼等は経験のみではなく、ファルカォン、フィニンニョやマノエオ・トビアスなど多くの才能豊富なクラッケ(名選手)を抱えているのです。

興味深いのは、サッポ氏が日本国内各地へクリニックと、地方に散在しているリーグへ選手のスカウトのため回るのだと語ったことです。実際には、強力な国内リーグが欠如していることが代表編成への大きな難題となっているのです。そこで、私が実兄のエドゥーを鹿島アントラーズの下部組織の強化を意図して招聘した時期を想起します。現在では、正に過去に育成活動が成されたからこそ、例えばU-16などの強い代表を編成することが可能なのです。正に鹿島アントラーズはフィールドサッカーの先駆者だと言えるでしょう! そして、フットサルの先駆者はサッポ氏率いる日本代表自身と日本サッカー協会が構成する組織そのものだと言えます。

彼は、現在は難題を抱えており、今後も多くの困難に直面するでしょう。何故なら開拓者には常に犠牲はつきものだからです。そのことを私自身は良く心得ております。でも、我々ブラジル人が日本に何らかの貢献をしている光景は誇らしく感じます。私は、台湾での世界大会でサッポ氏に幸運を願うのみです。そして、仮に世界大会でどんな事態が生じようとも、フットサルの前進を妨げることは誰しも出来ないのだと確信をしております。事実、この「プロセス」という名のゲームは既にキックオフされたのです。

…ということで!
それでは皆さん、また、来週お会いしましょう!
ウン・グランデ・アブラーソ!

ジーコ直筆サイン

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