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W杯予選 ~ 本大会へ向けての闘い

[2004.09.14]

先週は世界中でW杯予選が開催されてワールドサッカーシーンが賑わった週となりました。ヨーロッパでは2006年ドイツW杯へ向けての切符を手にすべく接戦が始まり、こちらアジアでは既に第一次予選が終盤戦を向かえているのです。そして、第二次予選がW杯出場への決め手となり、八カ国が2グループに分かれてリーグ戦を繰り広げ、各グループの上位2カ国が出場権を確保するのです。

本サイトでも取り上げているように、アジア大陸で第一次予選突破一番乗りを果たしたのがサウジアラビアです。何とも不思議な境遇とでもいうべきでしょうか。サウジアラビアはアジアカップで落胆的な結果を招いたにも関わらず、本領を発揮して番狂わせを防ぎ、期待に応えたのです。インドネシアとスリランカのグループに当たり、比較的に恵まれた立場を得られたのも事実ですが、サウジアラビアはしっかりと使命を果たしました。

グループ1では、イランとヨルダンが競い合っており、カタールとの対戦が鍵を握っているのではないかと思っております。グループ2には、中国で開催されたアジアカップで私が称賛した、ウズベキスタンとイラクが属しています。でも、僅か一カ国のみが突破できるのです。そして、次にイラクでこの2強国による直接対決が控えております。紛れもなく熱い試合となることでしょう。

そして、我らが日本の属するグループ3では中国のグループと似通ったシチュエーションが見受けられます。お互い首位を維持しているとは言え、我々も中国同様に次の試合を敵地で戦うのです。絶対に油断は禁物です。でも、両国共に引き分けのアドバンテージを有しながらピッチに立てるのです。その反面、韓国はモルディブ戦での躓きにより、レバノン戦では絶対に負けられないという難しい状況に立たされています。

合計4得点を挙げタイに2勝している北朝鮮は現段階では大きな驚きだと言えます。アラブ首長国連邦が追撃状態で挑まなければならないのです。紛れもなく最も均衡が保たれているのがグループ5だと言えるでしょう。そして、グループ6ではバーレーンとシリアが予選突破を競り合っており、前者が勝ち点3のアドバンテージを有しているのです。

次節は10月13日に行われ、数グループの突破国が決定することでしょう。第一次予選突破8カ国の内、既に1枠は決定しており、残り7枠の奪取に向けて17カ国が激戦を繰り広げているのです。そして、第二次予選は2005年に開催されます。

中米とカリブでは、更に均衡が保たれていることが伺えます。メキシコのみが、サン・クリストバン(Sao Cristovao)、ネービス(Nevis)とトリニダード・トバゴ(Trinidad e Tobago)のグループに当たったことで、比較的に容易な道程を歩めるように思えます。一方ではブラジル人のセバスチァォン・ラザローニ監督率いるジャマイカが、首位のアメリカ合衆国を筆頭に、更にはパナマも名を連ねている非常に困難なグループに属しています。別のグループでは、現時点でのコスタ・リカとカナダの苦戦による不調さが注目を引きます。グアテマラとホンジュラスが争奪戦を展開しているのです。

ヨーロッパでも数カ国の試合がW杯予選の始動を本格化させました。オランダ、ルーマニアとチェコ共和国を一堂に会するグループは確かなる熱い感動を与えてくれることでしょう。ルーマニアは好調な滑り出しを見せていますが、最終的にはオランダがW杯出場権を獲得するのではないかと予測しています。何故なら、ファンバステン(Van Basten)のような勝者監督の手腕を信じているからです。失望させられたのは、如何に優勢な立場で試合に臨むことが、チャレンジャーとしてよりも困難なことであるかを証明するかのように、アルバニア戦で敗北を喫してしまったギリシアなのです。

主導権を握っての試合運びで、勝利を得たイングランドとフェリッペ監督率いるポルトガルも幸先の良いスタートを切りました。フランスは世代交代に悩まされており、ロナウドやロベルト・カルロスのようなクラッケ(天才、名選手)であり、チームの頭脳としての格差を露わにするジダンを含めた一世代を失ったのです。正に彼らは司令塔としての要の選手なのです。そして、満足のいける結果をださずとも、新顔で編成して臨んでいるのがイタリアです。更に、我々も対戦をしたセルビア・モンテネグロは予選突破をする可能性を秘めているでしょう。でも、現段階での予測は早すぎます。各チームが10試合を闘う過程において、今後あらゆる事態が起り得ることでしょう。

興味深いのは、グループ分けを観察して旧ソビエト連邦の国々がポテンシャルを発揮していることです。数多くの旧社会主義国家がグループに分散して、サッカー界での陽の目を求めて闘っているのです。現在でもソビエト連邦が実在していれば強豪代表を結成できた事が伺えます。更には、細分化の規模は小さくとも、ユーゴスラビアに関しても同様なことが言えるでしょう。

アフリカ大陸に関して強調できるのは、均衡と大陸においての新たなる勢力の出現なのです。トゴはセネガルをてこずらせており、ギネーは現時点でモロッコを2位に甘んじさせているのです。但し、こちらも長い道程が待ち受けてはいるのは事実です。全てのグループに至り混戦となっており、突出した存在は見受けられません。そして、オセアニアについてはニュージーランドとオーストラリアを筆頭にサッカー自体が初歩の段階にあり、多くを語ることは出来ません。

そして最後に南米大陸です。ブラジル、パラグアイとアルゼンチンはW杯出場を確実とするでしょう。この長期に渡る大会形式で多くの困難に遭遇する要素は見当たりません。そして、チリ、エクアドル、ウルグアイと上昇中のベネズエラによって四番目の枠が争われているのです。ブラジル人のパウロ・アウツオーリ監督が指揮を採るペルーは応援してはいるものの、コロンビアとボリビアも含めて現時点では不調により低迷しております。

結論としては目新しくありませんが、再度繰り返す必要性があります。全大陸において、現代では誰しもが知名度で勝利を手にすることなどは有り得ません。そして、2006へ向けてのこの世界サッカー各国から何処が突出するかを見守るのみです。

ということで、また来週!
それでは、ウン・グランデ・アブラーソ!

ジーコ直筆サイン

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