ジャパンコネクション

アマチュア vs プロ

[2004.07.27]

現ブラジルサッカー界、特にビッグクラブ勢のジレンマの一つに、経営面においてアマチュアからプロ化への脱皮の困難さがあります。そして、残念なことにフラメンゴは先週、この使い古されたアマチュア経営モデルの保持がどんなにマイナス結果をもたらす原因であるかを主張する例を示してくれました。

フラメンゴは常に独創性を持ちニュース発信基地として有名でした。でも、近年においてはクラブ自体、混沌とした経営により、以前とは全く違った現実に直面しております。そして、マルシオ・ブラガ会長はクラブをあるべきレールに戻して、アマチュア経営からの完全なる脱皮への期待と共に就任しました。

マルシオ・ブラガはプロフェッショナリズムを漂わせる明確で滑らかな演説と共に会長職に就き、更に経営の円滑化の為にジュニオール (元フラメンゴの有名選手)と契約しました。以前からの経営により累積された莫大な難題を背負いながら慎重な滑り出しをし、チームはグァナバラ杯とリオ・デ・ジャネイロ州選手権の制覇、そしてコッパ・ド・ブラジルでの決勝進出を果たしました。

ブラジル全国選手権での低迷する現状は最悪ともいえますが、果たしてその事実だけで今まで改善してきた事全てを水の泡にすべき状況なのでしょうか? タイトル獲得の成果が出ている時には経営陣に対する問題は指摘されません。でも、その反面不調の到来と同時に過去の実績は全て失われるのも現実です。だからこそ、熟慮の瞬間でもあります。クラブ首脳陣は今後何を成し遂げたいのかを決定するべきなのです!

私は古風なアマチュアリズムの復活についてのニュースを聞いて嘆かわしく思いました。会長制度においては決定権を持って干渉が出来る主権者は正に会長であり、その権限を行使しなければいけないのも事実です。この形態においては、例えばある選手の契約に関する契約締結の容易さのメリットが考えられます。でも、現況に限っては例外なのです。サッカー部門の管理を依頼すべくプロフェッショナルを契約しており、その彼を無視する行動は今日まで真剣に積み上げて来たこと全てを失う可能性を秘めています。

注:ニュースとは = サッカー部門のジュニオールに相談をせずにヂンバ(2003年度ブラジル全国選手権得点王)選手を会長の権限において契約をしたこと。

私はどんな選手とも個人的なしがらみは無く、誰かに支払われた金額の価値についての是非論に関してコメントするわけではありません。但し、先週フラメンゴで下されたような決断はクラブの後退を意味するのも事実です。悪環境や未支払いの高額報酬など雪だるま式に膨らむ   危険性があるのです。

ジュニオールに相談を持ち掛けていれば、日々を共にしながら困難を熟知して必要性を認識している彼は、きっと最善策は借金の完済だと答えたことでしょう。これが正しいプロセスなのです。 1ヶ月は30日という日数から成り立っています(「ローマは一日にて成らず」「千里の道も一歩から」)! でも、アマチュアは次の通りなのです。情熱に駆られ、数字面での計算をせず、状況確認も無く、更には自分の執った行動が招く結果をも考慮せずに直ちに決断を下したがります。そして、大半のアマチュアはシステムが脆くなる低迷期に限って目立つのです。

この様な行動をなぜとるのでしょうか?それは自分の決断に対して釈明する必要性から逃れられるからでもあります。その瞬間にはそこにいるのですが、退任後には負債が後任に残されるのです。処罰も与えられず、清算も無く、日々の人生を生き続けます。経営者たるもの自社の経営においてクラブでの行動と同様な態度を執る人物が存在し得るものなのか疑わしく思います。でも、クラブでは現実に物事を真剣に考えず、エヂムンド前会長の様に支払方法など懸念せずにアレックス、デニウソン、ガマッハ、エヂウソン、ペトコビッチを連れて来た事実があります。仮にこれが本人の会社であり、処罰の対象となって補填させられるのであれば、彼は同様な行動を執ったでしょうか? 私は有り得ないと思います。

フラメンゴはスポーツ・マーケティング企業と 15年間の契約を締結し、15ヶ月間に受け取るべく全額の80%を使い切ってしまっているのです。この背景にも関らず、クラブが依然としてこの状態だということは一体何処にこの金額は投資されたのでしょうか? 勿論、この様な契約を認めるISLの経営自体が持ち応えられず彼らも破綻へと至りました。

サポーターは、奇跡を起こすことは出来ないのだと理解しなくてはいけません。我々は、契約をして支払いを装う、偽りの奇跡は既に数多く体験済です。今は正にフラメンゴ内部の首脳陣と仕事を知り尽くしている人物を信じる時なのです。地道な経営を営む、サン・カエターノ、フィゲイレンセ、サントス、クルゼイロなどの他のクラブが良いお手本だと言えます。但し、我々にはアドバンテージがあります。フラメンゴは巨大な底力を秘めており、これらを有効活用出来るためには再組織化を図らなければなりません。

この低迷期は再建可能ですが、その為にはクラブの計画化が必須です。ピッチ内には、己を名選手だと勘違いしている普通の選手よりも、報酬が少なくても一つ一つの試合での勝利を重視し闘志を漲らせる選手が必要なのです。

解決策を見出すには時間を要します。慎重にセレクションを行い、時間を費やしてじっくりと二部のチームをスカウティングしながら、フラメンゴの勝者魂に当てはまる選手を捜し求めなければなりません。結論を言いますと、現状打開を図るにはハイレベルで献身的に努められ、ベストなフィジカル・コンディショニングが必要なのです。勿論、プロフェッショナルな計画性を持って臨まなければいけません。我々はそれを信頼する必要があり、その事がフラメンゴにとって基礎となります。ブラジルサッカー界の模範ともなるべく、険しい使命をジュニオールが全うしてくれることを願っているのです。

… ということで、それではウン・グランデ・アブラーソ!

皆さんまた来週 !

ジーコ直筆サイン

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