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フラメンゴ ~ いざ決戦の瞬間

[2004.06.22]

フラメンゴにとっては再び決戦の一週間となります。水曜日にはリベルタドーレス杯への一番の近道である、コッパ・ド・ブラジル決勝戦第 1戦を控えているのです。何年にも渡って問題が山積みにされているにも関わらず、チームは再度のタイトル奪取へ挑戦し、優勝の可能性が現実視されています。

フラメンゴでの改革が成された時点で、私は下部組織での優秀なスタッフ陣営の確保と生え抜きの選手達への正当な評価をしていくという地道な行動に対する重要性を指摘しました。そして、既にその成果が現れつつあります。先ずはグァナバラ杯、次いでカンペオナット・カリオッカ(リオ・デ・ジャネイロ州選手権大会)の制覇、そして今度はコッパ・ド・ブラジルでの決勝戦なのです。事実は、物事に真剣に取り組みながら、その道での職務を極める人材が存在すれば、自ずと結果は伴うのです。

但し、フラメンゴは安定した選手層を維持出来ないという深刻な問題に直面しているのも現実です。スポンサーの確保する交渉に折り合いがつかなかったことが、チームの補強面で影響を及ぼし、現在でもチーム編成に混乱を招いています。そして、ブラジル全国選手権の様な大会では、監督がチーム力を損なわずに起用出来るレベルの交代要員を有するという、選手層の厚さが必須条件でもあります。

しかしながら、この様な状況下において、チームは徐々に良くなって来ております。最近では 4試合中で3勝しており、ブラジル全国選手権でも初勝利を挙げました。コッパ・ド・ブラジルの決勝戦でサント・アンドレに勝利することが出来たら、チームはブラジル全国選手権へ向けて集中させる余裕が出てきます。

コッパ・ド・ブラジルとブラジル全国選手権の話に関してですが、私はフラメンゴが何故一方で好成績を出しながら、もう一方では最悪な結果が伴うのかと頻繁に問われます。人々は意外に思うようですが、特に不可思議なことではありません。双方は大会システムが異なり、それぞれへの対応も相違するのです。ホーム・アンド・アゥエイのトーナメント形式で行われるコッパ・ド・ブラジルでは、選手達は 180分間を戦い抜き、試合間隔が長いことで監督はある程度チーム編成を保てるのです。その反面、ブラジル全国選手権のリズムは別物であり、長期に渡る大会で試合間隔も短いのです。

私自身はこの様な状況を招いてはいけないのだと思いますが、選手達は前途が長いこともあり遅れを取り戻す時間が十分にあるのだと錯覚してしまいがちです。でも、現実は違います。終盤戦にかけて降格を免れるために勝利の義務を背負って戦うのは、精神面も影響して大変困難でもあります。教訓には事足りません!だからこそ、フラメンゴはコッパ・ド・ブラジル終了後には目を覚まし、いち早く反撃を開始すべきです!最大限注意を払う必要があるのです!

チームに関して外部からの私見を述べますと、フェリッペ選手はカンペオナット・カリオッカ(リオ・デ・ジャネイロ州選手権大会)同様に前線で起用するべきではありません。チームが 2トップで臨んだ試合では前戦での動きが豊富になり、得点が生まれやすくなったかの様に見受けました。中盤が積極的に上がれることで、敵のディフェンスにスペースを作れるのです。でも、フェリッペ選手をオフェンシブに配置することにより、フォワードのオプションが制限されてしまいます。問題は理想の2トップを見出すことなのです。中盤では安定感を魅せているイビソン選手が良いのではないでしょうか。そして、更にチームを安定するためにアチルソン選手がベストコンディションを取り戻すことを願っています。

クラブが金銭面での問題を解決してチーム補強のために新たなフォワードを雇えることを望んでいます。この様な状況下には、選手や代理人達はクラブの立場に付け込む思考があることをジューニオルとも話しました。彼は、人を信頼することで直面する困難さに関して語りました。実に嘆かわしい現実です。でも、いつかこの様な状況も終わりを告げ、サッカー界全体に真剣さが浸透することを願っています。

コッパ・ド・ブラジルの決勝戦に話題は戻りますが、サント・アンドレがセリエ B (ブラジル全国選手権 2 部)を戦っているからと言って、決して過小評価する理由などありません。決勝では優勢など存在し得ないのです。以前にも本コラムで説明をした通り、伝統的なクラブは意表を突かれないためにも、自分達のサッカーを展開する様に肝に銘じて臨まなければいけません。一瞬の出来事で勝敗が決定するのです。でもフラメンゴは、チームを後押しするサポーターの存在力もあり、決勝へ進出すると実力を発揮するも事実です。第 2 戦目はホームのマラカナンでの開催となります!この様な状況を考慮して、私はプラス思考でいるのです!

今水曜日には、好ゲームを展開して最終決戦をホームへ持ち帰ってくれることを期待しています。そして、チームがイヴェッテ・サンガロ( Ivete Sangalo ? 女性ミュージシャン)のリズムに乗り、再びほこりを巻き上げられるように私は応援するのみ…。

注:イヴェッテ・サンガロの曲「ポエイラ( Poeira)」、「Poeira = 埃(ほこり ? 空中に飛び散る細かなごみ)」、ブラジルでは「土埃を巻き上げる = 熱狂するの意味に値する」

皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、また来週!

ジーコ直筆サイン

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