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UEFA EURO 2004 ~ Portugal

[2004.06.08]

正に今、世界サッカーの檜舞台は来週の土曜日に開幕するユーロ 2004です。世界有数のサッカー国を会して開催されるこの大会は注目度も大変高くワールド・カップに匹敵するものがあります。我々自身、旧大陸(ヨーロッパ)にて有意義な遠征を終えた直後だということもあり、大会自体はテレビでの観戦になります。1 st ラウンドはブラジルで観戦し、決勝ラウンド時には既に日本に戻って来ていることでしょう。

「バランスオブパワー」、即ち勢力の均衡が保たれた大会となり、明らかに約 6カ国が十分にタイトル争いを展開してくれる期待感があります。ポルトガルは、ホームで戦うということで既にアドバンテージを有します。でも、利点はこれだけではありません。ポルトガルには技術的に優れた選手がおり、ルイス・フェリッペ・スコラリ指揮官の下、初優勝を狙うのです。目標達成へ向けてのモチベーションは極限に達しているのです!

ポルトガルの優勢な立場は、前回の 2000年にポルトガルを下し、今回はフィジカル及びテクニック面でもベストチームで臨んでくるであろうディフェンディング・チャンピオンのフランスと二分化されるのではないかと思います。そして、2002年W杯では可能でなかった充分な準備を今回は全チームが事前に長期間に渡り行うことが出来ているのです。

フランス、ポルトガルや、数多くの選手が欧州でプレーしているアルゼンチンも含め、数カ国による 2002年W杯での不意な結果に対する真相が正にこれなのです。そして、ブラジルを有利にしたのは全く逆の状況だと言えます。ブラジル人選手達は、ロナウドのように自クラブで怪我からの回復段階にあり、代表で最終的な復帰へ向けて加速を図ったのです。この現状によりブラジルはアドバンテージを得たのです。

話題を EURO 2004に戻しましょう。今回は、フランスのみではなく、欧州国の殆どの選手達が予め休養でき、フィジカル的にも良いコンディションで臨んで来るでしょう。そして、ドイツのホームでのハンガリー戦敗北やルーマニア戦での大敗など、本大会へ備えての強化試合での結果は直接な評価の対象にはなりません。何故なら、ドイツはタイトルの掛かった大一番では必ずといって良い程、実力を発揮してくるのです。しかしながら、オランダ、レトニア、チェコ共和国と共に、強烈なDグループに属しているのも事実です。

更には、この候補者リストからチェコ共和国を外す訳にはいきません。但し、チェコは技術面から分析すると今大会随一とも言えるべきチームを有しながらも、グループで恵まれておらず、決勝ラウンドへの進出も果たせない可能性すらあるのです。油断は禁物であり、現実を肝に銘じて要注意で臨まなければなりません。

イタリア代表もこの候補者軍団に、ポルトガル、フランス、ドイツ、チェコ共和国と共に名を連ねます。イタリアにはハイレベルな選手達が揃っており、対スペイン及びチュニジア戦での好内容な試合を観た限りでは、チームの良い仕上がりが伺えます。イタリアは中盤でのクリエーティブな展開、特に ACミランのAndrea Pirloのゲームメーカーとしてのプレーが光ります。

私自身、有能な選手達が存在するスペインの活躍を期待しているのですが、近年ではここ一番で躓いているのが現状です。但し、スペインは個人技に優れた選手達に恵まれております。そして、同様にイングランドもエリア内へのハイボールを武器とする伝統的なサッカーからの脱皮が見受けられるテクニカルなチームに仕上がっています。中盤から前線に掛けて能力の高いチームに構成されており、有力な候補国でもあります。

ここで挙げた候補国以外に、伝統的なサープライズ(驚き・仰天)が起こり得ることも考えられます。現代サッカーにおいて普遍化しつつある、一人の選手の突出した活躍が結果を招くと言うことです。ブラジル対アルゼンチン戦でロナウドの存在が試合の行方を決定づけた事実が、この典型的なファクター(要素・要因)の一例でもあります。

即ち、私が EURO 2004で期待しているのは、前回のオランダとベルギーで共同開催された時とは異なった大会なのです。前回は色々な要因により、ヨーロッパ・サッカーのような数々の栄光を手中に収めた輝かしい功績に値しない、内容の乏しいぎくしゃくした試合展開で見衰えのする大会でした。決勝でフランスがイタリアを下したものの、サッカー自体は決して見応えのある内容ではなかったのです。ポルトガルの地でボールが滑らかに転じられ、真の強者が勝利の栄冠に輝き、世界サッカー発展の為にも新たなるタレント(天才・才能)が生まれることを期待しております。

ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、また来週!

EURO 2004 ? 参加国及びグループ
Aグループ:ギリシア、ポルトガル、ロシア、スペイン
Bグループ:クロアチア、イングランド、フランス、スイス
Cグループ:ブルガリア、デンマーク、イタリア、スウェーデン
Dグループ:チェコ共和国、ドイツ、レトニア、オランダ

ジーコ直筆サイン

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