ジャパンコネクション

CHAMPIONS ~ 偉大な王者達

[2004.04.20]

週末決戦が再び州リーグの真価を露わにしました。私が以前にも本コラムで弁護したように、地方対決がもたらすサポーターの輝きには類比出来ません。そして、新たなチャンピオン達が誕生した今日曜日、サポーター群は確証してくれるかのように再度ブラジル全土で歓喜溢れる祭典を披露してくれました。だからこそ、今週のジャパン・コネクションは、全国に散在するチャンピオンにエールを捧げたいのです。

いわゆるサッカー中心地で無名クラブが奮闘をし、その存在を突出させた事が大変興味深いです。例えば、リオ・グランデ・ド・ノルテ州(ブラジル北東部)リーグを制覇したポチグアルやゴイアス州(ブラジル中西部)リーグの最優勝候補に挙げられていたヴィラ・ノーヴァを下して優勝を成し遂げたクラッキです。この事実が、どんなクラブでも、日の当たる場所を必死に求めて闘っているかを物語っており、ビッグクラブであれどいち早く危機を察知しなければ後に取り残されてしまいます。

ブラジル連邦区( DISTRITO FEDERAL)のブラジリエンセやパラー州都ベレーンのヘーモの様にブラジル中西部・北部・北東部の一部の州では既に先週末に優勝の祝杯を挙げたクラブもあります。ブラジル連邦区の場合、ブラジリエンセの優勝が結果的にCFZ de ブラジリアにセリエC(ブラジル全国選手権3部)とコッパ・ド・ブラジルへの出場権を与えるという恩恵をもたらしてくれました。今年もまた気合をいれて挑むべく厳しいシーズンが待ち受けているのです!

でも、ほとんどの優勝チームは今週末にトロフィーを掲げました。ナーウチコ、フィゲイレンセ、ヴィトーリア…。そして、サンパウロでは王者に相応しい活躍ぶりでサン・カエターノが優勝を果たしました。アズラォン(真っ青の意味、サン・カエターノの通称)は今季、ムリシー・ハマーリョの指揮の下、常にしっかりとした確実な仕事を継続しながら、その地位を着実に不動のものにしつつあります。そして、同じくサンパウロ州のパウリスタ・デ・ジュンジァイーを率いたゼッチやゴイアス州のヴィラ・ノーヴァを指揮したエヴァイールが手腕を発揮し、模範的若き世代の監督達が頭角を現すという喜ばしい結果も招きました。

ミナス・ジェライス州でも別のアズラォン(クルゼイロ)がタイトルを手中に収め、クルゼイロが 4連覇を達成しました。ルシェンブルゴ監督退任やリバウド選手騒動など多くの変動にも関らず、パウロ・セーザル・グスマォン指揮官の下でガーロ(雄鶏の意味、アトレチコ・ミネイロの通称)を破ったのです。アトレチコは大会を通じて相手を上回る展開をするも、決戦時で敗北を喫してしまいました。

そして、最後は私の熱いパッション(情熱)でもあるフラメンゴです。こちら東京から、勝利への祈りを込めて、決勝戦 2試合を見守りました。チームは常に勝利への意欲とボールに対する執着心溢れる素晴らしい2試合を披露してくれました。更に、今回もマラカナン・スタジアムを埋め尽くしたサポーターの魅了的な応援が再び大きな力を与えたのです。この光景は何時の時代も鳥肌が立つ想いです!選手達はこれに応えるべく闘志を燃やしたのです。通常は勢いのあるタッサ・リオ(Jリーグの2ndステージに値する)の覇者がタイトルを奪取するという流れを打ち砕きました。フラメンゴは総得点でヴァスコ・ダ・ガマを5対2と圧倒したのです。絶対的な勝利と言えるでしょう。

若手選手達にチャンスを与える勇気を持つ事が出来た、アベオ・ブラガとジュニオールに祝辞を送りたく思います。イビソン、ジェアン、ホビソンなど生え抜きの選手を数多く育成する事が常に勝利を得るのだという秘法をチームは再び確証してくれました。秘訣は、ジーニョや常に自分に責任を呼び込むフェリッペの様に経験豊富な選手達との融合チームなのです。彼らは相手陣を引き付け、スペースを作る事により、他の選手達がもっと自由にピッチでプレーが展開出来ます。クラッケ(名選手・天才的な選手)にプレーの自由を与えたアベオ監督の功績でもあります。

真の勝者としての力を再び発揮したマルシオ・ブラガ会長の強運も主張すべきです。彼の最大なる特徴である高尚な精神が目的を達成する為の魂を形成しているのです。そしてフラメンゴは、ジーコ・サッカー・センターで今シーズンへ向けての合宿みではなく、今回の決戦第 1試合目を控えての週も練習を行っており、私自身も誇りに感じています。我々は幸運の持ち主なのです!

私はフラメンゴを語ることで、他の多くのビッグクラブにも間接的に、イルージョン(幻想)を抱くべからずとの言及をしているのです。何故なら、ブラジレイラォン(ブラジル全国選手権)が間もなく今週の水曜日には開幕し、チームは選手層を厚くし、交代選手をしっかりと揃えて臨まなければなりません。もし、フラメンゴが優勝を目指しているのであれば、サポーターも後押ししてくれ、支持を得ることが出来る、レベルの高いベンチ要員が必要です。現時点では、グループにとって重要な存在となり得る選手達を慎重に選択することが先決でもあります。大会は長期に渡り、最終的には下位 4チームが降格をすることからも、最大限注意を払う必要があり、一戦一戦がクラシコ(ビッグゲーム、伝統のある試合)のつもりで挑まなければなりません。正に安定性がファンダメンタル(基本、重要)なのです。

でも今は、祝杯の瞬間です。マラカナン・スタジアムに 8万人以上、そしてミネイロン・スタジアムとアレーナ・ダ・バイシャーダもはち切れんばかりの観客が訪れ、大会スケジュールの規定がしっかりしていれば、いかにサポーターに信頼され、参加してくれるかを実証してくれました。なんと、リオ・デ・ジャネイロは今週末に世界で開催された試合で2番目に多い観客をスタジアムに動員したのです!

サッカー界に携わっている一部の関係者がアルテ(芸術)の崩壊を試みているのも事実ですが、実際にはブラジル全土、いわゆるリオ・デ・ジャネイロ、サンパウロ、ミナス・ジェライス…で抵抗し耐え続けているのです。状況はどうであれ、我らがペンタカンペアォン( W杯5回優勝)のサッカーを支える偉大な王者達に心から祝福の意をお送り致します。オメデトウ!

ウン・グランデ・アブラーソ!

それでは、また来週お会いしましょう!

ジーコ直筆サイン

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