ジャパンコネクション

伝統的ユニフォーム

[2004.02.03]

ユニフォーム今回のテーマは、BLOGでの意見がもとになったものです。パンツとソックスの混同やFIFAの干渉などに付いての論議が私の興味をそそったのです。そして、私にも意見を求められたので、本コラムにて取り上げた方が良いと判断しました。どんな時代でも、いかなるスポーツがゲームで混乱を巻き起こさない為には選手達の識別が最重要なのです。サッカーでも同様であり、だからこそチームは一種類以上のユニフォームが必要となってくるのです。でも、この件に関しては、テレビがカラー放送を開始数年後の1974年のW杯を一つの目安とする事が出来るのではないかと思います。

事実は、スペクタクルがプロ化するに連れ、観客、特にテレビの視聴者に対し何らかの簡略化を図る必要性に迫られた訳です。その事からも、チーム間のユニフォームに於いてシャツとパンツが大きく異なる必要性がある事が理解出来ます。そしてテレビがカラー化すると同時に、未だにブラジルでは目にする、白黒テレビの存在が更にユニフォーム間のコントラストの問題を深刻化したのです。現在、ブラジルサッカー界のみでなく、世界の大会で見受けられるユニフォームの件に関しては、その地域での判断にFIFAは関与しない事を明確にしておく必要性があるのです。何故なら、各サッカー協会や大会は独自のレギュレーションを定めているからなのです。そして、試合の審判は、各チームの選手達又は自分自身のユニフォームが試合の流れを妨げるような影響を与えるか否かを判断する権限を持っているのです。一つ例を挙げますと、リオ州大会の2ndディビジョンでは、サン・クリストヴァォンは伝統的なクラブであることから、アゥエイ・ユニフォームを有する必要性がないというレギュレーションが存在するのです。常に相手チームは混同しない衣類を身に付けて試合に臨まなければならないのです。そして、このユニフォームの件は、選手サイドの立場から注意深く配慮しなければいけません。フラメンゴ時代に私は、他の多くのチーム同様に常に白では無く横縞のソックスを、使用するように要請していた事を思い出します。これには正当な理由があるのです。何故なら、ナイターゲームで清明に見づらい状況の中、ドリブルの最中での低い姿勢からパスを素早く出す為の判断基準にしていたからなのです。

私自身はシャツとパンツに関しては、常に伝統色を優先すべきだとの意見を持っているのです。ブラジルが黄色のシャツに白のパンツを使用しているのを見るのは何となくしっくりとこないのです。理想は、可能な限りユニフォームの特性を失わせないようにする事なのです。BLOGで話題になったフラメンゴに関して言いますと、過去オリジナル・ユニフォームとして黒のパンツを正式に使用していた時代があったのです。私自身、1950年代後半に使用しているのを見た記憶があるのです。更には、白シャツに胸の部分に2本の横ストライプを織り込んだユニフォームもありました。私のフラメンゴ現役時代には、ジェラウド選手の喪に服して、一度だけ黒のパンツを使用した事を憶えています。でも、この組み合わせが存在していたのも事実なのです。

もう一つ、このユニフォームカラーに関連する貴重な話は、私がフラメンゴの一員としてルーマニアと対戦した時の事です。私がグランドのサイドへとドリブルで交わしながら流れ、そこへ相手DFが激しくプレスを掛けに来たので、素早く横で動いていたチームメイトへパスを出したのです。視線を上げ、行方を追って、初めてピッチ外でウオーミングアップをしていた選手にパスを出していた事に気が付いたのです。ソックスを指針としパスを出し、選手がピッチの外にいる事など目にもとめなかったのです。

そして更に、ユニフォームにまつわる要因に迷信があるのです。我々は、クラブ内で数名が不運だからと毛嫌いする事で、可能な限り白のユニフォームは使用しない様にしていたのです。この様な事からも、我々はユニフォームに固執していたのです。何と、この問題のお陰で既にレギュレーションまでも変更されたのです!そして、ユニフォーム問題で誰一人一歩も引かず、試合自体の開始が遅れた例も多くあるとの事なのです。

他のスポーツ分野に於いてのユニフォームに関する例も挙げる価値があるかと思います。例えば、NBA、アメリカのプロバスケット・リーグでは全チームが2種類のユニフォームを持っており、その内の殆どが1種類は白のユニフォームなのです。このユニフォームの件は、いかにサッカー選手が、すね当てやスパイク、更にはテーピングに至るまで詳細に渡り、自分の用具に注意を払い、ミュージシャンと楽器との関係のように、仕事道具を有利に活用すべきかを象徴しているのです。グランドが水浸しの時など、ディフェンダーとゴールキーパーは安全性を考慮し必ずポイントのスパイクを履くべきなのです。現在では、全てに対応出来る体制が整ってはいるのですが、自分の仕事道具の重要性を絶対におろそかにしてはいけないのです。選手にとって、仕事道具とは身に付ける用具のみではなく、自身の足が最大の武器であり、それ以外にも大切にしなくてはいけない要素が数多くあるのです。私からのメッセージは以上ですが、親愛なる読者の皆さんが満足のいく回答が出来たでしょうか。それでは皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!

という事で…、また来週!

ジーコ直筆サイン

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