ジャパンコネクション

総括と展望

[2003.12.30]

また一年が終わろうとしています。まるで終わりのないゲームのインターバルを主審が告げるかのように。過ぎ去りし年と新たに迎える365日の感動・喜び・勝利と敗北が息を吐く間もなく猛スピードで訪れるまでの小休止なのです。人生は立ち止まることなく前進し続けることなのです!私自身にとっての、そして私の日本での一年の総括を行う前に、本サイトが開設された7月以降にこのコラムでも既に取り上げたことのある幾つかの印象的な出来事に付いて語りたいと思います。

サッカー界では、幾つかの快い現象と失望、そして国際的なニュースもあった年です。チャンピオンズ・カップでクルゼイロを下し優勝を成し遂げ、その後リベルタドーレス杯ではボカ・ジュニオーレスをアゥエイのボンボネラ・スタジアムでイアルレイ選手の活躍により打ち勝ったパイサンドゥーの喜ばしい驚きとも言うべき健闘ぶりを述べずにはいきません。そして、12月にはこの同じイアルレイ選手率いるボカ・ジュニオーレスがトヨタッカプを制し世界一に輝いたのです。パイサンドゥーがブラジル北部の存在を大きくアピールしたのです。さらにブラジルサッカーでは、デフェンディング・チャンピオンであるサントスがベースを保ち健在ぶりを見せてくれた年でもあります。計画性を持って臨めば選択肢が有ることを示してくれたのです。でも、今年は紛れもなく総合的にクルゼイロ一色だったとも言えるでしょう。圧倒的なチームパフォーマンスのみでなく、才能豊かな中盤のアレックス選手の復活も図ったのです。この成果は、ヴァンデルレイ・ルシェンブルゴ監督とクラブ首脳陣の素晴らしい仕事の賜物だと言えるでしょう。

海外サッカーでは、世界的に話題になったのはレアル・マドリッドのスター軍団の編制ではないでしょうか。ロナウド、ロベルト・カルロス、フィーゴ、ジダン、ベッカム…、挙げるときりがありません。莫大な投資と真剣なチーム作りへの取り組みが、世界中にファンを倍増させたのです。私自身、このチームの試合を日本で観戦する機会があり、チームの首脳陣であり古き友人でもあるエミーリオ・ブトラゲーニョやホルヘ・バルダーノ達と再会出来たのです。このエピソードに関しては一生忘れられない素晴らしい思い出であり、以前にこのコーナーでも取り上げたテーマでもあります。

2003年度のサッカー界に於いての失望は特に驚きではありません。ブラジルのサッカー、特にリオ州のサッカーの破滅寸前とも言える混乱状態は悲劇的な有様です。不規律・無秩序が直接ピッチ内に反映するのです。リオ州のクラブ情勢は悪化しつつあります。フルミネンセは降格寸前の結果、バスコ・ダ・ガマは最悪な戦績、そして常にタイトル争いに加わるフラメンゴはブラジル全国選手権で中位の成績に甘んじたのです。更にフラメンゴは試合でも屈辱的な大量得点差での敗北を喫しているのです。フラメンゴをこの状況から脱出させる為に一丸となり立ち上がる時が到来したのです。

2004年には、もっとしっかりとしたリオ州大会が開催され、ボタフォゴが目覚めたように各クラブが現状危機に対し目覚める事への希望はあるのです。ボタフォゴを良いお手本と出来るのではないでしょうか。多くの困難を乗り越え、計画性を持って臨んだ事により成果を招いたのです。ベベット・デ・フレイタスは全力を注ぎ、チームは1部へカムバックしたのです。経験豊富なベテラン・バルドを筆頭に、有能な若手選手達で構成されたのです。その内2名は11月25日のコラムでも触れたようにCFZ do Rioで才能を現した選手なのです。

新たなる年はベルデ・アマレーロ(ブラジル)への新たなるメダルの希望と共に訪れる兆しもあります。2003年には我がアスリート達はサント・ドミンゴでのパン・アメリカン大会で素晴らしい活躍をし、大変良い結果を母国へもたらしました。でも、2004年は世界最大のスポーツの祭典であるオリンピック大会がギリシアのアテネで開催されます。そして、リオ・デ・ジャネイロは2007.年のパン・アメリカン大会開催へ向けての準備を着実に進めております。バレーボールも忘れる訳にはいきません。ベルナルヂンニョとジョゼー・ロベルト率いる素晴らしき我が代表は今後も数多き歓喜を与えてくれる事でしょう。語りきれないほど多くのスポーツの楽しみが我々を待ち受けていることでしょう…。

そして、日本代表での私の一年間はベースとなるチームの基盤作りに取り組んだ年でもあります。2004年2月から始まるW杯予選を念頭に置き、初めから私が求め続けたベース確立なのです。チームは私の予測通りの進化を遂げており、徐々に我々の仕事に対する方針が根付いて来ています。私が就任後待ちに待った時が迫っているのです。そして、我々にとってW杯がスタートを切るのです。一次予選が極めてリスクが大きく危険なのです。日本・オマン・インド・シンガポールの四カ国で争われ、グループの一位のみが二次予選へと進出できるのです。従ってミスを犯す事は致命的であり、絶対につまずく事は許されません。そして、二次予選では上位二位までが突破出来る事により、試合自体もっと安定した本来の戦いが展開出来、ミスを取り戻す確率も高くなってくるのです。

実際には、これまで一年半の準備段階がどれだけ有益だったかを検討出来る年にもなるのです。そして、今後もっと多くの経験を得る為にもドイツ、イングランド、ハンガリー、チェコ、セルビア・モンテネグロ、アルゼンチンとの親善試合の可能性もあります。我々は、2月18日のさいたまスタジアムで行われる一次予選の初戦対オマーン戦に向け、1月26日より日本代表は親善試合を2試合含み約2週間の合宿を行い、オマーン戦へと挑むのです。きっとこの試合が最も厳しい試合ではないかと予測しているのです。但し、我々はたどって来た道のりを信じており、対戦準備は整っていると確信を持っております。

来る2004年が、ジャパン・コネクションを応援して頂いている皆さんにとってご健康と平和を導き、調和が取れた素晴らしい年であることを願いつつ、コラムを締めくくらせて頂きます。

そして、本コラムは1月18日迄休みを取らせて頂くと同時に、スタッフは2004年も色々新企画を考案中です。今後ともサイトをよろしくお願い致します。

それでは皆さん良い年をお迎え下さい。

ジーコ直筆サイン

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