ジャパンコネクション

新たなる展望へと向かって

[2003.10.21]

jogadores aguardam私がリオ・デ・ジャネイロに到着以来今週のこのコラムで何を取り上げようかと色々新鮮なテーマが脳裏を過ぎりました。でも、ごく最近の出来事を見過ごす事が出来ず、以前からも取り上げているテーマを再び繰り返さざるを得ないのです。勿論、リオ州サッカーの乱れた破壊寸前の現状に付いてです。全カテゴリーに対し大きな影響を及ぼしており、特に下部組織が深刻な状況なのです。この現実を受け止め、色々な出来事を考慮し「CFZ do Rio」に投じる幾つかの対策に対して述べたいと思います。不満は蔓延しているのですが、それにも増してリオが辿り着いたこの悲惨な状況に対する悲観的な感情の方が上回っている程です。

FAX CFZ do Rio インファンチル(U-15)は、今年度「第6回日伯友好カップ」を制覇し輝かしい成績を残し、リオ・デ・ジャネイロ州2部リーグのタイトル奪取へと挑みました。無敗で決勝へと勝ち進んだにも関わらず、試合は成立しなかったのです。試合は3度変更となり、その都度チームは試合への準備を行ったのですが、残念ながら結局試合は開催されなかったのです。04日と11日の2度に渡り、カンポ・グランデ戦はノーヴァ・イグアスーでの開催が予定され、会場に出向いたにも関わらず我々の意向とは裏腹な理由で試合はキャンセルされたのです。そして、リオ州サッカー連盟は今週の土曜日にアントゥネス・スタジアムでの開催を決定していたのですが、開始時刻の09.時30分に見た会場の風景は滑稽なものでした。会場の警備も整い、ピッチにはレフェリー陣がスタンバイし、CFZのチームもグランドへの入場を行ったのですが、試合は行われなかったのです。理由は相手チームのカンポ・グランデが現れなかったからなのです。

これからサッカーへの興味も深まり真剣に打ち込みだすこの世代に対してこの様な有様なのです!以前にも触れたと思いますが、既にインファンチル(U-15)はジュベニール(U-17)の動向に基づくと云う不合理な現状を招く不明瞭なレギュレーションに付け加え、新たに今度は決定されていた試合が開催されず、法廷で解決せざるを得ないと云うピッチ外でのトラブルと彼らは共生していかなければならないのです。私の選手時代にはこの様な現状を味わった記憶は一度もありません。紛れもなくこの様な問題は少年達のサッカーへの魅力も薄れて行くのです。将来を担う若き世代が間違ったプロセスに初めから直面するのです。明らかにプロへの育成に傷害を来すのです。

SUMULA 最悪なのは、上のカテゴリーへ行く程に問題は悪化するのです。先週、プロのカテゴリーではゴイタカスの副会長であるマルコス・アラウージョ氏に自クラブがリオ州リーグ1stディビジョンを確保出来る為に50,000レアルを支払うよう提案がなされていた事が告発されたのです。この時点で、ヴォルタ・ヘドンダ、ポルトゲーザ、アングラ・ドス・ヘイスとゴイタカスの4チームがタイトル争いを展開していたのです。彼はこの提案を拒否し、最終的にポルトゲーザが優勝を飾ったのです。(役員がヂフゾーラ・デ・カンポス ラジオとオ・ヂアーリオ新聞で発言したものです。詳細はレアンドロ・ヌーネス記者の記事を下記新聞のサイトで参照。)
http://www.nfesportes.com.br/especial/especial.html

ブラジル全国選手権一部のセリエAでも並行して、多くのクラブがスポーツ裁判において権力を振りまき次から次へと勝ち点をもぎ取っている現状なのです。そして、セリエCでは再度ゴイタカスが今度は州協会会長のひいきクラブであるアメリカーノを相手に巻き込まれたのです。クラブ役員が中立な立場でなければならないにも関わらず、中止となった試合の審判インスペクターとしてグランドに立ったのです。更には、新聞によるニュースでは、州協会会長はこの試合に対し3名のレフェリーを却下したとの事なのです。

この現状は私自身大変悲観的にされ、CFZで築き上げた全インフラストラクチャー(構造・組織)に対し考えさせられるのです。事実、リオ州でサッカーを続けると云う事は、氷山の一角と戦っている様なものなのです。現状に対し反論するあまり常に我々はペナルティーともいうべき心痛に悩まされるのです。頻繁にリオ州サッカー界から疎外される立場にあるのです。我々は協会に対しての義務は全て果たし、支払うべき料金の期日は守り、そして規則には全て従っているのです。それにも関わらず、何度終わり無き大会に参戦した事だろうか。現在、我がジュニオーレスは今後の行方が法廷での判断次第と云う現状なのです。ジュベニールも同様です。そして、今度はインファンチルも同じ道をたどる羽目になったのです。

最も嘆かわしいのは、この様な現状を招いた当事者達には何も罰則が与えられない事なのです!協会規約に基づけば、大会を途中放棄するクラブは2年間の出場停止処分にも関わらず、如何なる措置も取られていないのです。誰一人罰せられないのです。この騒乱状態がリオ州の伝統的4クラブの結果に大きな影響を与えているのも事実です。果たして現在もビッグクラブと呼べるのかどうかも疑わしい程です。ブラジル全国選手権での成績を見ればこのことは一目瞭然です。

Trio_aguarda とにかく、現況を黙って受け身状態でいる訳にはいかないのです。我々はCFZ do Rioプロ・チームの進路を急変させ、CFZ deブラジリアに投資する選択肢を選ばざるを得ない現状なのです。ブラジルアでは、既に開幕戦から決勝戦まで終わりのある大会に3度参戦しているのです。2ndディビジョンで準優勝を果たし、1stディビジョンのデビューではガマとブラジリエンセを下し見事優勝を飾りました。これ以外にも、CFZ de ブラジリアは去年コッパ・ド・ブラジルに出場した実績を持ち、更には今年の州大会では3位になっているのです。そして現在、ブラジル全国選手権セリエCを戦っています。ブラジリアでの成果を喜ぶ反面、一方ではこの様な現況を残念にも感じるのです。我々の本拠地はリオ州であるにも関わらず、結果を出し認知される為には他州でサッカーを展開しなくてはならないのです。

オーガニゼーション(計画化)がいかに素晴らしい結果をもたらすか言う迄も無いのです。私がフラメンゴに在籍した70~80年代にブラジリアにはCEUB( Centro de Ensino Unificado de Brasilia)が存在し、ブラジル全国選手権に3回出場した経緯があります。後、ガマが頭角を現し現在に至っております。今日では、コッパ・ド・ブラジル準優勝のブラジリエンセの存在もあります。ガマは現在不振が続いておりますが、未だ全国的知名度のあるクラブなのです。CFZ do ブラジリアも徐々に認知度アップを図り、ブラジルの首都ブラジリアは現在ブラジルサッカーシーンに於いて3つの名の知られるクラブを有しているのです。

ブラジリア・サッカーの発展は決して偶然ではないのです。ブラジリアは他の多くの州民によって創設された都市であり、彼らは既に心のチームであるフラメンゴ、バスコ・ダ・ガマ、ボタフォゴ、サンパウロ等を胸に集まって行ったのです。私は地元チームの応援も活発化させ、ファン増量の呼びかけを行った経緯があります。でも、実際には現地にニュータウンが確立する事によってファン層も増えて来たのです。ガマの出現により、このプロセスに歯車をかけ、大きな役割を果たしたのです。オーガナイズ(組織化)された協会の存在が各クラブのモチベーション・アップへと繋がり、ご存知の結果が生じたのです。

CFZ de ブラジリアのチームは、骨格はしっかり存在しており、リオ州の選手をベースとし現地数選手のサポートを得て構成されているのです。目標達成の為の近道を考慮しブラジリアを選択したのです。そして我々は選んだ道を確信しております。但し、3月で私のCFZ do Rioで締結している全ての契約が終了します。それ以降はどうするのか未知です。可能性としては、ジュニオーレス迄の下部組織をリオに残し、ブラジリアへの投資に比重を置く事です。CFZ do Rioで選手を育成し、CFZ de ブラジリアに提供するのです。これが自然な流れかもしれません。実際に自分が下したい決断では無いのですが、現在のリオ州サッカーの実体への信憑性の無さがそうせざるを得ない状況を招くのです。

それでは、皆さん、来週は再び東京からお送り致します。

ジーコ直筆サイン

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