ジーコの部屋

Mais uma do Nagib ナジビのもう一つの話

このコーナーで、私達の友人であるナジビことセルソの話をしたことがある。セルソがアラブ人に扮してアラゴアス出身のペウーに選手契約を申し込むと言う話だった。面白い話だったけれど、あれが最初で最後の話では無かった。また違う冗談話が出たのはフラメンゴがバイーアへ遠征に行った時のこと。バイーアへの遠征でセルソ"ナジビ"のイタズラ度は増した。

セルソはいつも私達と旅行していた。何かをネタにしてはアラブ人の真似をしていた。あの頃、私達のマネージャーはアリストーブロ・メスキッタという人で親善試合をしたがる人だった。セルソの事は知っていなかった。そこでバイーアの土地でセルソを"私達流"で紹介する事にした。ユーモアたっぷりのやり方でね。

仲間とセルソをどう紹介するかを相談した。セルソはそれこそアラブの代理人のように話し、白い衣装を着て選手を取りに来たかのように振舞った。それ以外にチームに親善試合を提供することもほのめかした。アリストーブロはそれに目を大きくした。

「アリストーブロ、この人はアジブさんだ。私達の知人だけどね。彼はポルトガル語を話さないが、僕等のサッカーに惹かれてチームを見に来たんだ。」-と私が言った。

私達のマネージャーはウキウキして偽のアラブ人にご丁寧に挨拶し、即答した。

「ムハーマ オズハムバ アブー、アジーダ ムラー レズボラー!!」(??)

別のもう一人が通訳役を演じた。アリストーブロは外人の話に狂喜していた。最高のホテルと環境を提供して持てなした。彼の頭の中にはアラブの国との親善試合が出来るものと思い込んでいた。

一方、要領の良いセルソは言葉を覚えたいとか、サンバを少し踊れるとか言いながらアラブの歌を歌うなど調子に乗っていた!完璧な位の真似の仕方だった。私達は横でその場面を楽しんでいた。
アリストーブロは"アラブ人"に何処までもついて歩き回った。中東のいいアミーゴが出来ると思って無駄になる笑顔を振り撒いていた。セルソはいいかげん飽きて来たらしく、総てをやめて真実を話す事を私達に勧めてきたのでその通りにした。

「偉大なアリストーブロ、このアラブ人の面白いイタズラにすっかりはめられていたんだよ。彼はアラブ人じゃなくて生粋のブラジル人なんだ。」-私は笑い出す前に本当の事を話した。  
「何??・・」 アリーは目を大きく開けたが、暫く言葉を出さなかった。  

私達のマネージャーは一瞬真剣な顔になったが、すぐに何とか逆手を取ろうと考えた。セルソに何か囁くと今度は自分が通訳になったつもりで他の誰かを引っ掛けようとしたが、すでに中身がバレている仲間には通用しなかった。それでも、二人はまだ冗談を言い合っていた。セルソ"ナジビ"は楽しい人だった。いつもこうして私達の遠征の雰囲気を良く盛り上げてくれていた。




2004.08.18

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