ジーコの部屋

Haja remédio! 薬が要るぞ!

もう長い間、このカンチーニョでメリッカのことを書いていない。素晴らしい歴史を残すフラメンゴの仲間でアラゴアス出身のペウーと同じようにね。まあ、確かに我々はよく二人の純真さを逆手に取っていたずらをしていたね。でも、多くの場合は彼等自身が話しを複雑にしてしまい、我々が企むこともなく可笑しい話になっていたね。 

何時だったか、メリッカが練習に来たのはいいが、その辺を巻き込んでしまうほどの凄い風邪を引いていた。かなり参っていた。結局練習にもならずに医務室へ直行するはめになった。 

そこでチームドクターのタラントは解熱剤とビタミン剤を処方した。それでメリッカは二つの薬をバッグに入れ、家に帰り休むことになった。私達は日曜日には大事な試合を控えていて、まだその週の半ばだった。メリッカはそれまでになんとか治して監督の役に立ちたいと思っていたようだ。

その翌日、更衣室でもう彼と会った。風邪は前日より少しは良くなっていたようだった。会話が行ったり来たりしていた。そしてメリッカは医務室にドクターが処方した解熱剤を取りに行けるように許可を求めた。私は前日ドクター・タラントがメリッカに薬をあげたのを知っていたので、少しおかしいなと思った。でもそのまま黙っていた。金曜日になってまた何だか急いでいるようなメリッカと会った。

「ジーコ、ちょっと急いでいるんだ。またドクターがくれた薬を取りに行かなくてはね。」 

こっちが言う間もない。何だか腑に落ちなかった。何でメリッカはドクターがくれたあの薬をこんなに早く終わらせてしまうのだ?練習に出て、仲間にこの話をせずにいられなかった。練習が終わった時にはメリッカはもうクラブにいなかった。そこで私はドクターに何を処方したのか聞いて見た。「ジーコ、メリッカにはあの解熱剤といつものビタミン剤だよ。ただし錠剤が終わっていて無かったから液剤を与えた。一回に20滴、それを一日に三回。それだけだよ。」とドクター・タラント。              

何故その質問をしたのかも説明しなかった。ドクターの部屋を出て、真っ直ぐに更衣室へ戻った。

まだ何人かの選手達が残っていた。その翌日にメリッカの薬に何が起きているのかを突き止める計画を立てていた。土曜日、皆がサンコンラード区のファデル・ファデル(合宿所の名前)に集まりメリッカも我々の話の輪に入っていた。急に、話題が風邪になった時、会話が途切れたので聞いてみた。                    

「メリッカ、どういう事なんだい?君は瓶入りの薬を一日一本使ってその風邪を治しているのかい?」 我等の個性的な仲間は落ち着いて無垢で彼特有の言い方で答えた。       

「ジーコ、俺が悪いんじゃないよ。大きな薬の分量器をくれたドクターと話さないといけない。 

それが、これで20滴を 3 回だぜ。見てくれよ、見せてやるから。」            

そこでミステリーの謎を発見した。メリッカは分量器を一杯にしてそれを一滴のつもりでコップに入れていたのだ。もう 19 回も繰り返していた。それはもう解熱剤の投与オーバーに成り掛けていた。彼は気分が悪くなっていてもおかしくなかったのだ。神のお陰か、問題は起きなかった。私達は一滴と言うものを説明してやった。メリッカはそれで医務室のストックが無くなる頃に風邪が治った。我々はまた大笑いしたわけだが、私は結論を出した;

- このメリッカには薬は効かない。 - 

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