ジーコの部屋

Exagero nos treinos 過剰練習・・・・

今週の話題は良い結果を出すためには必ずしも意気込みと努力ばかりが上手く行くものではないという良い手本になるものだ。大事なのは正しい知識とバランスであることだが、生活の中でもこれらがいかに有効に使われているかである。どれかが不足すると問題が残りリスクが大きくなる。

既に何回か日本に来ていたので日本のアマチュアサッカーを理解していたが、この段階をなんとかクリアしたかった。何時までは経験も不足していたが、状況を変化させる意欲だけは不足していなかった。現在日本が進化したのは“たまたま”ではないのだ。90年代初頭からの仕事の積み重ねが築き上げたものだ。

1992年に鹿島はヨーロッパ遠征を行なった。リーグが発足される前に交流を持ち、合宿をして準備練習をした。イタリアのチームと試合もして1分たりとも無駄にしないように利用してチームに経験を吹き込んだ。

そこまでは良かったのだが問題は当時、監督はプロチームで行われているような基本的なトレーニング方法を熟知していなかった。私がチームと一緒の時は、シュートや早いパス練習、コーンなどを使った練習も伝授した。その時監督は見ていた。ある時、監督が日本人選手達の上達具合について不安にかられたのか、私達と練習をしていた若手選手を練習後に呼んで特訓をしているのに気付いた。暗くなっているのに選手は練習を通常の倍もやっていた。能率が上がらないのは当然だ。

鹿島にはサントスも所属していて、彼も同じように心配をしていた。

「サントス、監督がチームの何人かの選手を倍近く練習させているようだけど、あれはむちゃだよ。選手が怪我をしまうよ。」

サントスも同調し、私達は普通の練習後こっそりと隠れて監督がやるのを見ていた。思った通りだった。監督は反復練習をしていた―か、反復しようとしていたか― 私達が普通の練習でやったことをまさに繰り返していた。ただ彼はそれなりに準備が出来ていなかったので、いつくかは間違いを引き起こしていた。まず選手に対して過剰な練習をさせていることだった。

サントスと“あの調子じゃあ選手は絶対肉離れするよ”と話した。そう、若い選手が怪我をするのにそう時間がかからなかった。監督はヘッドを使った練習を始めたが、ボールが正しい方向に行かない。練習をバーの近くでやっているのに気付いていなかっただ。結果として若い選手はボールに向かって行くが、バーに頭を叩きつけてしまった。若手選手は気絶寸前で地面に落ちた。幸い大怪我でなくて済んだが心配した。

その後で、監督と話をすることにした。サッカーの過剰練習について話さなくてはいけなかった。私達は多くの問題があった。それは知識と経験不足が障害だった。ヨーロッパ遠征で私はチームの面倒を見るきっかけを作った。現在ではもう状況がかなり変り、あのような事は見られなくなった。プロサッカーでは簡単な間違いを起こすようなスペースは無い・・・危険である。



2004.11.25

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