ジーコの部屋

Conselho de Pepe ぺぺの忠告

先週のこのコーナーでは1991年に住友金属でのチーム遠征の時、ホテルのコインで動くテレビの事を話した。東京ガスにも私のゴールの1-0で勝ったことも話した。先週の話は我々のマネージャーの長石だけがあのエピソードの一人舞台ではない。東京ガスで入れたゴールは別の人物から出た話がもとになっていた・・・・・・・・・  

あの頃には既に何人かのブラジル人が日本サッカーで働いていた。その内の一人、ジョゼー・マリア、通称ぺぺ。昔サントスでプレーしたことがある名人の一人である。50年代60年代に活躍して、サントスの歴史ではペレに次いで二番目の得点王である。ある時、テレビ番組で司会者のジョー・ソアレスと冗談で一番は自分だと論議した。ペレは言わなかったからだが、つまり「ペレは伝説」だと言うのだ。このペペは左ウイングで強烈なシュートの持ち主でセレソンでは58年と62年の2回チャンピオンでもある。   

91年、ペペは当時読売(現在東京ヴェルデイ)の監督をしていた。もう一つの日本の

首都チームである東京ガス(現在FC東京)のスタッフにペペと仲の良い友達がいた。 ブレッサンと言った。彼ら二人はいつも電話で話をしていた。住友金属との試合が一週間早まった時にブレッサンは電話して、私がどんな風にでもゴールをするかも知れないが、フリーキックでは絶対に入らない、と保証した。彼のチームは壁を色々変えて練習していると言い、壁になる選手達の後ろにも選手を立たせることまで話した。従って私のフリーキックはこうした壁によって完璧に封じられている、と言うことをペペはしっかりと聞いていた。   

さて、試合は私のフリーキックの得点で1-0の勝利だった。終わってから結果をまだ知らないペペはブレッサンに電話をしてみた。次の会話内容はペペが言ったもの;  

「ブレッサン、ペペだよ。」

「オイ、ペペ。」ブレッサンは哀しそうな声で答えた。  

「試合はどうだった?ジーコを止められたかい?」ペペが聞く。   

「1-0で負けたよ。誰の得点か想像出来るかい?」ブレッサン、意気消沈して。 

「まあ、ジーコはもう40だよ。でも下手すると彼は決めるね。どんなゴールだった?」

 この頃にはペペは疑っていた。

「ポー!!ペペ!フリーキックだよ。だけど僕をからかうなよな!」 

「・・・・・・・・・・・・」 暫く沈黙した。 ペペは笑いをこらえていたが、先に口を開いたのはブレッサンだった。

「君は何も話さないのか?」

ペペはまだ数秒こらえてからビシッとこの話の締めくくりをした。 

「僕は何を言うべきだい?黙っているしかないだろ。君が話せよ。大体君が一週間ずっと彼はフリーキックではゴール出来ないと言い続けていたじゃないか。色々な練習もしたとか?だから君に言うけど、閉めた口からはハエは入らないという事を教えてやるよ。」 

その後、ブレッサンは二度と試合前には喋る冒険を止めた・・・・・少なくともペペの前では。偉大な饒舌家ぺぺであった・・・・・・  



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