ジーコの部屋

Biriba e Ron  ビリーバとロン

インタビューなどでもよく聞かれるが、リオにいると日本人はどうやってサッカーしているのだ、などと興味深げに聞く人に出会う。殆どがそうであるが,ブラジルがサッカーの国であると言うのはほぼ明確で、それに対して日本では大体が柔道に相撲に野球・・・と言うのが一般的に持っているイメージである。しかしサッカーも最近では異常現象の様に普及してそう遠い場所にはいない。サッカー人口は90年代に入ってから増え、今では最高潮を行っていると言ってもいいくらいだ。昨年のテレビ視聴率番組上位5位での内4つが日本代表の試合なのだ。更に情報が欲しい?

このサッカーを巻き込んだ世界でのサポーター反響は大体がヨーロッパとブラジルから来ているのが自然である。だが、どんな世界でも色々な要素が絡んで動いているのは確かで、ある出来事がそれを明確に示しているのを私は感じた。東洋と西洋の差はある、二つの国の文化も違うにしてもサッカーは世界共通のシンボルとも言え、必然的に大衆化されるスポーツなのだ。

1953年生まれの私は見たことが無いが、話には聞いた事がある。ボタフォゴのマスコットと言われた一匹の犬、ビリーバの話は多くに人が語っていたが、40年代に会長だったカルリット・ロッシャの犬だった。伝説めいた話がジェネラル・セベリアーノ(ボタフォゴクラブハウス)に残る。その頃クラブにいつもいてクラブカラー、白黒の斑模様の犬だった。チームが不調になると気になって練習するピッチに顔を出していたが、そうするとチームは調子が良くなり良い結果を持って帰って来た。相手チームは敗れていた。会長は1948年にチームをタイトルに導いたが、会長は選手達にビリーバのおかげだと言った。凄い迷信だね。 

これなど大変興味が湧く話だが、私自身今までに何度かこのようなブラジルの迷信話や癖の話を書いた事がある。今回はかなり遡ってビリーバの話を持ってきた。何故ならこの日本に彼の親戚がいるからだ。と言うか、似たような話があるからだ。ここ日本のビリーバはロンと言う名前である。飼い主はサッカー協会の広報部で仕事をしている。

私が日本代表を受け持つ前からロンは存在して運を呼んでいた。予選でオマーンと試合をする前に、私は犬と遊んで、可愛がったらあの一次予選でも大事な試合に勝って来たのだ。私達は予選で素晴らしい成績を出してきた。アジア地区で最優秀チームにもなり、記者会見場にはいつもロンがいた。こう話をするのは簡単だが、会見場で私が常に犬と遊ぶ必要があった。遊ばなかったらどうなっただろう!?

さて、ドイツへ旅立つ前に妃殿下の訪問を受けた時、ユニホームを着たロンがいて写真にも皆と収まった。チーム全員が犬と戯れ、妃殿下も同じだった。そして誰かが何かを聞いたとするなら返事は直ぐに飛び出した。

「ロンと遊んだ。オマーンに勝って、予選を通った。だから遊ばないと駄目だ」 

ここでもそんな事があるんだね!

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