ジーコの部屋

A estrategia do Carpegiani カルペジアーニの戦略

70年代後半のフラメンゴは家族的な雰囲気があり、あの頃の事を話すのは疲れを感じない。全員でサッカーもそれ以外の話でも楽しんでいた。もちろん遊ぶ時間はちゃんと解っていての話である。練習の時間はそれこそ真剣に取り組んだ。当然の事ながら一つのグループの中には必ず仲良し同士の塊ができるもので、その中ではレアンドロ、カルペジアーニとチッタはまだ若くて仲良しトリオだった。

サッカーの世界でも反映するのはこうだ:

若手は結局年上から学ぶことになる。後に監督になるカルペジアーニの場合もそのトリオにとって別ではなかった。

チッタのそばにいてはベテランだった。悪賢くふざけるのが好きな彼はチームの中にレギュラーポジションを狙っている仲間を煽るように仕向け、同時に自分を有利に持って行く事も見つけた。その秘薬は簡単である。毎週月曜日に始まり大事な試合がある前の日曜日までにいつの間にかFWの誰かが怪我をしている事にされていた。

その会話の一部を説明しよう: 

「チッタ、ちょっとこっちにこいよ、・・」カルペジアーニが自信あり気に呼んだ。チッタは仲間に近づいて、仲間はわざと周りを見る図々しさをシミュレーションしながら小声で話した。「誰にも言うなよ、でも君は先発だからな。実は監督とさっき一緒だったけど、彼は君が試合に入る事をほのめかしていたよ。俺に任しとけ、後で話そう」 

これが週の始まりだった。カルペジアーニは既に根回しを始めていた。火曜日になって彼は一言「君は試合に出るぞ」。水曜日には大体が新しい手段を考えてきた。口実はいつもほぼ同じだったが、怪我をする選手だけが時折変化していた。「チッタ、君のチャンスだぜ!クラウジオ・アダンが外れているから君の出番だ。けど、君が試合に出る事は誰にも言わずに黙っていろよ、コツを教えてやる。後で話そう」

若くてすばしこいチッタはコウチーニョ監督の良き手駒だった。そこまではカルペジアーニの言う事はウソじゃなかった。要領の良さは何かというと、経験不足の仲間に対して試合に自信持って出れるように思わせる事で、更にそれによって自分が楽になるようにするものだった。どうやって?試合前日になってカルペジアーニは切り札を出した。

「つまりこうだ。君は試合に出るが俺の言う事を聞け。ボールを持たないときにはボランチをマークに行け。コウチーニョはそれを期待しているが、口では言わない。君が考えるのを待っている。ボールを持ったらいつも俺にボールをパスしろ。近くにいるからな、そしたら君は調子良く出来るよ」とカルペジアーニは説明していた。

戦略は上手く行くのは明確である。何故ならカルペジアーニはボール扱いがめっぽう上手いから試合はキープされた。守備になればチッタが下がるのでカルペジアーニは楽になりその分攻撃用の力を貯えられた。カルペジアーニは戦術のビジョンが広く効き目があったのでチームプレーが良く出来ていた。最近になって当のチッタがどうやってカルペジアーニの要領の良さを発見したかを話してくれた。「ある日、元の仲間らと夕食に出かけた。僕が出る試合では何故かカルペジアーニがいつも優秀選手としてカーラジオを貰っていた。得点もしていたよ!そこで彼を問い詰めたら意外と白状してね、実はグループ全体を考えていたアイデアだった、とね!」

偉大な役者、カルペジアーニ、又もやコラムに載ることになった。彼が監督としてベンチにいた事でフラメンゴの歯車が噛み合い世界のチャンピオンにもなれた。チッタとの話はまだあるが、この次にしよう。

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