日伯友好カップ

友好カップから追悼、フラメンゴの少年達

[2019.02.16]

日本でも報道されていますが、今月8日、リオデジャネイロにあるサッカークラブ、フラメンゴのトレーニングセンターの、下部組織の寮で火災があり、寮で暮らしていた10人の少年達が亡くなりました。

亡くなった少年達の年齢は14〜16歳。
昨年8月の日本ブラジル友好カップで、プレイベントとして行われた、U−14フラメンゴ対市川トレセンの親善試合や、本大会でアントラーズノルテと対戦したU−15チーム、それに、2017年にJリーグ選抜と対戦したチームに、出場していた選手達も含まれています。

フラメンゴはジーコの古巣であり、今も深い関わりを持っています。ジーコがSNSに投稿している言葉からは、深い悲しみが伝わってきます。

1週間経った今も、ブラジルでは連日、少年達の故郷での葬儀、家族や友達、関係者の嘆きや、助かった選手達の思い、入院している選手達の経過が報道されています。

一方で、フラメンゴの下部組織の寮に、建物の安全基準に不備があったことから、2度とこんなことが起こらないように、ブラジル全国のサッカークラブの寮に監査が入り、各地で問題が発覚しています。

そんな中、私達、U−15日本ブラジル友好カップのスタッフとしても、突如として、夢と人生を断ち切られた少年達への追悼と、これからも夢を追い続けて欲しい、彼らのチームメイト達への激励を込めて、ビデオを作りました。

フラメンゴ火災の犠牲者達に捧ぐ
Uma homenagem as vítimas da tragédia do Ninho do Urubu

YouTube
https://youtu.be/pi_RC77D6mA

Facebook
https://www.facebook.com/planetakiyomi/videos/2800610040165056/

こういう表紙のビデオです。

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是非、ご覧下さい。

文・写真=藤原清美

in [日伯友好カップ] |

夢は続く、友好カップ鹿島編

[2019.01.09]

あけましておめでとうございます! 昨年は、ジーコの鹿島復帰というビッグニュースがあり、そのジーコのいろいろな活動、そして鹿島アントラーズの活躍は、1年を通して、本当に心が躍るものでした。 鹿島アントラーズは、2018年U−15日本ブラジル友好カップで決勝トーナメントに進出。 プロチームは、悲願のアジアチャンピオンズリーグ優勝を達成。 その後、クラブワールドカップに出場し、メキシコのグァダラハーラを破りました。 その強さの秘密とは。 これを読んで下さっている皆さんは、常に応援し続け、たくさんの秘密をご存じかと思います。 その重要な1つが、下部組織時代からの国際経験。 そこで、昨年12月になりますが、2018年の日伯友好カップ、鹿島アントラーズ編を、Planeta Kiyomiにアップしました。 YouTubeはこちら https://youtu.be/dA2-ZQ9a7IU Facebookはこちら https://www.facebook.com/planetakiyomi/ 選手達の戦いぶり、ジーコはもちろん、天野監督や選手のコメントなど、3分半に、ギュギュッと大事なものを詰め込みました。 日本ブラジル友好カップの公式テーマソングにのせて、まだ、ご覧頂いてない方々は是非、すでにご覧頂いた方も、もう1度、観てみてくださいませ! 今年もよろしくお願いします ♪ 文=藤原清美、写真=Planeta Kiyomi ……

日伯友好カップがスカパーに登場

[2018.09.14]

本日、9月14日夜9時から、スカパーのサッカー情報番組「スカサカ!ライブ」にて、日本ブラジル友好カップでのJリーグ選抜の挑戦を紹介します。Jリーグ選抜の戦いを通して、世界における日本サッカーの現在地、立ち位置を考える、という企画で構成されたビデオ、是非、ご覧下さいませ。 ちなみに、番組の司会者は、元鹿島アントラーズ、そして、元日本代表の岩政大樹さんです ♪ 文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……

柔道ブラジル代表監督、藤井裕子さんに聞く

[2018.09.09]

元柔道選手の藤井裕子さんは、イギリス代表のコーチを経て、2013年からはブラジル女子代表チームのコーチに。自国開催となった2016年リオ五輪に向けて、ブラジル女子柔道を大きく底上げしたことで、世界的にも有名な指導者です。現在は2020年東京五輪に向けて、なんとブラジル柔道男子代表の総監督に就任し、活躍されています。 練習に、遠征にと、多忙な日々を送る裕子監督ですが、毎年、この日本ブラジル友好カップには、家族と共に応援・観戦に来てくれます。今年もプレイベントと本大会の2度に渡って、CFZジーコサッカーセンターまで足を運んでくれました。競技こそ違えど、世界のトップレベルで、しかも外国の代表チームを率いて戦う裕子監督に、この大会に感じる重要性や、外国遠征の意義などについて、話を聞きました。 Q:U−15という世代で、海外遠征をしたり、海外のチームと対戦することの重要性を、どう思われますか? A:私は小さい頃から柔道をしていて、今、柔道の監督をしているんですが、24歳になって海外へ出るまでは、海外で柔道をする、海外で自分のやっているスポーツをする、という機会がなかったんです。 で、外へ出てから初めて分かったんですけど、自分の国だけでやっているより、他の国でどんな練習をしているか、どんな心構えで試合に向かっているか、そういうことを見たり、肌で感じる、体験して感じるということは、自分のスキルはもちろん、試合に対する心構えや、心の面を強化するのに、すごくいいと思うんですね。 1つのことに囚われずに、いろんなやり方があっていいかな、という、発想の転換が出来る。そういうのを早い段階で経験しておくっていうことは、とても有意義なことだと思います。   Q:選手としても、指導者としても、世界中を遠征している裕子監督から見て、ブラジル、ということで考えると、このブラジルで、選手達は何を掴んだり感じたりできると思いますか? A:やっぱり、人間性、人としてのキャラクターがすごく違います。風土も関係しているかと思いますが、サッカーをやっている人間、柔道をやっている人間に限らず、全体的に、人がのんびりしている。 日本ってどちらかというと、すべてを箱に詰めてきちきちやっていくようなイメージがあるんですが、ここブラジルではそうじゃなくて、のんびりしてても、やるところはしっかりやる、試合に向けて、勝つための練習はしっかりする、っていうのは、ここへ来てみないと分からないことかな、と思います。 ブラジルっていうのは、どちらかというと日本の正反対かな、と思うんですね。場所的にも真裏なんですけど、性格的にも真反対なところがあるんで、そういうところでやるっていうのは、ショックを受ける面もあるかなと。でも、若いうちにショックを受けておくのは、とてもポジティブなことだと思います。   Q:柔道でも、例えばハファエラ・シウヴァ選手なんかは、ハングリー精神の代表みたいな存在。サッカーの育成年代でも、ブラジルはハングリー精神が違う、ということを良く言われるんですが、やっぱり、日本とブラジルでは、厳しさ等が違うんでしょうか。(※柔道のハファエラ・シウヴァ選手は、スラム出身。厳しい環境で生まれ育った彼女が、裕子監督の指導を受けて、2016年リオ五輪で初めて金メダルを獲得したことは、日本とブラジルのみならず、世界中で有名な話となりました。) A:日本って、別にスポーツで芽が出ようが出まいが、教育もしっかりしているし、それなりに生きていけるじゃないですか。別に、サッカーがダメになっても、柔道がダメになっても、生きていける。そういうところで育ち、練習している人間と、自分が柔道でダメになったら、サッカーでダメになったら、自分だけでなく、家族も生きていけないっていうようなところで生きている人間の、1つの戦いに賭ける力、エネルギーというのは、やっぱり違うものがあるなと思います。 で、その戦い方も、やっぱり個人個人で違います。例を挙げればハファエラ・シウヴァなんかは、日本式に綺麗に型にはめてしまえば、彼女の良さはなくなっていたと思うし、彼女の、それぞれの試合に対する自分の持っていき方、それは精神面でも、体力的な面でも、持っていき方が違うので、そこは、私自身も学ぶところが多かったなと思います。   Q:アントラーズ勢の指導者はこの大会の常連が多くて、それを毎年感じながら、その厳しさを日本でどう作るかというのを、いつも考えています。その厳しさを実現するための、何かヒントはあるでしょうか。 A:うーん、厳しさを実現するためのヒント。やっぱり、こうして外へ出て行って、選手自身が感じるというのは、大きなことだと思います。 もっと言えば、チームで来てしまうと、やっぱり全てオーガナイズされた状態で、ホテルもあって、食事もあって、練習時間も決まっているところに来ればいいだけなんですけど、もし1人でこちらにポンと来ると、また違うかなと思うんですね。1ヶ月なり、3ヶ月なり、ほんとにこっちの環境に1人か2人でポンと入ってしまうと、すごく大きな違いを感じるんじゃないかなと思います。 可能であれば今後、そういうことをやっていくのも、楽しいかなと思います。   Q:最後に、今この大会に参加している選手や指導者の皆さんにメッセージを。 A:これから日本を、日の丸を背負って戦っていくことになるであろう選手達、そして、コーチの皆さん。私も背負う国こそ違えど、同じ立場で頑張っています。やっぱり、同じような仲間が頑張っている姿っていうのが、私にも力になりますので、切磋琢磨して、頑張っていきましょう。 文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique ……

対戦相手に聞く:コリンチャンス監督レアンドロ

[2018.09.07]

コリンチャンスは今大会、日本勢とは、グループリーグ第2戦でつくばに6対2で勝利、3位決定戦では、3対2でJリーグ選抜に勝利しました。3位決定戦の後、チームで輪になって話していた、レアンドロ監督の話を聞きました。 Q:今日の試合を振り返って。 A:とても重要な試合だった。非常に真摯な技術委員会に率いられた、とてもクオリティの高いチームとの対戦。こういうチームとの試合に勝てただけでも、僕らにとってはとても誇りに思えることだよ。   Q:日本の選手達も、真摯に戦ったけど、勝つことはできませんでした。彼らがもっと学び、向上させるべきところはどこでしょう? A:それはサッカーの試合の大きな要素なんだ。僕らも今日は試合に勝てたけど、必死に戦って、敗れたこともある。彼らはこの大会を通して、素晴らしい試合をしてきたよ。思うに、彼らだけじゃなく、すべてのチームが、勝つか負けるかに関わらず、戦わなければならないということだ。 彼らに言えるのは、信念を持ち続けること。自分達がやっていることは正しいんだと信じること。自分の中にそれがあれば、自分達のやっていることが真実となり、戦い、成長し、進歩することができるんだよ。   Q:U−15のチームを指導する上で、皆さんが一番力を入れている面は? A:それは、いい質問だね。僕らがこの指導陣だけでなく、クラブとも、やるべき仕事を分け合っておこなっているのは、まずは個人を成長させ、それをチームとして昇華させる、ということ。 下部組織の、つまり育成部門の主な目的は、選手を育成するということ。だから、僕らは選手1人1人、つまり個を成長させることに集中している。 その後で、それを今日のように、Jリーグ選抜という良いチームと戦ったような、素晴らしい試合をするために、チームの力に転換させようとしているんだ。   Q:今、選手達に「誇り」という言葉を多く語っていましたね。彼らが戦ったことを誇りに思う、と。彼らに何を伝えたかったんですか? A:伝えたかったことは…、これを撮影して欲しいと頼みたいほどなんだ。最初から最後まで、一緒に戦っている僕らの技術委員会なんだけど、プレー分析のアウレーリオ、フィジカルコーチのシローマ、GKコーチのエヴェルトン、理学療法士のエヴェルトン、クラブの医師であるDr.ホージェル。 つまり、それを彼らに伝えたいんだ。 1つめは、誰もが着たくても着られるものではない、これほどのクラブのシャツを着ることへの誇り。 2つめは、1人で何かを築き上げることが出来る人なんて、誰もいないということ。ここでは、みんなで一緒に築き上げる。この技術委員会と、選手達とでね。 そういうことだ、1人1人を成長させるんだけど、みんなで一緒に築き上げる。 こういう環境の中でやれることを、誇りに思って、やっていこう、ということだよ。   Q:皆さんの考え方と勝利に、おめでとう。 A:ありがとう。みんなの大きな成功を祈っている。そして、この素晴らしいイベントにおめでとう!-/-/-/-/-/-/-/-ちなみに、このインタビューをしようとレアンドロ監督に声をかけた時、監督はスタッフ全員を呼び集め、みんなを代表して応える、という形を取りました。監督の言う「みんなで一緒に築き上げる」というスピリットは、そこまで徹底されているんですね。 文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique ……

対戦相手に聞く:フルミネンセ監督レオナルド

[2018.09.06]

フルミネンセは今大会、グループリーグ第1戦で、つくばに5対1の勝利、準々決勝で鹿島に2対0の勝利、準決勝でJリーグ選抜に1対0の勝利と、対戦した日本勢のすべてを撃破し、大会で優勝を達成しました。 フルミネンセのレオナルド・ハモス監督、優勝後のインタビューは、このサイトに掲載したので、「第21回日伯友好カップ、優勝はフルミネンセ!」のページhttp://zico.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/post-86ff.html をご覧下さい。 ここでは、準決勝Jリーグ選抜戦の直後のインタビューをご紹介します。 Q:今日の試合を振り返って。 A:ものすごく闘争的な試合になった。Jリーグ選抜は、とてもクオリティが高く、非常に良くオーガナイズされたサッカーを見せたし、選手達は、技術的にも非常にクオリティが高かった。僕らが好きなサッカーにも似ている試合をしかけてきた。選手の器用さを活かして、攻撃のクオリティを上げる、というね。 それで、試合は非常に均衡したものになった。Jリーグ選抜には、今回の友好カップで見せた素晴らしい活躍に対して、おめでとうを言いたいほどなんだ。   Q:均衡していたけど敗れた、そのJリーグ選抜は、何を改善すべきであり、もっと向上させられると思う? A:力が非常に拮抗したチーム同士の均衡した試合、というのは、何らかちょっとした部分が結果を分けると思うんだ。今日は、彼らが勝ってもおかしくなかった。細かいところだよ。1つのシュートが枠を外れたとか、そういうね。 今進んでいる道を行くことだと思う。この大会で非常に良い戦いをしてきたし、ブラジルのすべてのチームと対等な試合をしてきた。 Jリーグがここまでやってきた仕事に言えるのは「おめでとう」しかないよ。   Q:U−15のチームを指導するにあたって、あなたが一番力を入れていることは? A:実際、僕らは教師、教育者なんだ。だから、僕らはあらゆる分野を教えようと頑張っている。教養や、態度・姿勢なども含めてね。サッカーを使って、それを教えようとしているんだ。 僕の主な仕事は、そこだと思う。目的は選手を育成することなんだけど、良い市民、良い若者を育てることもそう。社会の中で、自分の役割を果たせる市民を育てること。それが一番大事なことだと思うからね。文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique ……

対戦相手に聞く:グレミオ監督アイルトン

引き続き、グレミオのアイルトン・ファグンデス監督の話をご紹介します。バウベル選手と同じく、Jリーグ選抜との準々決勝の直後に伺いました。 Q:今日の試合を振り返って。 A:非常に力の均衡した試合だった。準々決勝ということで、Jリーグ選抜のクオリティが高いのは分かっていた。素晴らしい選抜、素晴らしいチームだったよ。この勝利におめでとうを言いたい。 試合は非常に対等だったが、彼らの方がチャンスを活かし、ゴールを決めた、ということだ。   Q:日本のこの世代のサッカーは、さらにどういうところを改善・向上すべきだと思いますか? A:日本はよく言われる通り、組織プレー、規律正しさのお手本だと思う。私も自分のチームの選手達に、日本人は非常に献身的にプレーする、ということを言っているんだ。だから、この方向で進んで行くことだ。 こういう国際交流には、非常に価値があるよ。ブラジルのリオデジャネイロまでやって来て、レベルの高い大会を戦うことで、彼らは私達ブラジル人の、この大会にいる強豪チームから学んでいるんだ。そして、私達も日本人から学んでいる。 だから、この交流や、試合を通しての情報交換は、私達にとっても、日本にとっても、非常に重要なことだよ。文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique ……

対戦相手に聞く:グレミオ選手バウベル

グレミオはグループリーグ第2戦で、アントラーズノルテに3対2で勝利、準々決勝ではJリーグ選抜に、1対2で敗れました。その準々決勝Jリーグ選抜戦のすぐ後に、話を聞きました。 まずは、バウベル選手。彼は、横浜フリューゲルスと横浜F・マリノスでプレーしたFW,バウベル選手の息子さんです。 Q:今日の試合を振り返って。 A:僕らにとっては、期待通りにいかない試合だった。日本のチームが勝利に値しないとか、勝てると思っていた、と言うわけじゃなく、個々の力が優れた2チームの戦いだった。そこで、相手が僕らのチームを倒してしまったということだ。 日本のチームがどういうサッカーをするのかは知らなかったけど。すごく良くオーガナイズされ、とても良いチームだった。日本のチームには、僕らを上回ったことにおめでとうを言いたい。そして、この大会で先へ進むことにもね。   Q:その中で、あなたは何が出来、何に困難を感じましたか?  A:日本のチームは、プレーをどうこう言う前に、試合中、走るのをやめないんだ。なんてことだ。太陽が照りつける、こういう暑さは慣れていないだろうに、走るのをやめない。それは、彼らの勝利の一番重要な理由だったと思う。   Q:あなたのお父さんは、日本サッカーの成長をすごく手助けしてくれました。そして今、あなたの夢は?  A:僕の父は日本でプレーしたんだ。2年間だったと思う。今はいつでも僕を手助けしてくれるし、アドバイスをくれる。今日も、日本はすごく闘争的だとか、日本はすごく走る、ということまで、教えてくれていたんだ。そうやって手助けしてくれている。 今は少し悲しいけど、僕もまずは、次の大会に向けて、頑張らなくちゃいけない。文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique ……

対戦相手に聞く:サントス監督エメルソン・バリオ

グループリーグ第2戦で、Jリーグ選抜と対戦したサントス。サントスは初戦でボタフォゴに敗れ、後がない状況でのこの試合。取って取られての激戦は、3対2でJリーグ選抜が勝利しました。その試合の直後に、サントスのエメルソン・バリオ監督に聞きました。 Q:今日の試合をどう思いましたか? A:非常に対等で闘争的な試合になった。Jリーグ選抜はただ、我々のミスを突くことができたんだ。そういう状況はまったく、起こってはいけなかったんだけどね。我々にとって、決勝トーナメントに向けた、決定的な試合だったんだから。 でも、そういうことが起こってしまった。Jリーグがチャンスを活かした、ということだ。   Q:あなたが気付いたことで、日本の選手やチームが、まだ改善・向上すべきところがあれば。 A:私は2012年に日本に行ったんだ。その時、なんていうか、選手達がすごく、控えめ過ぎる様子を見たんだ。例えば、今日の背番号12(※中村仁郎選手)のようなプレーをする選手はいなかった。それに当時は、今日のキャプテン(※中村尚輝選手)のように、選手が戦術の枠からはみ出るプレーをしたっていいんだ、という姿勢はなかった。 それが、今では違う。今は、個々の力もアテにできる。それは、成長のためにはすごく良いことだと思う。そうなれば、日本の場合、あとはただ、パーソナリティをさらに強くして、前に進んでいくことだよ。文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique ……

対戦相手に聞く:アトレチコミネイロコーディネーター、エバートン

グループリーグ第1戦で、鹿島アントラーズと対戦したアトレチコミネイロ。実は、このクラブの下部組織のコーディネーターであるエバートンは、90年から94年の間、日産、横浜マリノス、最後は京都サンガで活躍した、元Jリーガーです。この鹿島戦を終えた直後に、鹿島の印象や、U−15の指導に関する考えなどを聞きました。 Q:今日の試合の総括をお願いします。 A:非常に良い試合だった。鹿島には驚かされたよ。というのも、もう何年も、日本のこの世代の試合を見ていなかったんだ。めったに見られないからね。 日本サッカーの成長を、すごく気に入ったよ。攻撃的だし、選手達は軽い。一方で、GKは背が高くて強く、非常に良い。 でも、毎年この大会に来ている我々のスタッフや、近年ここでプレーした選手達から、話は聞いていたんだ。日本サッカーはここ数年で非常に成長したと。もうあの謙虚すぎるサッカーではない。攻撃してくるし、こちらの攻撃をカットしてくる。ブラジルサッカーのカチンバも分かっている。それを目の前で見て、非常に驚かされたんだ。   Q:日本の人達が学ぶために、まだ日本が改善すべきところ、もっと成長できるところをアドバイスしてもらえれば。 A:日本サッカーはもう、何度もワールドカップに出場するようになっているんだから、やっていることの傾向としては、正しいんだよ。特に、経験を増している。 私があちらでプレーしていた時代から較べて、非常に成長した。以前はトップチームでも、パスワークがあまりできなかった。やろうとしても、ミスが多く、センターバックから前線に放り込むような形で行くしかなかったりね。 もちろん、1つの大会、特にレベルの高い国際大会でタイトルを獲るには、もっと成長し、より良いプレーをしなくてはならないけどね。   Q:エバートンがU−15を指導する上で、今、考えていることは? A:私はアトレチコミネイロの下部組織で16年仕事をして、特に低年齢層のカテゴリーを見ているんだが、育成年代も非常に進化したと思うよ。特にU−15で言うと、その国のサッカーを映し出す鏡のようなところまで来ている。 例えば、日本のパスワークは成長の最たるものだ。あまりパスミスもない。ここで見ていると、それはU−15からすでに始まっているのが分かる。だから実際、サッカーの進化と共に、育成年代も進化しているんだ。 その中で成功するには、傾向としては、U−15での仕事を増やさないといけない、ということだ。中期的、長期的なプランに基づいて、この年代から、トレーニングの量も、下部組織にかける費用も、増やさないといけない。将来の成功のためにね。   Q:どうもありがとう。 A:ありがとう、日本!文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique ……

ジーコから日本のU−15サッカーへ

第21回日本ブラジル友好カップ、すべてのプログラムが終了した直後、ジーコに今大会の日本勢の評価と共に、今後へのアドバイスを聞きました。今回参加した選手や指導者の皆さんだけでなく、日本の育成年代のサッカー、引いては日本サッカーに携わるすべての方々や、サポーターの皆さんと、この場を通して共有すべき、ジーコの言葉をご覧下さい。 Q:今年の日本の4チームをどう評価していますか? A:非常に良かったよ。というのも、1チームを25%と考えると、50%が決勝トーナメントに進出したんだから。鹿島とJリーグ選抜がね。しかも、Jリーグはもう少しで決勝に進出できそうなほどだった。 多分、今大会で最も良いサッカーをしたチームの1つが、Jリーグ選抜だったんじゃないかな。みんなが、彼らのプレースタイルに魅了されていた。残念ながら、準決勝の試合では、少しプレッシャーを感じてしまったため、突破できなかったとは言えね。 私達はとても幸せに思っているよ。日本の選手のパフォーマンスは素晴らしかった。でも、今に始まったことじゃないんだ。これまで日本ブラジル友好カップに出場してきた49人の少年達が、その後、Jリーグでプレーしている。それに今、鹿島のレギュラーとして活躍している選手達も多い。 私達はこの大会が、日本サッカーだけでなく、ブラジルサッカーでも、結果を出していることを幸せに思うよ。その証拠に、ブラジルのU−14、15代表の監督が、大会中、ここに来て視察をしていた。だからこそ、ここに出場した多くの選手達が、代表に招集されているんだと思うよ。   Q:日本のU−15のサッカーがここまで成長した理由は?そして、さらに成長するためには、何をするべきですか? A:この国際交流を続けていくことだよ。 私達は、鹿島の成長を見ている。というのも、(アントラーズの育成部長)高島は、下部組織のチームを、世界のどこへでも、あらゆる大会のために連れていっている。 できるだけ多くの大会に参加し、できるだけ様々なベースを持つサッカーを知ることだ。ブラジルであれ、ヨーロッパであれ、アジアであれ、重要なのは、対戦すること。 そういうわけで、鹿島の下部組織は多くの遠征をし、多くの大会で試合をしている。それが、日本の少年達の成長にとって、大きな助けになっているんだよ。 文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……

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