鹿島、準々決勝ヴァスコに1対2の惜敗
[2019.09.01]
いよいよ決勝トーナメント。日本勢の中からグループリーグ突破を決めたのは、鹿島と日本選抜です。
この2チームが両方とも、朝9時キックオフの試合となりました。
まずは、鹿島アントラーズ。
対戦するヴァスコは、グループリーグ日本選抜戦に大勝した強敵です。
前半、1点を奪われるものの、後は相手の猛攻をしのぎなら、まずは0対1で前半を終えます。
気を引き締め直しての後半。
鹿島は後半、ヴァスコに1点を返します。
残り5分を切ったところでの、FKのこぼれ球を佐藤雄選手がゴール!
これで、試合はシルバーボール方式の延長へ。
どちらが勝ってもおかしくない、激しい攻防。
しかし、延長前半、ヴァスコに1点を決められ、今度は鹿島も返すことができず、最終的に1対2。
惜しい、そして悔しい、準々決勝敗退となりました。
がっくりと崩れ落ちる選手、号泣する選手。
それでも最後はヴァスコの選手達と、がっちりと握手で健闘を称え合いました。
<試合>
鹿島 1×2 ヴァスコ
GK:佐々木
DF:千葉、小林、前浜
MF:下田、佐藤、武沢、梅津(志摩)、松本(今井)(前田)、岡田(サントス)
FW:小棚木(熊澤)
鹿島の得点者
佐藤雄
★佐藤雄選手の感想(Q:今日のゴールシーン)FKのこぼれ球を相手より先に予測して、絶対決めてやるよっていう気持ちでシュート打ったんで、入ったと思います。
(Q:4試合戦って、自分やチームがつかめたこと)相手のプレッシャーがすごく強いんで、自分自身の判断を、もっと速くしないといけないなと感じました。チームとしては、最初、一体感とかが、ちょっと足りなかったかもしれないんですけど、だんだんチームがまとまっていったんで、良くなったと思います。
(Q:ブラジル人やチームの印象)フィジカルが、日本と較べて、すごくレベルが高かったなと思いました。
(Q:この経験の活かし方)外国の人にも負けないように、まず、しっかりと当たり負けしない体を作って、あと、技術も全然足りないと感じたんで、もっと練習して、通用するようにしたいです。
★根本裕一監督の総括(Q:今日の試合の総括)負けたらそこで終わり、ということで、昨日の試合終了後から、チームとしても、今日、勝つための準備などを、本当にみんな一つになってやってきました。
試合についても、やっぱりヴァスコさんがすごく攻撃的なサッカーをしてきている中で、アントラーズの方も、一生懸命やってる中で、先制点を取られました。でも、本当に最後まであきらめないで、同点に追いついて、というところは、みんなの頑張りだと思います。
最後は本当に、ちょっとしたところで入れられてしまって、そこは悔やまれますけども、選手達にとっては、こういうギリギリの戦いという経験が、今後に活きていくと思うんで、またここで得たものを、選手、子供達が、しっかりと自分達のサッカー人生に繋げていってくれたらなと思います。
(Q:この4戦を通しての、選手達の変化)サッカーのところで、飛躍的に何かが伸びたかっていうと、それはなかなか難しいものがありますけども、ブラジルの環境だとか、相手に慣れてくる中で、自分達の今までやれていたことが、少しずつやれるようになって、というところで、自信持って、やれてきてるなっていうのは感じました。
なので、これが初戦からやれるようになってくると、またもっと良い成績も、狙えるようになってくるんじゃないかなと、毎年感じることですけども、今年も感じました。
(Q:ブラジルについて)どこも、もちろんやっぱり組織的、というよりも、選手一人一人の技術であったりとか、能力って言うか、すごい特徴が、どの選手にもあるし、交代で出てくる選手も、ほんとに力の差のない選手達がどんどん出てくるんですね。
そういうところで言うと、日本の僕達はなかなか、日頃試合に出れていない選手が出ると、なかなかこう、力も変わってしまうんですけども、そこの選手層の厚さを、今年戦ってて、より強く感じました。
(Q:今後の指導への活かし方)日本のサッカーは、より組織的で、チームワークでっていうのはあると思うんですが、やっぱりこう勝負がかかった試合で足りないのは、やっぱり一人一人の「個」の能力。
その差をすごく感じるので、一人一人にちゃんとこう、目を向けてと言うか、1人1人の能力を引き出してあげる、伸ばしてあげるというところの指導ですね。アントラーズだけじゃなくて、日本サッカーもそうですけど、個の育成というところは、非常にポイントになってくるんじゃないかと思います。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique