ノルテ、死闘の末の敗退
[2017.08.31]
ノルテはここまで1勝1敗、日本勢4チームの中では、唯一、自力での決勝トーナメント進出の可能性があります。
相手は、ブラジルのサッカーどころの1つ、ミナスジェライス州の強豪クルゼイロ。
お互い、決勝トーナメント進出のためには、勝たなければならないチーム同士。
ノルテは、なかなかチャンスは作れないものの、相手にも決定的なチャンスを与えず、前半は0対0。
これだけしっかり守れている。
後は、いかに攻撃のチャンスに繋げられるか。
ハーフタイムに確認作業。
後半、ますます勢いがますクルゼイロの攻撃を、しのぎにしのぐノルテ。
天野監督は、前に出せ、左が空いてる、などの指示はもちろん、何度も叫んでいる言葉は「後悔しないようなプレーをしろ!」
”あともう一歩”、その思いが痛いほど伝わる絶叫の中、スタッフ総立ちでピッチを見守ります。
しかし、4分と言われたロスタイム、ついに1点を奪われ、0対1。
ノルテのグループリーグ突破は、なりませんでした。
GK 寺門
DF 多田、大津、根本
MF 藤田(橋本)、大内、斉藤、飯田
FW 高野(佐藤)(徳安)、柴田、杉浦(梅原)
試合後は、ノルテもジーコから「試合は全部、見ていたよ」という中で、激励の言葉と、大会参加記念の盾を受け取りました。
(Q:今日の試合の総括)お互いに勝たなきゃいけないっていうゲームだったので、その中でも、今までやってきた“守備から入る”っていうのと、“その中からチャンスを作る”っていうのは、変わらずと選手達に伝えて、その共通認識のもとで、ゲームに良い形で入れた、というところだと思います。で、そこからもう少し、チャンスを作りたかったんですけど、その面では、ちょっとチャンスの数が少なかったかなと。ただ、その中でもしっかり守って、カウンターを仕掛ける、というところは、全員が共通理解を持ってやってくれました。
後半に入ってからも、少ないチャンスだけれど、フィニッシュまで行った場面もあって、ああいうところで、1つ決められたら、もっと変わったと思うんですけども、そういう中で、力関係では当然、相手の方が上だというのは分かっている中でも、戦い方と、役割がはっきりした中で、しっかりこういうゲームが出来たっていうのは、選手達がすごく頑張った成果かな、というふうに思います。
最後は、点を取らないと上がれないという状況だったので、点を取られるという覚悟を持って、システムを変えて、やった中での失点なんで、まぁそれはこっちの責任なんで、選手達は何も問題なく、また次に向けて頑張って欲しいなと思います。
(Q:選手達の変化)準備から試合に向けて、100%出すっていうところでは、この3試合とも、一人一人がほんとに100%を出して戦っているように見えますし、ほんと一人一人が自立して、お互いが何をすべきかっていうのを理解した上で、ゲームをやってるっていう面では、すごく逞しくなったな、という印象は受けています。
(Q:監督自身の感触)これまで、守備のやり方だったりとか、そういうところを少し変えて、工夫した中でやって、こういう相手との戦いの中での、1つ、得ることができたかなと。恐らく、こういうやり方は、ほとんどのチームがやっていなくて、新しい形で、こういう選手にトライして、こういうチームにトライして、やった中で、だいぶ互角に戦えています。あと、そこからもう少し、攻撃っていうところを高めていけば、そこから今度は、勝利っていうところまで、結びつけられるんじゃないかなっていう。だいぶ、そういった面では、これまでの積み上げてきたものが、成果として出ているんじゃないかなって思いました。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique