[2016.09.13]
大会成功と、ピッチでの激闘は、多くの協力者とサポート体制の上に成り立っています。その1つが、スポンサー各社の存在。
ジーコはいつでも、U−15が、育成年代の中でも重要な世代だと語っています。その世代の少年達のために、19年もの間、これだけ高いレベル、大きな規模で続いている大会は、ブラジルでも他になく、だからこそ、日本ブラジル友好カップは、ブラジルでも最も重要、かつ、伝統的な大会として知られています。
そのため、大会をサポートしているスポンサー各社は、日本のみならず、ブラジルのサッカーをも支えています。そして何より、少年達の夢や汗、笑顔や涙を、温かく、そして力強く、支えているのです。
最後に、そんなスポンサー各社の皆様への、ジーコからの言葉をご紹介します。
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スポンサーのサポートには、とても感謝しています。というのも、この大会を実現するために、我々はとてつもなく努力をしているからね。
我々はこの大会に、ブラジルサッカーの中でも最高レベルのクラブの数々を招待しているんです。決勝では、2つの伝統あるビッグクラブ、ボタフォゴとサントスが対戦する。他にも、今年はインテルナシオナウ、アトレチコミネイロ、クルゼイロ、アトレチコパラナエンセ、アヴァイー、それに、リオのチームも、この大会に伝統的に参加している。
そんな風に、スポンサーの協力によって、より高いレベルの大会に発展させることができるんです。
これからも、スポンサー各社の皆さんが、大会のことを、さらに理解してくることを願っています。こうしてサポートしてもらえることで、いつでも結果が出てきていることを分かってもらえるようにね。
この大会で良い選手が頭角を現し、チームが成長している。ここブラジルでも、日本でも、この大会に出場した多くの選手達が、代表に招集されている。
この大会は、みんなにとって良いものになっています。スポンサーの皆さんは、それを我々が継続していくことに、手を貸してくれているんですよ。
心から、ありがとう。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.13]
2016年8月、第19回を迎える日本ブラジル友好カップは、例年と同じく、大成功のうちに幕を閉じました。ジーコ率いる運営スタッフの皆さんは、本当に熱くて、少年達により良いコンディションで戦ってもらおうと、奔走してくれました。そして、何よりみんな陽気で、その奮闘を楽しんでしまえる、素敵なチームです。本当にありがとう!
大会には、今年も日本から、Jリーグ選抜、鹿島の下部組織であるアントラーズ、ノルテ、つくばの、合わせて4チームが出場し、それぞれに熱い戦いを繰り広げ、多くの経験をしました。ジーコに、その日本勢の戦いを総括してもらいました。
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今年の友好カップでの、日本の4チームの戦いぶりは、非常に良かったよ。特に、鹿島アントラーズとJリーグ選抜は、非常に良いプレーをしていた。
Jリーグ選抜も、決勝トーナメントに進出してもおかしくなかった。良いサッカーを見せたし、良い選手達がいる。私に言わせれば、大会MVPは、Jリーグ選抜の背番号10(山本理仁)だったよ。
それに、鹿島もそうだ。準々決勝で敗れたが、アトレチコミネイロと最後まで、均衡した試合をした。アトレチコミネイロはその後、準決勝に行き、大会3位になったチームなんだからね。
そういうわけで、日本のチームの大会での戦いぶりを幸せに思うよ。
もし彼らがあと2,3日でも早く来られるなら、結果もさらに良くなるだろう、というのは、いつも思うんだけどね。
ありがとう、ジーコ!
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.05]
遠征最終日、この旅で最後の夕食は、打ち上げを兼ねて、Jリーグ選抜と鹿島3チーム、全員揃ってシュハスコへ。
シュハスコとは、ブラジル流の焼き肉。とは言え、好きに取って食べられるサラダバーでは、お寿司コーナーも大人気。これから帰国するんだとは言え、遠征中はここまであえて、普通のブラジル料理だけで過ごしてきた選手達、日本の味が恋しくなる気持ちも、分かります♪
もちろん、お肉ももうみんな、バリッバリ、食べまくりました。
お腹もいっぱいになった頃、この大会の公式ビデオを撮影しているカメラマンのヴェントゥーラによる、手品の披露。このマジック、秘かにシュハスコの夜の毎年恒例なんです♪選手達も指導陣も、これには「わぁっ」という感嘆の声と拍手で、大いに盛り上がりました。
そしてこの日はもう1つ大事なイベント。遠征中にお誕生日を迎えた柴田選手を、ケーキと♪ハッピーバースデーの歌で、みんなで祝いました。柴田選手、照れ隠しのおふざけ顔で、幸せそう!
柴田選手からは、お礼の(?)パフォーマンス。
で、それからです。お調子者達が我も我もと、順番に名乗り出ては、お得意のパフォーマンスを披露。もうね、何が何だかよく分からないんですが、みんな大爆笑だったし、ドッカンドッカン来てたし、せめて写真だけでも、少し載せときます。
こうして、最初から最後まで、選手達は元気いっぱいでした。気合いの入った真剣な目、悔しそうな顔、弾ける笑顔、ピッチの内外でいろんな表情を見せてくれたみんな、本当に戦いました。日本に帰っても、これほど大切な時間をみんなで過ごしたこと、忘れないで、それぞれの人生を頑張ろうね。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.05]
鹿島3チームの遠征最終日。この日は天候も良く、気持ち良い朝を迎え、それぞれのチームはいつもと変わらない最後の散歩と朝食を済ませました。
CFZジーコサッカーセンターでは、まず、修了式。ジーコから「アントラーズの選手として、そして日本人として大会に参加して、きちんとした態度で行動してくれたことを嬉しく思うよ」「この大会で終わらず、次の目標に向かって、プロになることを見守っているからね」「この大会の経験を、この先の人生に活かしてください」と、選手達に熱いメッセージをもらいました。
そして、選手とスタッフ1人1人に、ジーコから修了証書が手渡されました。準々決勝で敗れ、2日経ってもまだ悔しさ冷めやらないアントラーズの中村幸聖監督には、ジーコがおでこをペンペンッと叩いてふざける場面も。ジーコとアントラーズの間にある絆は、今なお、とても強く、温かいのです。
最後は、決勝を観戦した後、3チームからの感謝の印として、選手全員のサイン入りのユニフォームを、ジーコに贈りました。
文=森島修 / 藤原清美、写真=森島修 / Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.05]
ブラジル遠征最終日、Jリーグ選抜は朝からCFZジーコサッカーセンターで、修了式に臨みました。
ジーコからは、Jリーグ選抜の戦いぶりの素晴らしさ、そして、ここで得た経験を、今後に活かすことの大切さが語られました。ジーコの言葉をかみしめる、選手達と指導陣…。
ジーコからは、この大会を通して多くを学んだことを記念する修了証書が、1人1人に手渡されました。
Jリーグ選抜からは、感謝の印として、ジーコにみんなで寄せ書きしたユニフォームを贈りました。
この後、みんなで日本ブラジル友好カップ決勝を観戦し、さらに、リオ随一の観光地であるコルコバードの丘へ。午前中の曇り空も回復し、リオを一望することができました。試合を通じて様々な事を感じ、学んだ選手達は、この景色を見て、何を感じたのでしょうか。
その後の夕食時の顛末(!)は、あらためて読んで頂くとして、最後はとうとう、空港へ。遠征期間中、チームをサポートして頂いたガイドのエリオさんへ、チームを代表して西川潤選手(横浜FM)より、選手直筆のサインが送られました。本当にありがとうございました!
文=高島雄大 / 藤原清美、写真=高島雄大 / Jorge Ventura / George Henrique
……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.05]
★優勝したサントス監督ルシアーノ・サントスインタビュー
すごく感動しているよ。レベルの非常に高い大会だから、今は祝って、感謝をする時。少年達はとても喜んでいるよ。僕らは、優勝するという目標を持って、ここへ来たんだ。困難にも出くわしたし、強い相手もいた。それでも、僕らは乗り越えたんだ。チームはすごく成長したし、強くなったと思うよ。それが、今日の決勝の大きな助けになったんだ。
(Q:チームの長所)サントスには、前を向いてプレーする、前がかりに攻める、相手ゴールに向けてプレーする、というモットーがあるんだ。僕らは、ボタフォゴが素晴らしいチームだということは分かっていた。大会ここまで3失点しかしていなかったから、倒すのが難しいのも分かっていた。でも、彼らの弱点がどこにあるのかをすごく研究しておいたので、僕らが試合をコントロールすることができた。それでボールを支配し、ここぞという時に、ゴールを決めたんだ。
(Q:選手達への言葉)それはもう、おめでとうだけだよ。今は祝う時、アドレナリンを抑える時。サントスに戻って、みんなで祝うよ。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique
……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.05]
決勝の後は、大会を締めくくる表彰式が行われました。まずは個人賞の表彰。優勝したサントスのユーリ選手が得点王となったのに続き、最優秀GK賞は、アントラーズジュニアユースの山田大樹選手が獲得。ジーコの3男チアーゴから、トロフィーが授与されました。
大会MVPは、サントスのMFホドリゴ。ジーコから直々に、トロフィーの授与。
続いて、準優勝ボタフォゴの選手1人1人に、ジーコと、ボタフォゴの英雄であり、アントラーズをはじめとするJリーグでもプレーしたサントスから、メダルが授与されます。2人から健闘を称えられ、選手達にようやく、笑顔と落ち着きが戻ります。
そして、準優勝トロフィーの授与。
そしていよいよ、優勝チームのサントス。ジーコと一緒にメダルを選手達の首にかけてくれたのは、元ブラジル代表、鹿島アントラーズでもプレーした、懐かしいモーゼル。
ブラジル・カシオさんからは、サントスの選手・スタッフ全員に、副賞としてG-SHOCKが贈られました。
G-SHOCKは、個人賞を獲得した3選手にも贈られました。
そして、優勝トロフィーはなんと、ブラジルスポーツ省大臣レオナルド・ピシアーニからの授与。
サントスの選手とスタッフ全員にわき上がる、あらたなる歓喜。
記念撮影、その後は、みんなでもう1度輪になって、優勝できたこと、みんなが無事に大会を終えられたことへの感謝を、神に捧げました。
サントスのみんな、おめでとう!
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.05]
日本ブラジル友好カップ最終日、いよいよ決勝の日がやってきました。対戦するのは、連覇を狙うボタフォゴと、プロチームも育成もブラジルトップレベルを誇るサントス。
決勝ともなると、その戦いぶりもハイレベル、かつ、迫力があります。
ジーコ、そして、Jリーグ選抜と鹿島の3チームの選手達も、この大一番をしっかりと見守ります。
地元リオのボタフォゴサポーターはもちろん、サントスのサポーターも多く駆けつけ、スタンドからチームを盛り上げます。
試合は前半、CKからサントスが先制。その後は、拮抗した展開が続きます。後半はボタフォゴの怒濤の攻撃が繰り出されますが、サントスが守り切る形で、そのまま終了。
サントス 1×0 ボタフォゴ
サントス、第19回日本ブラジル友好カップ、優勝!
喜びを爆発させる選手達と、指導陣。
一方、敗れたボタフォゴは、監督と指導陣が、がっくりとピッチに崩れる選手達を抱き起こし、みんなで輪になりました。ここまで、いかに良い戦いをしてきたか、その戦いと選手達のことを、監督がどれほど誇りに思っているか、そして、これからも顔を上げて戦い続けることの大事さ…を、みんなで確認し合う様子が印象的でした。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.03]
Jリーグ選抜のブラジル遠征6日目は、地元リオのボアヴィスタ、U−16チームとの親善試合。1つ上の年代ですが、この遠征最後の試合。遠征を良い形で終えるためにも、勝利を挙げることが求められます。
<先発>志賀、森、和田、半田、西川歩、小倉、食野、奥村、田邊、西川潤、宮田
試合は前半を0対0で折り返すも、後半になっても球際の強さを発揮する相手に、先制されます。その後、反撃をするものの、半田がペナルティエリア内でハンドを取られ、PKを与えてしまいます。これをしっかりと決められ、0対2で敗れました。
<後半15分交代>小倉→本間奥村→奥田田邊→斉藤
文・写真=高島雄大……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.03]
ブラジル遠征6日目。
つくばは6:00朝食、7:15ホテル発。数年前まで日本ブラジル友好カップでも使用していた「CT」と呼ばれるピッチへ移動し、今大会に参加していたCFZウニオンと親善試合を行いました。
会場へ行く途中、リオ五輪のメイン会場「オリンピックパーク」や、選手村を横に見ながらの移動。
<親善試合>
つくば 2×0 CFZウニオン
メンバー中島蒼、後藤、藤原(石川琢)、君島、中島唯(関口)、金子(石川航)、丸山、我妻、塙、荒垣(深澤)、鈴木
試合開始前、「親善試合ではあるが、今まで積み上げてきた成果を出して戦おう」と選手達に伝え、開始早々からエンジン全開。4分には、ケガから復帰した君島が、CKから先制点を奪います。その後は一進一退の攻防。相手がメンバー総入れ替えで挑んできた後半、やや押し込まれるシーンはあったものの、「しっかりとした守備から、確実に味方にボールを繋いで攻撃に移る」ということが、最後の試合でしっかりと表現されます。このまま終了かと思われた70分、相手陣内右サイドでボールをカットした石川琢海から、プロ顔負けのワンタッチのパス交換。最後は関口が冷静に決めて、2対0。良い状態で、ブラジル最後の試合を終えました。
つくばはその後、ホテルでシャワーを浴びてから昼食をとり、ビーチに出かけました。ボールを蹴ったり、海に入ったり、選手達は大はしゃぎ。
アントラーズとノルテは観光へ。リオ五輪中継でも必ず映像に出てくる、コルコバードの丘に登りました。頂上まではトロッコ列車に乗って、天気が良ければ綺麗な風景が出現するのですが、残念ながら、あいにくの天候。頂上ではガスがかかる中、それでも、キリスト像と記念撮影をしました。
ホテルでの最後の夕食。
こちらは、毎日、昼と夜に藤井エリキ選手が、大皿一杯に盛ったフェジョンの量です。パワー出ますね!
ノルテとつくばはその夜、ブラジルでの最後のミーティングを行いました。
ここまでケガも、体調不良もなく、元気に過ごしてきた鹿島3チームの選手達。いよいよ明日は、最終日です!
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夕方、CFZジーコサッカーセンターで、インドのクラブチームFCゴアがトレーニングを行っていました。ジーコ監督のもと、練習しているその中に、元ブラジル代表ルーシオ選手を発見!
文・写真=森島修……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.03]
やや曇り空の2日、CFZジーコサッカーセンターでは、準決勝が行われました。
第1試合は、ボタフォゴ対アトレチコミネイロ。前日、準々決勝でアントラーズと延長後半まで戦った消耗をものともせず、アグレッシブな戦いに挑むアトレチコミネイロ。しかし、昨年からの連覇を狙うボタフォゴが、今年も素晴らしいチームプレーを展開、2対1で、決勝へと駒を進めました。
第2試合はサントス対フルミネンセ。どちらもその長所を活かし、対等に試合を進めましたが、最終的に2対1で、サントスが決勝進出を果たしました。
<試合>ボタフォゴ 2×1 アトレチコミネイロサントス 2×1 フルミネンセ
試合の後、ホームのミナスジェイライス州ベロオリゾンチに帰るアトレチコミネイロのために、大会最終日を待たずして、3位の表彰式が行われました。ジーコからはトロフィーと共に、素晴らしい戦いぶりへの「おめでとう」の言葉が贈られました。
この日、CFZには日本のサポーターにも馴染みの深い、2人の元Jリーガーが試合観戦に訪れていました。元セレッソ大阪の西澤明訓さんと、森島寛晃さん。元日本代表でもある大物2人の来場に、ジーコも笑顔で、旧交を温めました。
文=藤原清美、写真=高島雄大……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.03]
予選リーグを1勝1敗1分の3位となり、決勝トーナメントへ進めなかったJリーグ選抜は、準々決勝を観戦。予選リーグとは異なる緊張感のある試合を見て、この舞台に進めなかった悔しさを、あらためて感じました。所属クラブに帰ってからも、この悔しさを忘れずに、練習に取り組むことが大事です。
夜はコパ・ド・ブラジル、ボタフォゴ対クルゼイロのトップチームの試合を観戦。プレーの1つ1つに対してブーイングや拍手をするファンやサポーター。ピッチ上のサッカーのレベルはもちろん、このようなファンやサポーターに囲まれた中での試合に、驚く選手も多くいました。
文=高島雄大、写真=高島雄大 / 藤原清美……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.02]
公式戦を前日に終えたノルテとつくば。残りのリオ滞在を有意義に過ごすべく、9月1日も精力的に活動しました。
1日の始まりは、朝の散歩から。チームが宿泊しているバハ・ダ・チジューカ地区は、ホテルのすぐ近くも緑と海の自然が豊かで、落ち着いた環境なのが、散歩に最適です。
散歩の後は、朝食。果物やパンのブラジル流の朝食で、選手達は朝から食欲旺盛。
その後、ブラジルの銀行が所有するフットサル場へ。待っていたのは、フットサル元日本代表監督のサッポ。サッポが毎年、日本の選手達のために、この友好カップの時期に合わせて、フットサル大会を開催してくれるのです。地元クラブとの交流戦。ブラジルの少年達とのフットサル対決は、サッカーとはまた違った貴重な経験になりました。
サッポ、今年もありがとう!真剣勝負の後は、なぜか、お調子者対決…、もとい、パフォーマンス対決に。ブラジルの選手、ノルテの野口選手が互いにパフォーマンスを披露し合い、最後は笑いが広がりました。
夜は、準々決勝を戦ったアントラーズも合流して、プロの試合観戦に行きました。
エスタジオ・ルーゾ・ブラジレイロでのコパ・ド・ブラジル、ボタフォゴ対クルゼイロ戦。選手達はプロのプレーを、真剣なまなざしで見つめていました。サポーターは、良いプレーには賞賛を惜しまず、ミスには容赦ないブーイングを浴びせるなど、熱い応援!
スタジアムでは、根本監督がかつてセレッソ大阪で共にプレーした、森島さん、西澤さんが観戦に訪れていて、再会を喜ぶ場面もありました。
すべてが、リオに来なければ出来ない体験ばかり。充実したプログラムは、この後も続きます!
文=森島修 / 藤原清美、写真=森島修……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.02]
グループリーグ突破を果たしたアントラーズが、休む間もなく、準々決勝に臨みました。試合の朝、チームはホテルで念入りにミーティング。
いよいよ、準々決勝。相手はミナスジェライス州の強豪、アトレチコミネイロです。
立ち上がりから、試合を押し気味に進めたのは、アントラーズ。得点には至らなかったものの、決定的なチャンスを生み出し、一方、守っても相手にペナルティエリアまで到達させません。
後半は我慢の展開。ジーコも見守る中、体を張って守り抜くアントラーズ。試合は0対0のまま70分を終え、10分ハーフの延長へ。
延長前半もペースは変わらず、前がかりに攻めてくる相手に、粘り強く守備を続けるアントラーズ。そして延長後半…。PK戦になだれ込むかと思われた終了30秒前、痛恨の失点!最後は全員攻撃で勝負に出るものの、アディショナルタイムにもカウンターから2点目を奪われ、試合終了。悔しい、本当に悔しい、準々決勝敗退となりました。
試合後、大会参加記念の盾を贈呈してくれたジーコからは「君たちの戦いは素晴らしかった。ブラジル屈指の強豪を相手に、対等に戦った。負けはしたが、俯くことはない。この経験を糧に、日本でも顔を上げて、頑張って欲しい」と、激励の言葉。ジーコは、悔しくて泣き出す選手達の肩を抱いて、その健闘を称えました。
<試合>アントラーズ 0×2 アトレチコミネイロ(70分0×0、延長0×2)
GK 山田DF 中島、玉木、藤井、根本MF 石井、生井澤、菊池(平松)、斎藤FW 栗俣、古谷(杉山)
★中村幸聖監督の総括
昨日、ナイキプレミア南米チャンピオンのインテルになんとか引き分けて、昨日のような試合を、今日も、明日も続けたい、続けようと、いうことで入っていきました。
試合展開としては、立ち上がり何度か、アントラーズにもチャンスがあったんですけど、その後は終始、押し込まれる展開であり、その中でも我慢して、ワンチャンス、ツーチャンスをものにしたいという、それに向けて、みんな一生懸命に取り組んでくれました。ただやっぱり、最後は少し、力尽きたかなというところで、非常に悔しい思いをしています。
それでも、相手がゴール決めた後、本当に決勝で勝った時のような喜び方をしてるのを僕も見て、選手というのは、こういう試合でこそ、本当に成長するんだというふうに実感しました。やっぱり僕らも指導者含めて、それだけの相手だと思ってもらえている。だからこそ、それに対して、今度はそれを超えていかなければ、この後また「良い勝負」をして終わりということになってしまうのかなと。
(Q:選手の変化)選手達が、ものさしを持てた、ということですね。昨日インテルと引き分けはしたんですけども、本当に圧倒されて、何も出来なくて、もう5点、6点入れられてもおかしくない前半でした。やっぱりそれが世界基準であり、南米チャンピオンである彼らの実力だ、というのを、選手達も知った。
それによって、今大会参加しているブラジルのチーム、選手達が、本当にどれくらい、自分達と差があるのかということを、彼らは試合を通した中で、感じられた。感じた中で、それを上回ろうというところが、少しずつ表に出てきたのかなと思いますけどね。
(Q:この経験を日本でどう活かすか)ブラジル人というのは、強くて、うまくて、個ではまったく勝てないんですけど、ただやっぱり、勝てるテというのはある。チームとしてのまとまりもそうですし、全員献身的に走って、動いて、プレーする、ということは、十分に通用していました。
僕ら自身も、ただ勝てないんじゃなくて、どう勝つかっていうことを、やっぱり常日頃、考えていかないと。日本に帰って、この激しさ、この厳しさでトレーニングしたりすると、どうしてもこう、“どうなんだろう?”という目は、よく向けられるんですけど、でも、これを基準にして、この強度とプレースピードで練習していく中で、かつ、技術的にも、戦術的にも判断できるようなグループを育てること、そしてその中から、トップチームにあがれるような選手が出るように、僕らも補助しないといけないと思っています。
文=森島修 / 藤原清美、写真=森島修 / Jorge Ventura / George Henrique
……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.01]
グループリーグ最終節を終え、CFZジーコサッカーセンターでは、あの夜が待っていました。毎年、指導者達が心待ちにしている、もう1つの日本ブラジル友好カップ、指導者達のペラーダ(草サッカー)です!
赤いユニフォームは日本代表。つまり、今回出場した4チームの指導者・スタッフ達。今回は、サントス、カルロス、リカルドと、元鹿島アントラーズの貢献者達が助っ人として参加。
白いユニフォームがブラジル代表。つまり、友好カップの運営スタッフや、CFZ職員、ジーコの息子であるブルーノやチアーゴと、その仲間達。今回は元ブラジル代表のアチルソンも参戦。
”親善”試合とか、”草サッカー”とか、言葉ではいろいろ言えますが、やっぱりそこは、お互いに勝ちにこだわった真剣勝負。結果は1対4で、日本の敗戦…。それでも、最後はみんな笑顔になって、指導者達の熱い夜を満喫したのでした。
文=藤原清美、写真=高島雄大……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.01]
アントラーズのグループリーグ最終節、相手はヒオグランデドスウ州の2大クラブの1つ、インテルナシオナウ。アントラーズは引き分ければグループリーグ突破、対するインテルは勝つことが条件、互いにこの試合に、決勝トーナメント進出がかかった大一番です。
そんな中、ここまで快進撃を続けてきたアントラーズにもカタさが見え、なんと前半に2失点!
しかし、そこからがアントラーズの本領発揮でした。後半、1点を返すと、あきらめずにチャンスを作り続け、試合を優位に動かします。そして、アディショナルタイムに入ったその時。アントラーズ、見事に追加点。自力で決勝トーナメント進出を決めました!
試合後、悔しさでピッチに崩れ落ちるインテルの選手達を、励まし、立ち上がるのに力を貸す、アントラーズの選手達が印象的でした。
<試合>アントラーズ 2×2 インテルナシオナウ
GK 山田DF 小針(中島)、玉木、根本MF 石井、生井澤、平松(藤井)、高橋(栗俣)、斎藤、染野(菊池)FW 古谷(杉山)
★中村幸聖監督の総括
本気のインテルに対して、自分達が引かないでやろうと。そういう真剣勝負を、ここで終わらせないで、勝ち点取って、決勝トーナメント行こうという中で、やっぱり、みんな分かっていて、引いたつもりはなかったんでしょうけど、インテルの“アントラーズに勝って、決勝トーナメントに行こう”という迫力と、実力に対して、後手後手に回ってしまいました。
ただ、開始早々2点失った中で、そのままズルズル行きそうな展開ではあったんですけど、彼らが非常に踏ん張って、前半0対2で終えたことで、後半、向こうの足が止まった時に、1点返せました。そしてラスト、ロスタイムで1点取って、自力で勝ち点7を取れた。
こういう試合を経験していくことが、もう本当に、彼らにとって財産になりますし、惜しかったで終わるんじゃなく、それをひっくり返すために、向こうも本気になった時に、自分達の本当の力を出せる、そしてさらに力をつける。そういう試合をまた、明日、あさってと続けていきたいなと思います。
(Q:明日への準備)最初の2戦、先発で出てなかった選手達が、今日5名出て、それも前半で代わるっていう形で、彼らにとっては、非常に難しいシチュエーションでした。それに、相手の勢いっていうのは、非常に素晴らしかったですからね。ただ、この結果を持って、それをまた明日、あさってに繋げる機会を持てましたので、また回復させて、メンバーの選考も含めて準備して、明日に繋げたいと思います。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique
……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.01]
つくばのグループリーグ最終節、相手は育成に力を入れている、アウダックス・オザスコ。
ここまで健闘しながらも、勝ち点を取れなかったつくば。この日も前半は粘りに粘って、0対0。
技術、戦術面でも、監督と共に修正し、もう1度、気持ちの上でも確認し合って臨んだ後半。ついに、つくばがその成果を発揮する時がきました。後半に1点をもぎ取り、そのまま試合終了。つくば、勝利で勝ち点3!
つくばにも、試合後、ジーコから大会参加記念の盾が贈られました。悲願の1勝を達成した後だけに、ジーコも、そして誰よりも選手達が、ニッコニコの輝いた笑顔を見せてくれました。
<試合>つくば 1×0 アウダックス・オザスコ
GK 中島DF 藤原、塙、後藤、中島(鈴木)、石川(君島)MF 石川、深澤(我妻)、國分(荒垣)、丸山(金子)FW 関口
★根本裕一監督の総括
1戦目、2戦目と、結果的に負けてしまったんですけど、すごく良い内容を積み重ねてきました。決勝トーナメント進出はなくなってしまったんですが、だからこそ、これまでやってきたことを、最後に全員で出し切ろうということで、みんな非常に、いつも以上の力を出してくれたので、結果としては良かったと思います。
この3日間、3ゲームで得たものを、日本に帰った時に、自分達の将来に繋げてって欲しいなと思います。
(Q:選手達の変化)生活の面であったり、ピッチ内もそうですけど、ちょっとたくましくなりましたね。日本だと、なかなか激しさというのを感じられないけど、ここに来て、球際のところだったり、勝負に対してのずる賢さだったりっていうのを学んでくれました。そういうところが、今日少し出てたので、選手達はそれぞれに感じて、今日の試合で表現してくれたんじゃないなと思います。
(Q:監督が得たもの)オリンピックで金メダルを獲ったということで、ブラジルはこの年代でも一番上にいると思います。そういうところで、勝負に対して、つまり、勝ちに行くためにどうしたら良いかっていうのを、多分、監督達は指示してるんじゃないかなと。まぁ、言葉は分からないんですけど、そういうのが伝わってきましたね。
僕も試合をするからには、やっぱり勝利にこだわってやりたいですし、子供達にもそういうことを伝えていきたい。そして、学んでいって欲しいなと思います。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique
……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.01]
Jリーグ選抜の第3戦は、強豪クルゼイロとの直接対決。
勝って決勝トーナメント進出を決めたいJリーグ選抜。前半は互いに我慢の展開、0対0で折り返します。
この日も、ジーコは朝から観戦。グループリーグ突破がかかったJリーグの試合も、真剣な表情で見守ります。
白熱したこの試合、後半は、取って取られての激闘。最終的に2対2の引き分けに終わり、本当に残念ながら、決勝トーナメント進出は、なりませんでした。
Jリーグ選抜には、ジーコからの「勝てた試合だったし、準々決勝に進出してもおかしくないチームだった」という言葉と共に、大会参加記念の盾が贈られました。
<試合>Jリーグ選抜 2×2 クルゼイロ
GK 三井DF 奥田、半田、前多、MF 本間、西川歩、山本、奥村(宮田)FW 櫻川(食野)、斉藤、西川潤
★藤崎義孝監督の総括
もうほんとに、全ては前半かな、というのがありますね。前半少し、動きが重たくて、みんな、受け身になっちゃったんで、前半から、後半のようにアグレッシブに動けば、恐らく勝てた試合だったんじゃないかな、というふうに思います。
(Q:選手の変化、監督が得たもの)選手達、感じたものはたくさんあったんじゃないと思いますが、変わるのは、これからかなという風におもいます。
ハーフタイムに言ったのは、自分達の力を出し切れば、勝てるだけの力があるチームなのに、出し切らずに終わるのは一番悔しいし、何も残らないから、出し切れ、と。
で、後半あれだけやってくれたんで、まぁ、3戦通して、自分達から、こうアグレッシブにやれるようになって欲しいな、というのと、僕自身も、彼らがそういう力を出せるように、もっともっと、サポート出来れば良かったな、という、悔しい思いだけですね。
(Q:日本でどう活かす?)ほんとに力はあるので、彼らが本当にここで結果を出せるようにするには、日本の日常の環境を、このゲームのように、プレッシャーを厳しくして、緊張感があるような日常に変えていきたいなと思います。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique
……
in [日伯友好カップ]

[2016.09.01]
ノルテのグループリーグ最終節、相手はCFZブラジリア。
先制したのは、我らがノルテ!リオに来て3試合目、ついにノルテがゴールをもぎとりました。
そのまま1対0で折り返し。残念ながら、後半に1点を返され、最終的に1対1の引き分けとなりましたが、善戦は続き、ここまでの集大成を見せてくれました。
試合後、ジーコから大会参加記念の盾を贈呈されると共に「ここで得た経験を、日本で活かして頑張って欲しい」と、激励の言葉がありました。
さらに、ジーコからノルテの選手達へのプレゼント。ノルテの選手とスタッフ、1人1人と一緒に、2ショットの写真を撮ってくれると共に、やっぱり1人1人と、温かい握手と笑顔が交わされました。
<試合>ノルテ 1×1 CFZブラジリア
GK 大和田(雫石)DF 鴨志田、稲葉、大槻(満島)、高橋MF 大山、野口、小川、竹内、保坂(関口)FW 久保田
★天野圭介監督の総括
対戦相手ともお互い、負け、負けで来ての予選リーグの3試合目。やってきたことをしっかり出し切って、みんなで勝ち点3を取ろうという話をして、試合に臨みました。
立ち上がりからボールを握って、チャンスを作り、その中で、3試合目にして初ゴールを奪うことができました。それで、1対0で前半、折り返すことができたんですけども、後半、不用意なファウルから、相手に直接FKを決められたと。そこから攻勢に出て、またなんとか勝ち越そうと全員でやっていって、決定機も作っていったんですけど、そこで取れなかったっていうことは、そこがやっぱり、攻撃面での課題。やっぱり技術のところとか、最後ゴールを決めるっていうところなど、繰り返しの練習が必要かな、と思います。
ただ、この3日間通して、そしてこの3試合目でも、選手達はほんとに最後までファイトしてくれたんで、この3日間の成果を、ピッチで表現できるところまでは来たのかな、というのは、思います。
でも、まぁ勝ち点3取りたかったな、というのが、正直な気持ちです。
(Q:監督が得たもの)ここ数年間、大会に来させてもらって、ブラジルの本当に強いチーム、今回で言えばサントスやフラメンゴとやらせてもらえる中で、まだまだ日本では、中学生年代で“ここまで”と思ってやっていることを、さらにもっと上に上げていかないと、例えばディフェンスラインのことであったり、守備のこととかもそうですけど、本当に細かいところまでやっていかなかったら、高いレベルのところでは、到底通用しないなと。
そういった意味では、日本での日常の中で、もっとレベルをあげて、こだわりをもっと高く持つように、ということをもっと言っていかなければ、選手達に“高いレベル”っていうのは、なかなか伝わらないのかなと。
こういう、本当にトップレベルのところを基準にして、毎日を過ごさなければいけないな、というのを、あらためて痛感しているので、明日から、またすぐに繰り返して、良い結果を出せるようにしたいですね。
そういった意味では、鹿島チームも決勝トーナメントに上がりそうなところまで来てますし、そういう思いを持って、全員でやっているので、それをまた積み上げて、チャレンジしたいなと思っています。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique
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in [日伯友好カップ]
