Jリーグ選抜も、グループリーグ突破ならず
[2013.09.01]
Jリーグ選抜も、ここまで1勝1敗。第3節で勝てば自力、引き分ければ、他の試合、コリンチャンス対オザスコ戦の結果次第で、決勝トーナメント進出です。昨年もグループリーグを突破したJリーグ選抜。3戦目の相手は、リオの強豪ヴァスコです。
前半、大半の時間帯を、自陣で守ることに追われていたにも関わらず、FKからの1チャンスをものにし、先制したのはJリーグ選抜でした。その後も、地元ヴァスコサポーターのプレッシャーにも負けず、力強い戦いを続けるJリーグ選抜。
前半が終了すると、控えの選手達が水を準備し、チーム一丸となっての戦い。
試合中、「攻撃が速すぎる!」「マイボールの時間を長くしろ!」「行ける時は行け!」と、試合運びをコントロールしていた菅沢監督。ハーフタイムには恒例となった、ボードを使っての丁寧な確認が行われます。
しかし、後半、キックオフから間もなく、ヴァスコに同点に返されると、押しつ押されつの展開の中、逆転ゴールを決められます。そして、ロスタイム。PKから追加点を奪われて、最終的に1対3で敗れてしまいました。
<試合>
Jリーグ選抜 1×3 ヴァスコ
Jリーグ選抜の得点者:菅大輝
GK 波多野
DF 平田、高山、関、依田(堀)
MF 菊池、矢野、北原
FW 管(杉本)、西田、崎村(高橋)
★波多野豪選手の収穫
今日は、個人的にはミスが多くて、自分のミスで失点してしまいました。チーム的には、負けてても頑張ってて、良かったと思います。
ブラジル人は体がでかくて、強くて、すごいうまいです。僕も後ろのリスク管理と、クロスへの出るところは良かったんですけど、キックなど、判断を良くして、もっといいところに付けられたらと思います。
今後、日本代表に選ばれて、もう1回、ブラジルの選手と試合して、今度は完封できたらと思います。
★菅沢大我監督の総括
今日は前半にラッキーな形で、FKで得点することができて、後半にどれだけ運動量を落とさず、カバーできるかっていうところが、一番の問題だったと思う。それがやっぱり、後半徐々にこっちの運動量と集中力が途切れ始めた時に、非常に難しい状態になったっていうのは、確かですね。
ただ、今日のゲームで、そのまま引きが強く、勝てれば良かったと思うけど、実際にはまぁ、これぐらいの力でしょう、と。それが残念なところでもあるし、現実が分かったというところでもありますね。
国内とこっちでは、サッカーのゲームの運び方や、攻守共にまったく違う種類のゲームなんですね。ブラジルはあまり戦術的には思えないけど、シンプルにゴールに向かう感じで、なんとなくこちらが失点させられてしまう。
守備でも敵とスペースのバランスというか、ブラジルはどっちかというとマンツーマンの趣向が強いと思うけど、人を持ちながらも、スペースも両方守れてしまう。そういったところは、すごく勉強になります。日本人だと、スペースが優先されると、スペースしか守れなかったり、人に付くっていうと、人しか守れない。いずれにしても、ゾーンでもマンツーマンでも、守らなきゃいけないものは一緒だから、そういったところでも、彼らの巧さっていうのは、すごく感じた。
最後にはうま〜く勝てるように、ゲームを勝つ方向に持っていく、彼らの戦術眼。ゲームをうまく持っていく力っていうのは、みんなもすごく感じたと思う。「これがブラジルなのか」っていうのは、感じたと。また国内に戻って、こういったところを、自分の経験の中におさめて、成長していってくれたらと思います。
★試合後
試合後、両チームに大会参加記念の盾を贈られました。その間も、悔しくてうつむくJリーグ選抜の選手達。菊池選手のように、号泣した選手もいました。でも、この悔しさを感じれば感じられるほど、それは明日への糧になるのです。明日からはまた、顔をあげて頑張ってくれることでしょう!
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique