[2013.09.30]
Al Gharafaは今季への新しい補強選手を発表した。ベネズエラのストライカー、Nicolas Fedor。彼は、ブラジルのNenêとアルゼンチンのLisandro Lopesに合わせ外国人トリオを結成する。Nicolasは“Miku”としても知られており、28歳で185センチ、2012年シーズンはGetafeよりレンタルでスコットランドのCelticでプレーした。
Mikuのキャリアは、昨年までスペインだった。彼はValencia との契約で16歳でスペインに渡り、2004年にプロになり、2010年までプレーした。しかし、その間にたった2回しか出場してない。Alcoyano、Salamanca、 Ciudad Murcia、Valencia Mestalla、Gimnástic de Tarragonaにレンタルで移籍し、Getafe に移籍する前に15回ほどValenciaのBチームで活動した。
2006年以来Miku Fedorは、ベネズエラの代表チームに選出されている。2010年ワールドカップの予選と2011年コパアメリカに出場した。彼の国のユニフォームを着て42回出場し、10得点を挙げ、そしてワールドカップの予選で最後の2試合ではベンチにいた。
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[2013.09.29]
ジーコはAl Gharafaで主な選手不在でチームを編成するという厳しい状況に直面している。新たにLisandro Lopesの不在の上、レギュラーのGK、MFとFWの一人の不在の状況の中で、Al Sailiyaと引き分けた。
Al Gharafaは前半に先制を許したが、前半終了間際でNenêが打ったフリーキックリのこぼれ球でHajが引分を決めた。
「状況を考えれば、勝利に値する。得点を決めた選手は急遽でFWでプレーした。我々は、多くの問題を抱えているが選手は頑張った。できるだけ早くチームの主な選手が戻るように願っている」と、ジーコが分析した。
Al Gharafaは3試合に3引分で10位に立っている。これは、監督としてジーコの304試合で67回目の引分け、174勝と63敗。
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[2013.09.25]
26日から4日間、Lado a Lado pela Vida協会との提携で、ブラジル泌尿器科学会(SBU)の主催によって陰茎がん予防キャンペーンが開催される。
今回で第4回版を迎えた同キャンペーンには、再びジーコが出演し、SBUのサイト(www.sbu.org.br)で説明記事、Facebook(SociedadeBrasileiraUrologia)で予防の推進、問題の最も高い発生率の地域、ブラジル北東部と北部の都市で公共サービスがある。
「 私はこの問題が非常に深刻であること、そして多くの人に知られていないことを2007年に知った。予防は簡単なので、情報を取得するために活動を続ける必要がある。私自身も、この腫瘍によって引き起こされる恐ろしいデータを知らなかったが、自分が公共の関心事項の活動に貢献することができて嬉しい」とジーコがコメントした。
ジーコはドーハでAl Gharafaを指揮しているが、ビデオを撮影してキャンペーン広報のために画像を提供した。
国立がん院(INCA)によると、ブラジル国内での陰茎がんの発症率は男性に発症するすべての種類の腫瘍のうち2%を占めており、ブラジル北部と北東部での発生率が高いことが分かっている。Data/SUSによると、国内での局所切除手術は年間約1000件に上っている。この疾患は、悪い社会・経済状況や情報不足、不衛生だったり割礼を受けてない男性に多い。HPV感染症ならびに包皮の狭窄は陰茎癌素因の因子である。
SBUのAguinaldo Nardi会長によると、陰茎がんは予防が可能な数少ないがんの一つだという。亀頭の周りの包皮を引っ張り水とせっけんで洗うだけで予防対策となる。特に性行為や自慰行為の後にこうしたケアをする必要があると付け加えている。さらに性行為の際はコンドームを使用し、包茎の場合には手術を受けることが勧められている。
SBUはビデオの他に、サービス領域で配布される、病気の説明パンフレットを用意した。ウェブサイトや団体のFacebookページでは、問題に関する情報が投稿される。
「我々の希望は、診断サービスの他に、できれば簡単な外科手術を行い、陰茎癌の予防対策を増大させるために、一般開業医やサービス領域のコミュニティで継続教育プロジェクトを開発すること」と、キャンペーンのコーディネーターでSBUの軍事泌尿器特別委員会(Comissão Especial de Urologia Militar da SBU)の会長、João Carlos Azeredoが述べた。
世界で最も発症率が高い国はインドで人口10万人当たり3.32人となっていて、最も低いのはイスラエルで生まれたユダヤ人でほぼゼロだという。米国では人口10万人当たり0.2人となっている。
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[2013.09.24]
フェルナンド・バヌッチさんは、日本ブラジル友好カップの大会総合コーディネーターを務めて、今年で3年目。他にも、ジーコが行っている、経済的に困難な地区での無償のサッカースクール「ジーコ10スクール」や、そうした地域の子供達のための選手権など、様々なプロジェクトをコーディネートしています。
育成年代の指導者経験も豊富なフェルナンドに、ピッチの内外での大会を総括してもらいました。
<フェルナンド・バヌッチインタビュー>
日本のチームは、いつでも戦術的にとても規律正しい。とてもよく身につけているし、すごく意欲的だ。非常に準備ができている。でも、今年はあまり幸せな結果は出せなかった。良いプレーができていたんだけどね。特に、鹿島アントラーズとJリーグ選抜は、とても良いプレーをしていた。
ただ、ブラジルのチームが非常に強いグループに入ったんだ。それで、彼らの方が、もう少し多くのゴールを決める幸せを享受し、アドバンテージを増やした。ブラジルのチームは、今年は本当に強かった。
このカテゴリーは、年によって、大きな違いがあるんだ。日本の選手達も、良かったんだけど、去年の方が、クオリティがもう少し高かったと言える。
来年の日本のチームが、さらに強いことを期待しよう。でも、繰り返して強調するけど、今年のチームも良いサッカーを身につけていたし、大会では良くやっていたよ。
大会を総括すれば、とても良かったと言える。例年、2会場に分かれて行っていた試合を、今年は全部、このCFZ、僕らの本拠地でおこなったんだ。予選で2グループ減らすことによって、チーム数を減らした。これまで24チームだったのを、今年は16チームにしたんだ。それにより、すべてのグループにおいて、クオリティが非常に高くなった。
試合を1箇所に集めることで、ロジスティックもやりやすくなった。運営側も、また1年経験を積んだよ。総合コーディネーターを務めて3年目なんだけど、運営チームは年を追うごとに、経験豊富になっている。おかげさまで、すべてがうまくいった。
選手が誰1人ケガをしなかったのが、まず良かった。
それに、太陽も手助けしてくれた。毎年、大会中に雨が降ると、時にはピッチの状態を少し妨げたり、気温に影響したからね。今年はグループリーグから決勝トーナメントの6日間、毎日とても天気が良く、大会のクオリティを上げやすくしてくれたんだ。それで、最後まで良い状態で、ピッチを提供することができた。
今年も参加し、良い経験を積んでくれた日本の皆さんに親愛を込めて。ありがとう。アリガトー。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George
Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.24]
ウェンデルソン・ホーザが語る大会の意義
ウェンデルソン・ホーザさんは日本ブラジル友好カップの大会スーパーバイザー。彼が加わって今年で3年目、大会運営はますますプロフェッショナルなものになると共に、ブラジル全国へのPR活動など、外へ向けても、大会は発展しつつあります。
<ウェンデルソン・ホーザインタビュー>
今回も例年通り、非常に良い大会になった。ジーコのプライオリティを置く目標が、もう1度、達成された。それは「日本とブラジルの相互交流」だ。さらに、目に見えた成果として、日本とブラジルに加え、今年はオーストラリアのボーウェンの参加を受け入れるという、新たな試みも出来た。
こうした交流を通して、つまり、日本から毎年、鹿島やJリーグ選抜が来たり、昨年のようにジェフ市原・千葉も来たり、ということを通して、日本のみんなが、自分達とは違ったサッカー文化を経験するのは、非常に意味のあることなんだ。日本サッカーは正しい道を歩んでいるよ。彼らは14、15歳の子供達だから、今後必ずや、もっと学んでいくはずだ。
そして、私達も日本の人達の規律正しさや、近くにいる人を尊重する意識に触れ、とても勉強になっている。
これまでもそうだったように、今年この友好カップで見た選手達が、今後必ずや、ワールドカップやプロチームを活躍しているのを、また見ることになるはずだよ。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura /
George Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.21]
20日、カタールスターリーグ第2戦が行われ、ジーコ監督率いるAl Gharafa はホームでAl Khorと戦い0-0の引き分けに終わった。 Al Gharafa は中心選手である Lisandro Lopes が怪我の為まだ戦列に復帰していない。チームは更に外国人選手を獲得する可能性もある。
「我々はAl Khorに対してと
てもよく走り、戦う姿勢も見せることが出来た。しかしながら最後のシュートの部分の精度を欠き、相手GKがそんなに活躍しなかったにも関わらず得点を挙げ
ることが出来ず、0-0の引き分けに終わった。今後試合コントロールや、シュートの精度を高めていくために、少しでも良くなることを信じて練習を続けてい
かなくてはならない。」とジーコがコメントした。
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in [ニュース]

[2013.09.21]
ブラジルでは元ボタフォゴの選手として、今なお国民のヒーローであるサントス。Jリーグでは、鹿島、清水、神戸、草津でプレーし、今も日本を大切に思っています。毎年友好カップの間は、出来る限り顔を出し、試合を見たり、日本の指導者達にアドバイスを送ったり、友人としてサポートしてくれています。
そんなサントスから、日本の指導者と選手達に、メッセージをもらいました。
<サントスインタビュー>
この大会に参加するのは、大事なことだよ。経験が得られるからね。毎年新しいチームが来て、経験を積んで帰っていくことには、大きな価値があるし、生み出すものが多いと思う。
鹿島アントラーズやJリーグ選抜を含め、決勝に進出できなかったとは言え、将来性のある、クオリティの高い選手が多いのは見てとれた。彼らは必ずや、日本サッカーで輝けるはずだ。
例えば、鹿島アントラーズのDF陣や中盤の選手達。それから、Jリーグ選抜の中盤で、サイドを使ってFW的にもプレーする2人の選手を気に入った。ヴォランチも、GKも気に入ったね。そんなふうに、鹿島にも、Jリーグにも、良い選手達がいたよ。
実際、経験を積めば積むほど、選手達は自分達のサッカーを進歩させることができるんだ。
そしてもちろん、日本のチームやJリーグのクラブの中でも、いつでもできるだけ良い練習ができるように、進歩していかないといけない。それは指導者達の役割だよ。指導者の知識や能力が上がれば上がるほど、選手達に、ポテンシャルをあげるためのより良いチャンスを与えることができる。そうすれば、選手達は日本サッカーを代表するような、より高い技術的なクオリティや能力を、より早く身につけることができる。
そうなることを、心から応援しているよ。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura /
George Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.21]
CFZのデラシーコーチは、友好カップ第2回大会以降、15年間、毎年リオ滞在中の市川トレセンの指導を手伝ってくれています。だから、市川の選手達は教え子。指導者の伊藤監督や、今年は来られなかった立岡監督、山根コーチ達は、もう大親友です。
そんなデラシーに、今年の市川の大会参加を振り返ってもらいました。
<デラシーインタビュー>
リオへ来る選手の数が減り、CFZやジーコ10選抜のブラジル人の少年達と、混合チームでやっているとは言え、市川から来た少年達はクオリティが高く、技術力もあった。少し足りないのは、ゴールに向けて、シュートをすること。でも、全体的には、良い参加だったよ。
ここでは、彼らに幾つかのことを伝えようとしているんだ。1週間しかいないとは言え、ブラジルでの練習のメソッドを教えようとしている。特にフィニッシュのような、幾つかの基礎についてね。
それを日本でも続けることだ。毎日少しずつ。そう、少しでもいいから、毎日練習するんだ。そうすれば、戦うため、試合で使うための、より良い技術が身についていく。
この長い15年間で、参加したすべての市川の選手達に、親愛を込めて。
というのも、僕はここブラジルで15年間、市川を手伝っているんだ。そして、ここへ来る人達と友情を築いた。
例えば、立岡だ。今年は来られなかったけど、僕の心の中に住む人だ。そしてもちろん、伊藤さんも。ここには多くの日本の人達が来たけど、みんな素晴らしい人達だよ。
大いなる親愛を込めて。心からの親愛を込めて。来年、またここで一緒にやれることを期待しているよ。
<インタビュー、おまけ>
ここブラジルでは、普通、男はピンクの服は着ないんだ(笑)。でも、今日は市川の善戦を祝って、ピンクだけど、このシャツを着たよ。ホラ。
OK?また来年!チャウチャウ!
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George
Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.20]
<藤村昇司Jリーグ団長インタビュー>
素晴らしい大会で、良いチームとたくさん試合をさせてもらいました。僕らよりレベルが高い相手が多かったと思うんですけど、監督も選手も、全力でぶつかって、良い経験をさせてもらったと思います。
ブラジルはどのチームも「ボールを持ったらゴールを目指す」それから「守る時は、ボールを取りに行く」という、サッカーの原点のプレーを、連続してやっていますよね。そこがすごく印象深いです。
その中で、Jリーグ選抜も、ボールを持った時の細かい技術やアイデアは、決して引けを取っていませんでした。ブラジルのチームがスピードやパスで突破してくるのに対して、こちらは細かい技術で対抗できていたかなと思うし、コリンチャンス戦は特に、前の方から勇気を持って、組織的に守備をしかけて、ある程度うまく出来たんで、その辺は成果ですね。
またブラジルでは、15歳の子供達が、どういうサッカーをやろうとしているのか、それが1つのチームだけじゃなくて、みんなの方向感が揃ってますよね。それは、日本でこれがサッカーだと思って、15歳の子供達にやらせていることと、だいぶ違うんです。
これは、来てみれば分かるんですけど、みんながそんなに頻繁に来られるわけじゃないので、ここで感じたことを、日本の選手育成のトップレベルの人達ですとか、Jリーグの人達、Jリーグのクラブの経営者達に、伝えなければと考えています。
本当に、いろいろありがとうございました。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.20]
大会が決勝を迎えるのと前後して、日本からの参加チームは、修了式に臨みました。まずは鹿島アントラーズ、ノルテ、つくばの3チーム。河崎監督から、この大会を振り返ると共に、戦えたことへの誇りを胸に、これからも頑張ろうという激励の言葉。
高島育成部長は「家族や友達への一番のおみやげは、この経験を伝えること、ここで何があったか、何を学んだかを、みんなに話してあげること」だと、選手達に語りかけました。こうした言葉の数々を、大事に胸にしまい込む選手達。
大会総合コーディネーターのフェルナンド・バヌッチさんからは、参加し、戦い、得ることの多かったこの遠征への、修了証書が手渡されました。
そして、Jリーグ選抜。フェルナンドは、今年ジーコがここにいられなかったけれど、毎日連絡を取り合い、選手達の様子や試合内容など、つぶさに伝えていたことを、報告してくれました。
選手達には鹿島と同じく、大会の修了証書。1人1人の経験への勲章です。
一方、Jリーグ選抜の藤村団長は、ここで築いた友情の証として、Jリーグ選抜のユニフォームと、Jリーグのペナントを、フェルナンドに手渡しました。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2013.09.20]
決勝の後は、表彰式が行われました。まずは個人賞。得点王は、8ゴールを決めたクルゼイロのマルセロ。
最優秀GK賞はヴァスコのジョアン・ペドロ。Jリーグ選抜の藤村団長からトロフィーの授与。
そして、栄えある大会MVPは、ヴァスコのFWエヴァンデーが獲得しました。トロフィーを授与したのはサントス。日本では鹿島、清水、神戸、草津でプレーし、ブラジルではボタフォゴの英雄としている彼が、選手に温かく語りかけているのが印象的でした。
そして、チーム表彰。まずは3位のボタフォゴ。
準優勝クルゼイロ。まだ悔しさを隠しきれない選手達ですが、この経験が、今後の成長に繋がっていくことを期待しましょう!
そして、優勝ヴァスコには、ジーコの3男で、自らもプロサッカー選手としてプレーしたチアーゴから、トロフィーが授与されました。また、優勝チームへの副賞として、全選手とスタッフに、ブラジル・カシオからG-SHOCKがプレゼントされました。
表彰式が終わると、ヴァスコの選手達は、トロフィーを持って、家族や友達、サポーターの待つスタンドへ。一緒にヴァスコのクラブソングを歌い、みんなで祝いました。おめでとう!
★大会MVP、エヴァンデー選手(ヴァスコ)の喜びの声
とても良い大会だったし、僕らのチームはすごく良かったと思う。チームの団結によって、タイトルを獲得できた。僕の個人賞については、神のご加護だよ。それに、チームが優勝する機会を与えてくれた神に、すごく感謝したい。
僕の武器はシュート。危険を冒して、ペナルティエリアの外からどんどん打つんだ。おかげさまで、神がそのチャンスをくれた。
僕はネイマールのようになりたい。彼はテクニックに長けて、スピードがある選手。彼があのプレースタイルで成功しつつあるんだから、僕もそんなふうにならないとね。
夢は、まずプロの選手になること。目標はフル代表に到達すること。そして、長く良い経歴を築くことだよ。
★ルイス・フェリッピ・サントス監督(ヴァスコ)の総括
僕のチームの長所は、バランスだと思う。バランスが取れたチームになったことだ。ピッチの中で、守備、中盤、攻撃と、すべてのポジションのバランスが取れたことによって、試合をする上で、決定的に良い結果に繋がった。
今回、僕らのチームでは、他の大会であまりチャンスを得られなかった選手達にも、チャンスを与えるという目標があったんだ。それでもなおかつ、チームは非常に良いプレーをした。
僕個人としては、この日本ブラジル友好カップに監督として参加するのは、6回目。とても重要な大会である上に、優勝するのは、いつでも大事だ。仕事を継続していくためにもね。
このタイトルをとても幸せに思うよ。シンプルに、かつ前向きに、仕事を発展させていけることを願っている。タイトルだけではなく、いつでも少年達の育成のことを考えていくのが、重要だと思う。
日本サッカーは、年を追うごとに成長していっているよね。ジーコを通して、ブラジルサッカーから日本サッカーに伝わったものは、とても重要なこと。僕らは、この大会でも、日本の少年達の成長を見て、とても幸せに思うし、今大会でも、良いプレーをしていた。戦術的に、とても規律正しいチームだった。
日本の対戦相手を倒すのは、今後、年を追うごとに、もっとずっと難しくなっていくと確信しているよ。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura/George
Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.15]
ジーコが監督に就任したAl-Gharafaはドイツでのトレーニングキャンプと数回の練習試合をこなした後、14日にカタールスターリーグの開幕戦を迎
えた。 試合はドーハのGrand Hamad Stadiumにて国内でも歴史あるクラブAl-Ahliとで対戦 1-1 の引き分けに終わった。
気温33度の中で行われた試合でAl-Gharafa のゴールは15分 カタール代表選手でもあるSaoud Al Khallaqi。後半Al-AhliはAbdullah Omarが同点ゴールを決めた。
「前半は開始15分で先制することが出来て良い形で試合を進められた。その後少なくとも3回のチャンスをものにすることが出来なかった。後半は我々のゴールキーパーのプレーが目立った。相手のカウンターに苦しめられ、チームのミスパスも目立った。しかしリーグ戦はまだ始まったばかりである」とジーコはコメントした。
ジーコの監督としての戦績は302試合で65引き分け、174勝、63敗。
次節は20日にホームにてSebastião Lazaroni率いるAl Khor SCと対戦する。Al Khor SCも初戦はQatar SC と1-1の引き分けに終わっている。
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[2013.09.14]
アジア、特に日本で伝統的な遊びで、"Scissors Paper Stone" としても知られている「じゃんけん」。ジーコはフジテレビが朝のニュース番組の企画であるめざましじゃんけんに登場。じゃんけんの他、日伯友好カップの様子も紹介された。収録はジーコが指揮をとるカタールのクラブAl-Gharafaがシーズン前のキャンプを行っていたドイツのNurembergにて撮影しされた。、
「この遊びはおもしろい。我々が遊んでいた、スティックなしのpurrinhaみたいだ。三パターンから一つ選んで出す。手を開けば「紙」、手を閉じれば「石」、そしてもう一つは日本の指を出す「はさみ」の形。はさみは紙に勝つ、紙は石に勝つ、そして石ははさみに勝つ」と、ジーコが説明した。
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[2013.09.08]
東京に住んでいたこともあり、今では自分と日本との関係は多くの人が知っている。招致活動にも協力したので今回の決定を祝福したい。7年後に素晴らしいオリンピックが開催されることを期待しています!おめでとうTOKYO!
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[2013.09.04]
8月30日にジーコは自身の元通訳で友人の鈴木圀弘氏と再会した。その際2020年五輪の東京招致活動の後押しの一環として東京の魅力を語った。
「メッセージの内容としては日本での15年に渡る生活の中で実際に目の当たりにし感じた日本国内に於けるスポーツの重要性とその位置付け、文化、レセプティビティ、インフラの充実度等をアピールした。心から東京開催を応援しているからね」
因みに今回東京の他スペインのマドリー、トルコのイスタンブールが開催地に名乗りを挙げている。現時点では最有力候補とされている。最終決定はブエノスアイレスに於ける9月7日のIOC総会 にてなされる。
ジーコと共に写真におさまる鈴木氏。
「ここドイツでの鈴木との再会は格別だった。1日のみだったがお互い懐かしさの中、積もる話題は尽きなかった」とジーコは締めくくった。
……
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[2013.09.03]
朝から晴天の今日、いよいよ第16回日本ブラジル友好カップ決勝が行われました。この日も準決勝に続き、ブラジル全国に向けてテレビの生中継が行われる中、選手入場、そして、誇らしくブラジル国歌斉唱。
決勝のカードは、クルゼイロ対ヴァスコ。ミナスジェライス州とリオデジャネイロ州の強豪同士の対戦で、ヴァスコは昨年のチャンピオンでもあります。
試合は開始直後から、ヴァスコが押し気味に展開。そして、先制点を決めたのも、ヴァスコでした。
日本勢も、この試合を観戦。選手達がスタンドから見るのに対し、Jリーグ選抜のスタッフは、二手に分かれて、クラブハウスのテラスから、俯瞰でも視察。
後半、ヴァスコが追加点を奪い、このまま完勝するかと思われた中、クルゼイロも意地を見せ、1点を返します。その後は、激しい攻防の末、ヴァスコが1点のアドバンテージを守りきりました。
ヴァスコサポーターが「エー、カンピオン!(チャンピオンだ)」とサンバを奏でる中、ヴァスコ、第16回日本ブラジル友好カップ優勝!抱き合い、スタンドに感謝をし、歓喜の歌声を響かせる選手達。
クルゼイロは準優勝。チャンピオンを目指していただけに、選手達は肩を落としたものの、円陣を組んで祈りを捧げ、この試合のためにベロオリゾンチから駆けつけてくれたサポーターに、両手をあげて感謝しました。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2013.09.03]
日本ブラジル友好カップ、準決勝が行われた日の夜、日本勢はリオ遠征の打ち上げを行いました。会場は、ブラジル名物シュハスコのレストラン。ブラジル流のバーベキューなんですが、食べ盛りな上、スポーツに打ち込む選手達は、食べる食べる。
ちょっぴり恋しくなった日本食。お寿司コーナーも人気。
お腹がいっぱいになった頃、日本ブラジル友好カップ・メディアチームのカメラマン、ヴェントゥーラが、毎年恒例のマジックを披露。少年達の「お〜!」の大合唱で、盛り上がりました。
続いて、鹿島トリオ、島村風雄・安藤成希・木原昌勲が、コントを始めます。
そうなると、黙っていられないのが、Jリーグ選抜の波多野豪。ピンで飛び入り。
選手達、終始バカウケ。
かたや、頭を抱える指導陣…。
そんな中、一人モテてる伊藤トレーナー。居合わせた地元のブラジル女性に頼まれて、写真に応じたりなんか、しちゃってますよ。
みんなが一斉にカメラを向けたのは、遠征中にお誕生日を迎えた、上田綺世選手のバースデーケーキが運び込まれた時。
力一杯頑張った人だけが味わえる、おいしいお肉と達成感。ともかく、笑顔、笑顔のシュハスコ大会でした。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2013.09.02]
9月1日のジーコサッカーセンターは、朝から多くの観客とメディアで賑わいました。というのも、日本ブラジル友好カップも、準決勝へと進み、ブラジル国内では、この準決勝と決勝が、毎年テレビで生中継されるのです。この大会の重要性と注目度がうかがえます。
アントラーズ、ノルテ、つくばの3チームは、準決勝を観戦しました。ここまでピッチの中で経験してきたことを、今度はピッチの外から確認。勝ち残った強豪同士の高いレベルの試合を見るのは、とても良い経験になるのです。
準決勝の1試合は、クルゼイロが4対3でボタフォゴを下しました。そして、もう1試合は、ヴァスコ対アウダックス戦。2対2の末、延長戦でも決着せず、勝負はPK戦へ。アウダックスが2人成功に終わったのに対し、ヴァスコが3人決め、激戦を制覇しました。
一方、Jリーグ選抜は、この日もピッチへ。バングーとの練習試合を行いました。公式戦で経験したことを、再確認しながら、さらに発展させた試合となりました。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2013.09.02]
グループリーグの終了した日本ブラジル友好カップで、毎年、指導者の皆さんが楽しみにしている、裏メインイベントが開催されました。それはこちら、日本からやってきた指導陣を中心とした日本代表と…
ジーコサッカーセンターのスタッフや、ジーコの次男ブルーノ、三男チアーゴを中心としたブラジル代表…
つまり、指導者達のペラーダ(草サッカー)日本対ブラジル戦です!
今年も日本の助っ人には、心強いサントスが参加。鹿島、清水、神戸、草津でプレーしたサントスが、今なおペラペラの日本語で指示を出しながら、パワフルにサポートしてくれました。
日本代表で、現役さながらのプレーを見せてくれたのは、天野選手。後で、友好カップの総合コーディネーター、フェルナンド・バヌッチさんからは、「日本のジーコ」とまで称えられ、恐縮することしきりでした。
現役さながらと言えば、GK濱田選手もそう。ボンボン、ボンボン、飛ぶ、飛ぶ。Jリーグ選抜の少年達に、ぜひ、見てもらいたい勇姿でした!
ブラジルの背番号10、ジーコの三男チアーゴを本気で怒らせたのは、ハードなマークの菅沢選手。本人は、激怒する相手の背中をポンポンと叩いて、涼しい顔でしたが。Jリーグ選抜の少年達とボールを蹴っていた時、藤村団長が「Jリーグ選抜で一番うまいのは、実は監督なんですよね、ふふふ」と笑っていたのも分かります。問題のシーンはこれ。
ユニフォーム姿がイケてるか、事前にチェックしていた森島選手、イケてます。
その森島選手をからかっていた河崎選手も、やっぱり、イケてます。。
重野選手は以前にもこの大会に参加したことがあるため、勝手知ったる様子。いつも試合中「あれ?いないな」と思っていたら、全然思いがけないところから歩いて来たりする、大会を暗躍するJリーグ主務。このペラーダでも、冷静沈着ぶりを発揮してました。
普段は監督の陰でサポートに徹していた矢畑選手も、自分がピッチに立てば、舞台は彼のもの。
逆に、試合中は少年達への指示と士気高揚のため、ベンチ前でシャウトしていた小笠原選手、自分のプレー中になると、なんか無我夢中。
野次られ隊長は、高島選手。友好カップ立ち上げから、16年間の運営において、ジーコと並ぶ最大の功労者なんですけどね。軽いパスを出しただけで、ブラジル勢から「タカシ〜マ」「オー、タカシ〜マ」と、両腕を広げられる始末。ま、愛情の裏返し、ということで。
意外な素顔を見せてくれたのは、伊藤選手。1人で鹿島3チームのトレーナーをこなし、ピッチの内外を走り回って選手達の面倒を見ていただけに、運動量が豊富なのは想像通り。ゴールも決めて、大活躍だったんですが、意外だったのは、失点した後。いや、失点するのは、誰でもイヤなんですけどね、伊藤選手、こんな表情で、怒りをあらわに。
一方、より多くの歓喜を味わったのは、ブラジル代表。ジーコの次男ブルーノがゴールを決めたら、彼の小さな息子達がピッチに乱入。ジーコじいちゃんに見せてあげたい、かわいらしさ。
CFZで毎年8月に行われるこの友好カップを、力を合わせて成功に導く、日本の指導者達と、ブラジルのスタッフ達。少年達の大きな経験は、こうした熱い大人達の、大きな愛情と努力によって、16年間続いてきたのです。
友情の証しなので、結果をあえて言う必要もないんですけどね。まぁ、元Jリーガーの賀谷選手なら分かってくれるでしょう、試合は試合、勝負は勝負、と。で、こんな感じでした。
★もう1つの功労者コンビ
このペラーダに、プレーこそしなかったけど、参加した現役U−15コンビが、この2人。伊藤翼くんと、網中龍くん。ケガのため、公式戦にも出場できませんでしたが、その分、チームメイト達をサポートし、さらに、プレー以外で学べるだけ学んでやろうとする意欲は、もう半端ないものでした。選手が休息のためにホテルに帰っても、午前と午後、1日中CFZにいて、指導陣と共に、じっくり試合を観察。ピッチの外で吸収できることは全部、吸収しきった遠征でした。…あ、この試合に限っては、参加理由は、私の知る限りではありません。やっぱり学びたかったのか、はたまた、いつも怖い指導陣の珍プレーをチェックして、後で仲間達との笑いのネタにしたかったのか…。
文=藤原清美、写真=Jorge Ventura / George Henrique……
in [日伯友好カップ]

[2013.09.01]
ここまで2戦2敗のつくばにとって、何としても勝ちたい第3節。試合前、祈りを捧げる選手の着ている対戦相手のユニフォームは、フラメンゴです。両チーム、ジーコの古巣同士の対戦。しかも、つくばの指揮官は、現役時代、ジーコと共に戦い、そのスピリットを直伝され、今、選手達に注ぎ込んでいるこの男、賀谷英司。
つくばにとって完全アウェームードを醸し出す、フラメンゴサポーターの垂れ幕には「息子よ、闘志を」。フラメンゴはこの試合に、決勝トーナメント進出がかかっています。熱い、熱い1戦は、攻守の逆転も、展開も速い、両チーム、死力を尽くした戦いへ。そして、先制したのは、つくばでした!
ハーフタイム、もう1度気持ちを入れ直して、後半へ。
後半、1点を返されたものの、その後も、押しつ押されつの対等の戦いが続き、このまま1対1で試合終了かと思われた、残り5分。フラメンゴに立て続けに2点を決められ、最終的には1対3で敗れましたが、ジーコスピリットがチーム全体からにじみ出たこの試合は、選手達にとって、今後の自信に繋がるはずです。
<試合>
つくば 1×3 フラメンゴ
GK 鈴木
DF 勝山、上田、篠塚、磯山
MF 斎木、萩野谷(黒宮)、石川、平野(川松)
FW 高戸、岡沢(亀谷)
★斎木颯人選手の収穫
今日のゴールは、まずセンターバックからロングボールがあがって、そこをうまく自分が取れました。で、うまく味方の大雅に出して、自分が最後、頑張って走って抜け出して、大雅からいいボールもらって、左足でいいコースに決められました。
この3試合通して、1試合目はあんまり慣れてなくて、自分も正直ビビってた部分もあったけど、2試合から、チームでも、自分の思っていることを話すようになって、だんだん良くなりました。3試合目でフラメンゴとやる時は、みんなで絶対勝つという気持ちで臨めて、1,2試合目よりも、自分も良いプレーができたし、良かったかなと思います。
ブラジル人はもう、日本人と違って力もあるし、キープ力もあるし、ボールをもらう前にも、すごい見てるなと。それに、ずっと走ってるみたいなところもあるし、うまいです。
これからは、自分の武器のスピードが、ブラジルで通用したところもあるんで、日本に帰っても、そこを向上したいと思います。夢はサッカー選手です。
★賀谷英司監督の総括
もう最後の3試合目ということで、1戦ごとに、負けてはいますけど、選手達もやろうとしていることが出来てきました。今日の試合も、フラメンゴは勝たないといけないという状況だったと思うんですね。その中で、こちらも守備の方はしっかりやりながら、少ないチャンスでも、得点をしようということで。本当に、前半1対0で。斎木が決めてくれて。
その流れで、後半も良い形で、30分ぐらいまでは、同点にされてからも、みんな本当に落ち着いてプレーが出来ました。まぁ、最後の5分、3分ぐらいの間に2点取られたっていう。頭に当たって入ったという、不幸な2失点目もあったんですが、まぁ本当に攻撃のところでも、慌てずに、少しずつ出来てきました。この経験を忘れずに、日本に持ち帰って、選手達と一緒にやっていきたいなと思います。
やっぱりこう、戦うっていうことは、やっぱり必要なんですけど、団結するというのも、大事ですね。あと、私自身も何年か来て、やっぱり技術的な、止める、蹴る、運ぶ、というところの判断とか、勇気っていうものが、もっと必要かなということを感じたんで、そういうところを日本でやっていきたいなと思います。
ブラジルは、組織的な守備っていうのは、いつもあるんですけど、それ以上に、後ろから繋ぐ意識、というのが出てきたのかなと。ポーンと蹴るだけじゃなくて、繋いでくる。多分、日本とやる時は、日本も引くんで、なかなか出て来られないと思いますけど、ビルドアップをしっかりしながら、縦を狙ったりとか、そういうところが変わってきたのかなと。
でも、守備のところは、同じようにしっかり組織で守って、そういうところは変わっていないと思います。
★試合後
つくばの選手達は、大会総合コーディネーターのフェルナンド・バヌッチさんから、大会出場記念の盾を受け取りました。フェルナンドは、今日の迫力ある戦いを、ジーコにも伝えてくれることを約束してくれました。
文=藤原清美、写真=Jorge
Ventura / George Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.01]
ノルテはここまで2敗。なんとしても1勝して日本に帰りたいところです。午後2時の強い日射しの中、対するはアトレチコ・ミネイロ。ミナスジェライス州の強豪。ところが、ノルテが大方の予想を見事に裏切ってみせました。前半、PKから先制!その後も、アドバンテージを維持して、前半を終了します。
各チーム、控えに回った選手達は、この日も大活躍。ノルテでも、高いところからの試合のビデオ撮影を担当。
また、午前中に試合を終えたアントラーズが、スタンドから、またはクラブハウスのテラスからの俯瞰で、思い思いに観戦していました。
後半も気迫の戦い。結局、アトレチコ・ミネイロに同点に返されますが、1対1の引き分けで終えたこの試合は、選手個々の、またはチームとしての成長を大いに印象づける、素晴らしい感触のものとなりました。
<試合>
ノルテ 1×1 アトレチコ・ミネイロ
ノルテの得点者:上田綺世
GK 野尻
DF 桐野、柚木、吉田、生井沢
MF 長須、原(杉山)、長草、木原(井坂)
FW 島村、上田(高木)
★上田綺世選手の収穫
自分としては、もっとサイドに流れたりして、起点にならないといけなかったけど、そこが少し足りなかったと思います。でも、チームでは、守備でも1失点に抑えられて、良かったと思います。ゴールシーンは、CKがあがってきて、3番の選手がハンドしてPKになったんですけど、PKには自信があったんで、決めました。
ブラジル人はフィジカルも強くて、スピードも身長も高かったんで、工夫しないといけなかったので、そこは学べたかなと思います。
最後はプロになれるように、高校に行っても、フィジカルが強かったり、スピードや能力で勝てない選手に、どういう対応をしたらいいか、そういうことを工夫していきたいと思います。
★小笠原賢二監督の総括
1対1という結果については、向こうはサブメンバー中心なんで、ほんとは満足はしていないんですけど、選手が持っている力を出してくれたので、その部分は非常に良かったかなと思っています。やっぱり試合を重ねていくたびに、やらなきゃいけないことが整理されて、チームとしてまとまってきたのかなと思いますんで、これを日本に持ち帰って、頑張って欲しいと思います。
チームとして統一の意識を持ちながら、しっかりした守備を作って、シンプルに攻撃していく、というところは、3試合やる中で、ある程度できたかなと思っています。
日本に持って帰ってもらいたいのは、球際のところですとか、守備もそうですけど、攻撃のところでも、しっかり体を使いながらボールをキープしていくところ。また、判断というよりも、もう1個、上の部分で、反射的にボールを動かしていくのが、ブラジルの方が上の部分ですね。なので、もう少しシンプルに考えながらも、見て判断という部分を、もっと高いレベルに上げてって欲しいなと思っています。
後は、毎年言ってますが、気持ちのところは、しっかり継続していって欲しいなと思っています。
ブラジルの方は、2トップのチームが少なくなったかなと思いますね。守備も、ヴォランチを下げずにコンパクトにラインを操作しているチームが増えたかなと。ちょっとそれは印象的でしたね。あと、結構サイドを使う選手が多いので、昔はサイドバック1枚でガンガン行っていたのが、今はワイドに開きながら、やるチームが増えてる。
多分、基本的なことは同じなんでしょうけど、システム的な変更なのか、トレンドなのか、そういうことが変わったのかなと。その分、10番タイプの選手が少なくなったのかなと。何でもかんでも出来ちゃう、という選手がちょっと。まぁ、ただ質は高いですけどね。
★今日のシャウター
もともとノルテは、ピッチもベンチも、はたまた指導者も選手も、出場チーム随一と言っても良いほど、声の出る熱い集団でした。その原動力と言えるのが、この男。GK持丸一心。自分自身もウォーミングアップしながら、よく戦況を見てること、見てること。ここぞというタイミングで「切れるなよ!」「ここからだぞ!」「行ける行ける!」と、大声で怒鳴り、手を叩く。これには小笠原監督も「あの声には、みんな勇気づけられてるんですよ、ほんとに」と、感謝と大絶賛でした。友好カップ「シャウター賞」を勝手に進呈します!
★ 試合後
試合後は、大会スーパーバイザーのウェンデルソン・ホーザさんから、参加記念の盾の贈呈。両チーム共に、キャプテンが代表して、凛々しい表情で締め括りました。
文=藤原清美、写真=Jorge
Ventura / George Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.01]
Jリーグ選抜も、ここまで1勝1敗。第3節で勝てば自力、引き分ければ、他の試合、コリンチャンス対オザスコ戦の結果次第で、決勝トーナメント進出です。昨年もグループリーグを突破したJリーグ選抜。3戦目の相手は、リオの強豪ヴァスコです。
前半、大半の時間帯を、自陣で守ることに追われていたにも関わらず、FKからの1チャンスをものにし、先制したのはJリーグ選抜でした。その後も、地元ヴァスコサポーターのプレッシャーにも負けず、力強い戦いを続けるJリーグ選抜。
前半が終了すると、控えの選手達が水を準備し、チーム一丸となっての戦い。
試合中、「攻撃が速すぎる!」「マイボールの時間を長くしろ!」「行ける時は行け!」と、試合運びをコントロールしていた菅沢監督。ハーフタイムには恒例となった、ボードを使っての丁寧な確認が行われます。
しかし、後半、キックオフから間もなく、ヴァスコに同点に返されると、押しつ押されつの展開の中、逆転ゴールを決められます。そして、ロスタイム。PKから追加点を奪われて、最終的に1対3で敗れてしまいました。
<試合>
Jリーグ選抜 1×3 ヴァスコ
Jリーグ選抜の得点者:菅大輝
GK 波多野
DF 平田、高山、関、依田(堀)
MF 菊池、矢野、北原
FW 管(杉本)、西田、崎村(高橋)
★波多野豪選手の収穫
今日は、個人的にはミスが多くて、自分のミスで失点してしまいました。チーム的には、負けてても頑張ってて、良かったと思います。
ブラジル人は体がでかくて、強くて、すごいうまいです。僕も後ろのリスク管理と、クロスへの出るところは良かったんですけど、キックなど、判断を良くして、もっといいところに付けられたらと思います。
今後、日本代表に選ばれて、もう1回、ブラジルの選手と試合して、今度は完封できたらと思います。
★菅沢大我監督の総括
今日は前半にラッキーな形で、FKで得点することができて、後半にどれだけ運動量を落とさず、カバーできるかっていうところが、一番の問題だったと思う。それがやっぱり、後半徐々にこっちの運動量と集中力が途切れ始めた時に、非常に難しい状態になったっていうのは、確かですね。
ただ、今日のゲームで、そのまま引きが強く、勝てれば良かったと思うけど、実際にはまぁ、これぐらいの力でしょう、と。それが残念なところでもあるし、現実が分かったというところでもありますね。
国内とこっちでは、サッカーのゲームの運び方や、攻守共にまったく違う種類のゲームなんですね。ブラジルはあまり戦術的には思えないけど、シンプルにゴールに向かう感じで、なんとなくこちらが失点させられてしまう。
守備でも敵とスペースのバランスというか、ブラジルはどっちかというとマンツーマンの趣向が強いと思うけど、人を持ちながらも、スペースも両方守れてしまう。そういったところは、すごく勉強になります。日本人だと、スペースが優先されると、スペースしか守れなかったり、人に付くっていうと、人しか守れない。いずれにしても、ゾーンでもマンツーマンでも、守らなきゃいけないものは一緒だから、そういったところでも、彼らの巧さっていうのは、すごく感じた。
最後にはうま〜く勝てるように、ゲームを勝つ方向に持っていく、彼らの戦術眼。ゲームをうまく持っていく力っていうのは、みんなもすごく感じたと思う。「これがブラジルなのか」っていうのは、感じたと。また国内に戻って、こういったところを、自分の経験の中におさめて、成長していってくれたらと思います。
★試合後
試合後、両チームに大会参加記念の盾を贈られました。その間も、悔しくてうつむくJリーグ選抜の選手達。菊池選手のように、号泣した選手もいました。でも、この悔しさを感じれば感じられるほど、それは明日への糧になるのです。明日からはまた、顔をあげて頑張ってくれることでしょう!
文=藤原清美、写真=Jorge
Ventura / George Henrique
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in [日伯友好カップ]

[2013.09.01]
昨年、大会3位に入賞し、ブラジル国内でも一目置かれる存在となったアントラーズ。今回もここまで1勝1敗。第3節に勝てば、決勝トーナメント進出です。
3試合目の相手は、ミナスジェライス州の強豪クルゼイロ。前半、早い時間帯に、1点を奪われてしまいますが、その後は安定した守りで、0対1のまま、ハーフタイム。
気持ちを切り替えての後半も、クルゼイロが追加点。その後、アントラーズも繰り返しチャンスを作り、相手GKがかろうじてセーブするような、惜しいシュートも飛び出しましたが、ゴールを奪うことはできず、0対2で試合を終えました。
<試合>
アントラーズ 0×2 クルゼイロ
GK 木戸
DF 石橋、井村(山本)、篠崎、西羽開
MF 松浦、蓮沼、西羽拓(山口)、半田
FW 金澤(金森)、川島
★木戸裕貴選手の収穫
昨日、自分のミスで失点しちゃったので、今日は全部止めるつもりで戦ったんですけど、1失点目が前半に入ってしまって、そこから流れが悪くなってしまいました。ハーフタイムにみんなで話し合って、2点取ろうということで、切り替えて行って、最初はムードも良かったんですけど、2点目が決まって、だんだん声も出なくなって、自分としてはまだまだでした。
チームとしては、もっと声かけていけば、2点、3点、取れたと思います。
僕は去年も来たんですけど、ブラジル人は、背の高さはそんなに変わらなかったんですけど、去年と違って、足の上手さとか、速さが全然比べものにならなくって、自分達より1枚も2枚もウワテでした。
僕も、自分の得意な1対1では、今日も何回か止めることができたので、声かけたり指示を出したりすることがもっとできたら、もっとシュートを打たせないようにできたと思います。
この後、冬に開催される高円では、このチームのみんながライバルになるので、そこでは、今年、夏に行けなかった全国を目指して、冬に挑みたいです。将来の夢は、2020年オリンピックに出場することです。
★河崎淳一監督の総括
今日の試合は、勝てば決勝トーナメントに行けるっていうことで、選手達を鼓舞して、もう絶対勝つんだという気持ちでやりました。内容的には、みんなすごく良い状態で、良い守備をして、チャンスも作れたし、なかなか良かったと思いますね。前半、ウチが先に点を取れれば、面白い状況になったと思うんですけど、こういう大事なゲームでは、セットプレーとか、そういうところで点を入れられるっていうのがあるんでね。そこは注意はしてたんですけど、そこで点を入れられて、ちょっとリズムが狂っちゃったかな、というのがあります。
ここへ来ると、いつも子供達には言うんですけど、勇気を持って仕掛けたり、自分のプレーを表現できれば、ブラジル人相手でも、全然いいプレーができると思うし、チームとしても負けることはない。ただ、なかなかやはり、日本とはサッカーの質が全く違うので、ちょっと戸惑っちゃってね。慣れるまでに時間がかかるっていうのが、正直言って残念なところですね。もう1回ここでの経験を、指導者の方でも思い出しながら、トレーニングしていきたいと思います。
でも、本当に選手には良い経験になったと思いますよね。非常に当たりも強いし、ミスをすぐに点に繋げちゃう、こちらとしては得点を奪われてしまうっていう環境が、日本とは全然違いますよね。まだまだ日本は甘いし、学ばなきゃいけないことがいっぱいある。それを、彼らがいつも考えながら、トレーニングしていってくれたらと思いますね。ムイトオブリガード。
★ 試合後
大会スーパーバイザーのウェンデルソン・ホーザさんから、両チームに大会参加記念の盾が贈呈されました。ウェンデルソンが言った通り、この大会で重要なのは、サッカーにおける経験と成長だけでなく、人としての成長や、国をまたいでの友情。選手達は互いに健闘を称え合いました。
そして、河崎監督は試合後、選手達と車座になって座り、今後、また新たに歩み出し、日本でも戦い続けるであろう選手達に、穏やかに、静かに、けれど熱い気持ちはそのままに、語りかけていました。
文=藤原清美、写真=Jorge
Ventura / George Henrique
……
in [日伯友好カップ]
