日伯友好カップ

市川トレセン、気持ちで戦った第2戦

[2013.08.16]

市川トレセンの第2戦は、アメリカとの対戦。
初戦に敗れた後、チームでとことん話し合った市川の選手達と指導陣。選手達の印象は、ともかくブラジル人の「ツメが早い」プレーのリズム。でも、それが分かった今は、その違いにどう対応すべきかにかかっています。この日の選手達は、気合いが違いました。

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初戦と打って変わった炎天下、選手達は序盤から、選手同士で指示し合い、怒鳴り合い、ジェスチャーも試し、気持ちを前面に押し出してプレー。リオの中堅アメリカと、互角の戦いを展開します。
前半終了近くに、先制点を奪われたものの、0対1で前半を折り返し。

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今回、遠征に参加したものの、ケガが回復せず、試合に出場できない薄井選手は、試合の間中、ベンチからチームに声援や指示を送り、時にはメモも取りながら、じっと観察しています。そして、自分が学ぶだけじゃなく、ハーフタイムや試合後、チームメイトに気付いたことをアドバイスするなど、市川の一員として、チームに貢献しています。

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そうやって一丸となって戦おうと奮闘する市川。しかし、暑さからくる消耗の中、気持ちで乗り越えられない壁に、選手達の苛立ちが募ります。言葉もサッカー文化も違う、日本人とブラジル人の合同チーム。そして、チームでの練習時間の少なさ。だからこそ、早く理解し合うべき部分と、だからこそ、その場で判断して、自分でやるべきこと。組織プレーと個人プレーの狭間で迷う選手達に、伊藤監督は時には指示を出し、時にはあえて突き放しながら、辛抱強く見守ります。

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結局、後半に2点を追加されたものの、最後に市川も一矢を報い、1対3で試合を終えました。

<試合>

市川トレセン 1×3 アメリカ
市川の得点者 マイキ

GK 齋藤(杉本)
DF マテウス(ルーカス)、ジョゼー・カルロス、山口、エヴァンドロ
MF ガブリエウ(ジョアン・ヴィットー)、金野、山崎勇輝、山崎幸太朗
FW マイキ、大滝
※負傷欠場 薄井

★齋藤奨悟選手の収穫

Photo_9 ブラジルのボールと芝の感覚がつかめていなかったのが、完全に失点の原因になりました。前半、結構空気が良かったのに、俺の失点で後半の空気を悪くしてしまった気がします。
この遠征の目標は、その日ミスしたことを、次はしないようにすること。そして、出来れば外国人とコミュニケーションすること。だから、今日のミスは、明日練習して、次の試合には直して来たいと思います。
GKとして、そして今日はキャプテンとして、声は出したつもりです。舌が回ってないんで、ただ言ってるだけなんですが、僕としては、あくまで「気持ちが伝わればいい」と思っています。それによって、フィールド陣のコミュニケーションが聞こえなかったりすると、逆効果なんですが、僕の言ってること、聞こえましたか?(※良く聞こえましたよ)それなら、その部分は良かったかな。

★伊藤幸仁監督の総括

Photo_10 今日は、やっぱりブラジルの子と、日本の子が、一緒にやる難しさが出てしまったように感じますね。言葉の違いは一生懸命カバーしようとしているんですが、プレーに対する考え方の違いが、合って来ない。それに対して、お互いがちょっとイライラしてしまっているような場面がありましたね。
ただ、初戦と同じく、前半は良いゲームが出来ていました。後半は、暑さもありますが、疲れが出て来ると、コミュニケーションが取れないことが辛くなってくる、という状態でした。
難しいかもしれませんが、ブラジルに来て、ブラジル人の中で、ブラジルのスタイルでやる、というのは、非常に大切なことだと思いますので、その辺を理解できるように、指導していきたいですね。

★一方、ブラジル人は…

今回、市川と合同チームを構成するのは、ジーコ10から選抜された選手達。参加する限りは、試合に出場したい。そのポジション争いでのアピールに向けて、日本人だけで練習するはずだった日にも、ピッチに現れるなど、本気度が違います。
また、きちんと挨拶ができなかった選手が、翌日外されるなど、プロを目指す選手として、または一人の人間として成長するため、指導者の厳しく温かい目が行き届いているのも、伊藤監督にとっては、印象的だったそうです。

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文=藤原清美 写真=Jorge Ventura / George Henrique

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