ワールドカップ本大会への可能性は未だ消えず
[2012.09.16]
11日、最終予選に入って初めての敗北を喫した。今回の試合は自分にとり多少いつもと違う試合だった。何 故なら相手のチームには多くの手塩にかけた選手 が名を連ね、またアウェーのスタジアムを埋め尽くしたサポーターは、以前何度も何度も苦しい時に背中を押してくれた人々だった。これもキャリ アを長く続けて いればこそのワンシーンなのだろう。試合自体イラクはよく戦ったと思う。
今回は状況的に今までとは違うメンバー構成で挑まざるを得なかった。しかし選手はそれを感じさせない気持ちの強さと動きを見せてくれ た。結果的敗戦に繋がった唯一の失点も先制してもおかしくない我々の三度のチャンスの後でやられた形だった。サイドでの一瞬のケアレスな対応 から生まれたものだった。我々のグループで首位を走る力のある相手に対しましてや完全なるアウェー環境の中選手は堂々とした戦いぶりだった。 負けたとはいへこの勝負は次に繋がる内容だったと思う。例えば守備面では、キーパーは経験豊富だが 他のDF陣は全て若手。攻撃もしかり。主力の選手はスケジュールの関係から試合直前の合流であった為コンディションに無理があった理由で若手 中心でメン バーを組まざるを得ない状況だったが、その出来は私自身にも先の可能性を示してくれた。
アジアでの難しさの一つは移動距離の長さである。日本にボールを支配 される時間帯が長かったのもある程度長旅の疲労の影響がある。またこの時期なかなかトレーニング・ゲームが組めないのも深刻な問題だ。
実戦の中で しか掴み得ないのが互いの連係での呼吸と信頼感またリズムなのだ。国の状況が状況だけに簡単ではないが何とかしなくては。同グループの他会場 の結果は我々にとり最悪なものではなかった。ヨルダンがオーストラリアに勝利した。引き分けに終わってくれていればさらに良かったが。これで 我々は次のオー ストラリア(来月16日)になんとしても勝たなくてはならない。その勢いで次のヨルダンに立ち向かう。この両試合の勝点6により一気にグルー プ2位争いに加われる。
他のグループでは韓国が日本と同じ様に好位置をキープしている。レバノンが強豪イランから貴重な勝点3をも ぎ取ったことで我々のグループ同様ダンゴ状態となっている。状況からすると本大会への切符を手にするには勝点的には13から15が目安という ところか。 我々もこれからが本当の戦いとなる。気迫と勢いを見せつけてくれた今回のチームを維持出来てトレーニングさえを数積めれば本大会への切符を必 ずや手に出来 ると信じて戦う。
ではまた来週